読書メーター KADOKAWA Group

2024年8月の読書メーターまとめ

道楽モン
読んだ本
25
読んだページ
5070ページ
感想・レビュー
16
ナイス
1578ナイス

2024年8月に読んだ本
25

2024年8月のお気に入り登録
19

  • 中林
  • 杉江由次
  • 茶々丸
  • 恵子のさめない夢
  • 明々後日
  • FUKUSUKE
  • やまけん
  • もんちゃん
  • まるよし
  • 抹茶モナカ
  • Nishiumi
  • あおい
  • yu.ボビー
  • ニャーン
  • いちゆき
  • 大さん
  • おかむら
  • にゃおこ
  • てつこ

2024年8月のお気に入られ登録
10

  • 中林
  • 茶々丸
  • その他
  • 明々後日
  • ゆぺ
  • やまけん
  • あおい
  • Nishiumi
  • yu.ボビー
  • にゃおこ

2024年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

道楽モン
『死んだ山田と教室』の作者による2作目。すでに次作も刊行予定で、出版社から期待されてんなーと思いながら読んでみた。で、いきなりデスゲームものかぁ〜と脱力。こんな手垢にまみれた設定で、どうすんだよ。と、思いきや最後で逆転。なるほどね~。文中で歴々のデスゲーム物にわざわざ言及している理由が、実に重要な布石となっておりました。ということで、作者の実力は間違いない。エンタメ路線には次々と新人作家が乱入して来るのが当然だけれど、様式をひとひねり出来る新人は少ない。次作および次々作の戦略を楽しみに待っております。
が「ナイス!」と言っています。

2024年8月にナイスが最も多かったつぶやき

道楽モン

2024年7月の読書メーター 読んだ本の数:21冊 読んだページ数:6211ページ ナイス数:1551ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/352710/summary/monthly/2024/7

が「ナイス!」と言っています。

2024年8月の感想・レビュー一覧
16

道楽モン
「ハーバード白熱教室」ならぬ「京都大学白熱教室」。全8回の講義を書籍化。2011年当時の政治状況(民主党政権時)を踏まえて、ニヒリズムや新自由主義などを各回のテーマとして展開。討論ではなく、問題提起して受講生に考えさせ、それぞれの回答を裏付ける思考が、歴史的にどう発達してきたのかを解説する形式(当然、佐伯先生の予習に誘導される)。読みやすいが、答えは無い。受講生は徹底して自己の思索を促される。学問の基本的な姿勢を学ぶには最適だろうが、まさに一般教養課程なので、ここから先は各自で調べて読んで考えるが必須だ。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
『令和元年の人生ゲーム』が良かったのでデビュー作も読んでみた。Twitter(当時)から生まれたこの短編集には、見事に現在社会のダメっぷりが詰め込まれている。経済的な見返りや承認欲求に溢れた者のオンパレードでキーワードはタワマン、慶應義塾、就活、SNS、上京者、30歳、麻布といったところ。挙げてくだけで悲哀が漂う。コンプレックスやルサンチマンは、経済格差や勝ち負け至上主義の洗脳の結果だ。30歳を堺として、現実に抗うのか諦めるのかというギリギリの崖っぷちで踏みとどまる若者たち。作中人物の生きる社会が主人公。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
2005年発表の初期短編集。翌年『沖で待つ』で芥川賞を獲るのだが、すでに川端康成文学賞も芸術選奨文部科学大臣新人賞も受賞済み。キャリアは浅いが勢いのある時期に書かれた短編たちは、どれも密度が濃い「ダメ男」小説だ。絲山の初期作品は、ダメ男と関わる一見献身的な女性が主人公である場合が多い。とはいえ聖母的な博愛ではなく、共依存ともいえる種の少しだけ歪んだ精神性を宿しており、共に堕ちてゆくか、結果的に何も変わらない徒労となる作品が興味深い。ハッピーエンドには決して至らない関係性こそ、煩悩まみれの人間の姿なのだ。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
東京のあちらこちらを定点観測。何十年の時を隔てて同じ場所、同じアングルで撮影している。古くは江戸時代末期から明治、大正、昭和と比較しながら眺めているだけで楽しいし、興味深い。銀座や浅草の変化が著しく、当時の風俗や暮らしぶりが垣間見える。これ昔の小説を読む場合の補助アイテムとして、とても役立つ。偶然にも菊池寛の小説を読んでいたが、銀座の場面が生き生きと脳内再生できた気がする。それにしても関東大震災の首都壊滅っぷりが物凄い。撮影地点が数時間後に焼け野原になるなどスリリングでもある。東京大空襲からの復興も凄い。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
昭和9年から10年にかけて連載された長編。個性強すぎの登場人物たちの織りなす人間ドラマ。時代を超越した面白さに欣喜雀躍だ。大金持ちの貴族階級と没落した女性4人家族の、かなり濃密な展開が続くが、それぞれの性格がほぼ固定され、行動原理も思考回路も分かりやすい。こうなるだろうなという展開に沿うのだが、過剰なまでの演出が大衆作家としての真骨頂だ。ヒール役は徹底した利己主義と図々しさで拍手喝采を贈りたい程の憎々しさ。最終パートにて、予想を裏切る妹の行動がカタルシスとなり、やあ〜小説を読んだなぁ〜という満足感が高い。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
女子プロレスは大河ドラマだ。今は多団体が競い合う時代で、団体の消滅、分裂、結成と、大まかな流れを追ってゆくだけでも苦労する。しかも所属レスラーも大幅に増え続け、個々の関係性、因縁や遺恨が渦巻いている。ここが醍醐味であり、アイドル界とは一線を画す。可愛い新人のみならずレジェンドなベテランも怪我と闘いながらリングに上がり続ける。ドラマは毎日生まれる。本書発売日は、ジュリアの日本ラスト興行と同日だ。夜逃げして移籍して大ブレイクした彼女も世界に飛び立つ。7年のキャリアで自叙伝を出すのは伊達じゃない。活躍を祈る。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
本日現在、池袋西武本店は大幅改装工事中。三省堂と高級ブランドとレストラン街のみの営業。北側半分はヨドバシカメラ、南側が西武百貨店となり来春リニューアル。新聞やネットで大騒ぎした大型M&Aは、ほぼセヴン&アイ・ホールディングの思惑通りに着陸した模様。本書は、当事者も当事者、従業員の正社員労組の委員長による労組と親会社の闘いの記録だ。まだ生々しい記憶のある61年ぶりのストライキの裏側では、こんな事情があったんだと嘆息しながら読み続けた。子供の頃から利用した百貨店、青春のWAVEなどを思う。労使交渉の難しさよ。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
『死んだ山田と教室』の作者による2作目。すでに次作も刊行予定で、出版社から期待されてんなーと思いながら読んでみた。で、いきなりデスゲームものかぁ〜と脱力。こんな手垢にまみれた設定で、どうすんだよ。と、思いきや最後で逆転。なるほどね~。文中で歴々のデスゲーム物にわざわざ言及している理由が、実に重要な布石となっておりました。ということで、作者の実力は間違いない。エンタメ路線には次々と新人作家が乱入して来るのが当然だけれど、様式をひとひねり出来る新人は少ない。次作および次々作の戦略を楽しみに待っております。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
落語界は多様性が前提であり、それが無ければ寄席という興行形態は立ち行かない。噺家としての修行の場であると同時に、主任(トリ)を引き立たせるべく、ひとつの興行を成功に導くチームでもある。前座もお囃子さんも席亭も一丸となった総力戦だ。トリを託されるのは基本的に実力があり集客に優れた演者のみ。一之輔は現在、異例の若さでその任を担う落語協会のホープだ。自ら「破」の芸であることを認識しつつ、寄席に対する敬愛に誠実な姿勢が泣かせる。一之輔ファンのライターによるインタビューは、その芸に対する真摯さを見事にすくい上げる。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
2020年にイスラエルで発表されたコミックの翻訳版。クラウド・ファンディングにて入手。イスラム教にとって伝説の「契約の箱」を巡っての考古学者の物語。トンネルはイスラエルとパレスチナの国境(イスラエルが勝手に作った)にある壁の下。イスラエルの考古学者による名声と大学教授の終身在職権をめぐるイザコザが発端で、考古学マニアの資産家パトロンを巻き込み、さらにイスラエル軍やイスラム国までが登場。トンネル内で鉢合わせした両国の発掘人はどうなるか。執筆時は休戦中なので、平時における両国の関係性が市井目線で描かれている。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
複数の読み友様のレビューを読んで迷わず買っちゃいましたよ。で、笑わせて頂きました。切れてる切れてる。門外漢の私には、もう異次元の世界ではあるけれど、命がけで筋肉を育てている方々の世界は物凄い。Youtubeで大会の様子も観てみましたよ。一般には近寄りがたいが、そこにある強固な連帯感と価値観の共有っぷりに、恐れ入りましたと頭を垂れるしかありません。筋肉の美しさを何かに例え、しかもそれが同好の士に対する尊敬と羨望と激励を込めての掛け声となる。素晴らしい世界ではあるが、お呼びでない事は重々承知しております。
たまきら
2024/08/19 05:25

この本読んだら細かいことに悩んでいる時間が吹っ飛びました…。

道楽モン
2024/08/19 10:50

いやはや、ゲラゲラ笑ったので、腹筋を鍛えられました。

が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
R-18文学賞作家の二作目。疑似家族の可能性を提示する軽妙な作品で、旧態依然とした社会制度と、過剰に適応させようとする世間からの圧力に抗う高校時代の友人たちの物語。作者の実体験と閉塞感への苛立ちを素直に作品化しており、性的な問題もストレートに取り上げられている。女性の感じる現実社会の息苦しさを打破するパワーに溢れ、ほんと最強です。表紙のイラストが絶妙で、読了後に見直すとたいへんに微笑ましい。最近、同賞出身者の活躍っぷりが顕著で、あちこちの書店の棚作りに反映されております。サイン本欲しいなぁ(←ミーハー)。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
動画でブランキー・ジェット・シティを熱く語る九段理江。浅井健一(ベンジー)という存在が無ければ生まれ得なかった楽曲に惹かれるという。で、本作は芥川賞受賞前に書かれた3作目。ここでいきなりフルスロットル。作家として大化けしてる。書きたいことを書きたい様に表現すること、彼女の想像力はその自由さを愉しんでいるかの様だ。自己認識としての世界の再構築、歴史の再編成に挑んでいる。言葉に対するこだわりは、固有名詞への仕掛けのみならず、既成概念への疑問を呈す。まさに九段理江という存在が無ければ生まれ得なかった作品だ。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
本人による勉強術のノウハウは、受験生や学生に強烈な影響を与えるだろう。何せ見本として本人が実在しており、尚且つ彼女は学び続けているのだから。説得力は抜群で、ちょっとしたテクニックやモチベーションの保ち方などは本当に等身大で参考になる。ITグッズも利用するが本質はアナログなので資格試験の社会人にも有効。本書の有用性とは別に、では現在の社会状況はどうか。寛容さが失われ殺伐とし、ますます人に対する攻撃が無自覚でなされる。SNSでの馬鹿な大人たちに負けぬ様、本気の若者たちは本書をきっかけに、学ぶ喜びを会得すべし。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
「あの人は今」には下世話さを感じていた。当事者が幸福になれば世の不条理を嘆き、不幸になれば「それみろ」とばかりに安堵して自分の矮小さのガス抜きをしている光景。読売新聞による過去に話題となった事件や出来事のその後を追った連載記事をまとめた新書。先に書いた品性下劣な悦びとはやや異なる路線で安心したのだが、現在のジャーナリズムの欠けている部分を露呈してしまった感は否めない。センセーショナルな扇動見出しで商売するのが宿命ならば、その真相を丹念に取材し続けることも必要で、組織的な取り組みが常態なら本書は無用となる。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
代表作『i』『サラバ!』で長編でのストーリーテラー技術を十分に発揮した作家が、今回挑んだのは実にヘヴィな社会派かつ同時代性を有した長編で、その創作姿勢にプロ意識と誠実な人間性を感じる。素晴らしい。当然ながら作品に込められたテーマは重く、受け止められない程の熱量を帯びてはいるが、しかしながら現実社会の一部を反映したものであるからこそ無視も出来ず、読者は受け止める覚悟がいる。作者の技量と努力は、これらの困難を見事にリーダビリティ豊かな作品としている。受け取ったバトンをどう活かすかは読み手に委ねられているのだ。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/05/06(4245日経過)
記録初日
2017/10/16(2621日経過)
読んだ本
1146冊(1日平均0.44冊)
読んだページ
335044ページ(1日平均127ページ)
感想・レビュー
412件(投稿率36.0%)
本棚
28棚
性別
現住所
東京都
外部サイト
自己紹介

還暦を超えると1年が本当に早い。不動産会社勤務でござる。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう