読書メーター KADOKAWA Group

2024年7月の読書メーターまとめ

道楽モン
読んだ本
21
読んだページ
6211ページ
感想・レビュー
21
ナイス
1549ナイス

2024年7月に読んだ本
21

2024年7月のお気に入り登録
30

  • bigdad
  • suiu
  • 長尾
  • ひさこ
  • かおり
  • ネギっ子gen
  • うとうと
  • ぜんまい
  • にか
  • のぶ
  • yoshimi
  • kosmos
  • 鶯@芒羊會
  • ken
  • あちゃくん
  • えびちゃん
  • てでぃ
  • まる子
  • Reo  Ogino
  • zeitra
  • ヨタロー
  • 松島
  • ゴリ人
  • もりくに
  • てい
  • つきみ
  • みや
  • JOJO
  • TARO
  • ふじよし

2024年7月のお気に入られ登録
10

  • kosmos
  • ネギっ子gen
  • 葉々
  • Reo  Ogino
  • zeitra
  • ヨタロー
  • もりくに
  • てい
  • つきみ
  • TARO

2024年7月にナイスが最も多かった感想・レビュー

道楽モン
『スモールワールド』にて大絶賛を浴びた一穂ミチが、再び直木賞候補となった訳だが、本作は「コロナ禍と犯罪」のシバリで書かれた短編集。どれも職人技ともいうべき達者さに、読まされてしまう感覚だ。同賞ノミネートの柚木麻子作品もコロナ禍と短編という近似性があるが、一穂作品には必ず乾いたユーモアが顔を見せているのが、大きな違いだろう。柚木&一穂、ともに小説家としてのキャリア、実力申し分なし。いずれが受賞しても頷けるが、岩井圭也の力技にどれほど対抗できるか。審査員次第。運だよなー。感想でなく予想ですみません。
が「ナイス!」と言っています。

2024年7月にナイスが最も多かったつぶやき

道楽モン

2024年6月の読書メーター 読んだ本の数:14冊 読んだページ数:3666ページ ナイス数:1183ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/352710/summary/monthly/2024/6

が「ナイス!」と言っています。

2024年7月の感想・レビュー一覧
21

道楽モン
映画『碁盤斬り』により柳田格之進という噺が注目されている(ま、一部だけだけど)中、映画パンフレットに記述された噺のルーツについての誤った情報に対して、ちょっと待ってよという姿勢から書かれた電子限定の一冊。誤った情報が定説とならないための配慮ですね。  さて、私の個人的な今年最大の僥倖は、本書を書いた若き演芸研究者・神保喜利彦を発見した事だ。この人の本はどれも素晴らしい。膨大な文献を駆使して著された書籍はすべて、今後の基礎文献となる優れた成果だ。まだ20代という事にも感動する。令和の榎本滋民、いやそれ以上。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
熱狂的な水木しげる愛読者であるヤマザキマリ厳選のアンソロジー。私はすべて未読であったが、収録作すべてを堪能した。孤高の表現者である水木しげるの新しい魅力を発見出来たのも本書のおかげだ。自らの体験から、反戦思想を根底においた人間という生き物に対する醒めた視点は、おのずから人間を超越した異次元の存在、アミニズム的な思想を具現化する作品を生んだ。鬼太郎や悪魔くんはこの系統。ヤマザキ選の作品は、昭和という時代の中に、脆弱な人間の愚かさを組み込んだ作品が多い。彼女のフィルターは、水木&ヤマザキ両者の魅力を炙り出す。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
文句なし納得の芥川賞。作品に込める熱量が圧倒的で、しかも哲学的あるいは存在論的なゴールを目指している(当然ながらたどり着けないけど)姿勢にスゲーなぁと思う。一つの肉体に2つの意識が共存するという設定は、魂や自意識の存在を探し当てるための思考実験だ。数学の背理法に近いかもしれない。壮大なテーマを短編で表現するのは困難極まりない所作であるが、おそらく作者はずっと継続して、命の限りに追求する筈だ。なぜならこのテーマは借りものではなく、内面から溢れ出るものだから。答えのない巨大な敵に挑む作者の姿を見守りたい。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
オモロイ純文運動を宣言、実行の作者。純文学としては判りやすい文体でテンポも良い。生きる実感を得る為の道なき山登りに、仕事・職場・家庭を重ねる構図、次第に揺れてゆく主観、思わぬ展開という形式は、オーソドックスながら王道で説得力がある。登山場面の臨場感が素晴らしく、読んでいて脳内登山体験できる。MEGADETHさんは主人公に登攀時に歓びを、下山時に度を超えた異様な恐怖を与えてくれる存在。この対比が効果的で、文字通りオモロイ純文学を実感した。本作を強く推した芥川賞審査員の彗眼を信じたい。次作がとても楽しみだ。
ビーグル犬大吉
2024/10/20 00:06

お気に入り登録、ありがとうございました。

道楽モン
2024/10/20 02:50

こちらこそ、ありがとうございます。よろしくお願い申し上げます。

が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
これは面白いノンフィクション。怪しい時代の裏面史。時代を象徴する力道山の最側近である夫人の一代記が面白くない訳がござんせん。猪木や馬場、息子の百田兄弟はもちろん、安部譲二や原由子も登場。半年足らずの結婚生活の後、一夜にして未亡人となり、複数の会社の社長を引き継ぎ、膨大な借金の返済義務を背負わされた元スチュワーデスの悪戦苦闘と、プロレス利権に暗躍する人々。実名だからこそ明確になる因果関係と、歴史の裏側。ヒロインである田中敬子の聡明さと性格の良さに救われる。彼女は現在、嬉々として新日本プロレスショップ勤務中。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
ネット炎上から始まった、マスコミによる公開処刑の顛末。小山田圭吾への思い入れは殆ど無いが、ギタリストとしての力量は間違いないという認識がある。本書によって裏取りされた事実経過を辿れば、マスコミの売らんがためのスタイルやヒステリックで無責任なSNSの匿名個人による正義祭は、どう考えても常軌を逸した魔女狩りでしかない。若き日の軽率さが招いた悲劇ではあるが、現在も連日報道されている事件にも、マスコミの劣化やSNSのリテラシーの低さを象徴する人間の恥部が通底していると感じる。ここ数年で加速度的に劣化する国民よ。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
芸談という程の堅苦しさはない古典落語50席についてのエッセイ。ウェブ連載当時は柳家喬太郎も40代後半(今や還暦)で、噺の聴きどころのみならず自分の芸にまつわる記述が興味深い。現在も尚、着実に技量を磨いている最中であり、70歳、80歳を迎えた時点での芸談を楽しみにしている。発展途上での中間報告という感じ。演じる側でしか気付けない点にも言及されており、聴く立場からすると興味深い。落研出身の喬太郎なので、聴衆の心も判っているのだろう。噺の選択は見事に定番を押さえており、落語辞典としての役も担う。CD聴こうっと。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
現在を生きる市井の人間が主人公であり、まさに今の時代が抱えている社会状況や価値観を土台にした、ミクロな人間関係のストーリー。100年後に本書が読み継がれ、生き残っているかなど判らないし、どうでも良い。少なくとも同じ時代を生きる我々に対して、さりげない勇気と希望を与えてくれる小説だ。大上段に構えず、等身大の悩みや絶望と戦う姿、支え合う関係、そんな人生の糧となる一冊。どの時代にもそういう小説が存在している。本書は2024年に発表された、その種の愛すべき一冊であることは間違いないと思う。希望こそが心の支えだ。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
前著『キラッキラの君になるために ビリギャル真実の物語』のアップデート版。8割程度が重複しているが、その後の就職、アメリカ留学に向けてのTOEFL猛勉強、再婚、渡米までを追加。今や猛勉強のアイコンとなっているが、受験や資格試験のみならず、学ぶことの愉しさの伝道師でもある。留学によって日本社会を俯瞰する視座を獲得した彼女の、今後の活動に刮目せざるを得ないだろう。ビリギャルであるというアイデンティティは、否が応でも他人に元気と励ましと勇気という影響を与えるものなのだ。中国映画『ビリギャル』撮影中とのこと。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
個人的に決して手に取らない月刊『Hanada』に高田文夫が連載していたなんて。本ムックはそのコラムをまとめただけではなく、膨大な追加資料が満載されている。今やラジオパーソナリティのみならず、東京の演芸会を支える重要人物となっていることに感慨深いものがある。ビートたけしのオールナイト・ニッポン、立川藤志楼、『落語ファン』編集長、日大芸術学部OB落語会、漫才協会相談役など、演芸会の重鎮から新進の若手まで幅広く、芸人たちの精神的な支えだ。坪内祐三と並ぶ東京山の手出身の昭和カルチャーのご意見番。演芸ファン必携。
道楽モン
2024/09/04 13:12

ありがとうございます。小学生から聴いてます。寄席通いは中学から(笑)。もう50年位になっちゃう。ご贔屓は古今亭志ん朝、立川談志、春風亭柳昇。若手だと志らく、喬太郎、白鳥です。寄席芸人だと川柳川柳、ぺぺ桜井。

ゴリ人
2024/09/04 13:37

ペペ桜井師匠、シブいですね〜。私もアサダ2世さん共々寄席に欠かせない芸人さんだと思います。今後ともよろしくお願い致します。

が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
徹頭徹尾アクションのドンパチ小説。『ワシントン・ポー』シリーズ作家の裏面(というか心に秘めたる腕白坊主っぷり全開?)なのだろうか。もう、随所に出てくる過去の小説や映画へのリスペクト満載、アイコン続出。無敵のヒーロー造形を嬉々として行っているであろう様子がうかがえる(妄想)。綿密なプロットが売りである本流シリーズも魅力だが、この勢いファーストの新シリーズも面白い(第2作目も出る)。映画『ジョン・ウイック』とか好きな人には堪らないでしょう。新機軸まったく無し、銃と腕力と頭脳による暴力満載。マチズモだな。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
本人が語る『ビリギャル』とその後。つまるところ、彼女の母親こそシークレット・スーパースターだということだ。人間の強さも弱さも全肯定する姿勢は、家族のみならず、周りに対しての影響が強大で、受け手にとってミメーシス(模倣)効果を引き起こし、鼓舞される。ビリギャル本すべてに色濃く反映するものは、普遍的なグレート・マザーとしての母性であり、母性はあらゆる小賢しい理屈を吹き飛ばすパワーに他ならない。これはもう神の存在に近しい。話し言葉で平易に綴られた本書は、アガペー(神の愛)としてのメッセージそのもの。愛は力だ。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
オリジナルの『ビリギャル』。初版から1年半で28刷(私の入手したもの)。売れたんだなー。映画の方を先に観て、その出来に大感激。で、今になって読んでおりますが、この本をベストセラーの単なる流行モノとするのは実に勿体ない。受験成功譚でもないし筆者の塾の宣伝でもない。慶応大学合格に至った背後にある、家族や年長者や友人達との普遍的な関係性が、世間体や常識といった社会共同体における負の側面と闘い勝利した記録だと思う。否が応でも摩擦が起きる対人関係の中で、如何に信頼関係と自己を構築してゆくのか。満身創痍の美しさよ。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
『きょうの猫村さん』からのスピンアウトも7冊目。カーサブルータス編集部での健気な健闘っぷりは健在だ。この猫村ワールドは一種の社会的メルヘンである。心の歪んだ人間が一人も登場しない。承認欲求も自己愛性人格障害もイデオロギーの対立も皆無。現実の社会は、それこそ目を覆いたくなる惨状であるからこそ、猫村さんに癒やされるのだ。ちょっと天然ながら真っつぐで、他利に溢れた世界。おそらくホモ・サピエンスには実現不可能なものであるからこそ尊い。猫村さんこそが、静かなるスーパー・ヒロインなのだ。ネコムライスが世界を救う。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
ご存知『ビリギャル』本。これ、ひょっとしたら優れた教育本かもしれない。息子を東大に入る方法とかの類ではなく、親が子どもにどう向き合うのかを突きつける。親の勝手な価値観を押し付けるのではなく、子どもの存在自体を肯定し、ポジティヴに応援することが親のでき得る最上の方法であることを説く。その境地に至るまでの失敗や葛藤が赤裸々に綴られているからこその体験本だ。宮台真司が説く「自分の都合で子どもを過剰に社会適応させるクズ親」「損得勘定でしか繋がれないクソ人間」がクズな子どもを育てる事と、まさに対極の位置にあるのだ。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
水道橋博士、吉田豪というタレント本の猛烈な読み手が共に推す、ベスト・オブ・タレント本。再発された文庫も既に古書市場ではプレミア化している。本日現在、定価の2倍。山城新伍による若山富三郎&勝新太郎の思い出語りなのだが、やはり伝説となっているだけあって様々なエピソードのひとつひとつがトンデモナイ。社会通念から逸脱すること甚だしい。芸のために非常識が許されるのかと、良識人は非難するかもしれないが、他人を見下したり権威を振りかざしたりは決してせず、むしろ嫌悪していた。そのバランス感覚がスケールの大きさの裏付けだ。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
版元である理論社の創立70周年記念書籍として復刊。表題作に『イスとイヌの見分け方』をプラスした2in1。作者の「きたやまようこ」氏の代表作は『ゆうたくんちのいばりいぬ』シリーズ。シンプルな構成で、人間と犬の差異を示しつつ人間、犬それぞれの存在価値を追求する。絵が可愛いのは勿論、絵本ならではのプリミティヴな問いの連続が心地良いばかりではなく、作者の犬に対する無限大の愛情が詰め込まれている愛すべきシリーズだ。本書もその魅力を継承しつつ「犬に生まれ変わった時に慌てない為に」というコンセプトが面白い。名作です。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
昭和31年(乱歩62歳)に『オール読物』発表された表題作のみ一般作。少年探偵団『妖人ゴング』『魔法人形』『サーカスの怪人』3作に「たのしい三年生」連載の子供向け2作を収録。昭和32年に書かれたこの5篇は4誌に同時連載をしたもの。もう少年少女向けに振り切って印税を稼ぎ、推理小説研究と自身が編集長である雑誌の方にエネルギーを注ぐ決意をしたらしい。少年探偵団はレギュラーに加え、新たに少女団員も参加。これ以降も継続して書かれる小説は少年モノばかり。新保博久氏による怪人二十面相の本名にまつわる解説が、とても面白い。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
岩井圭也のデビュー作は、数学をテーマとした青春小説であった。凡庸な恋愛モノではなく「天才と凡人」「孤独と友情」を描いた、哀しく切ない話だ。映画『アマデウス』の嫉妬する展開、『ガラスの仮面』でのライバル関係という構図ではなく、本物のギフテッドに対して、語り手はもう距離を置かざるを得ない状況となるが、天才の遺した歴史を変える可能性を秘めたオリジナルな新しい数学理論を世間に紹介する役割を担うことで、二人の友情をつなぐ。実在の天才数学者・望月新一の提唱する宇宙際タイヒミュラー理論によるABC予想証明がモデルかな?
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
他愛もないキャラクターグッズ付きのアイテムを収集することは、自らの意志では止められない強迫観念への第一歩なのだろう。単純な欲望はエスカレートし、容易に自己規範での義務となり、一見すると平凡な市井の一員である本人の生活を徐々に狂気の領域に誘うものだ。日常での価値観は、推しグッズ収集の前では屁でもない存在となる。本作品はコレクターとしては初級から中級といったところ。より振り切った人々は現実にゴロゴロいる。βエンドルフィンの分泌こそがハイであり、その境地に達するための対価としての痛みが本作には見当たらず残念。
が「ナイス!」と言っています。
道楽モン
『スモールワールド』にて大絶賛を浴びた一穂ミチが、再び直木賞候補となった訳だが、本作は「コロナ禍と犯罪」のシバリで書かれた短編集。どれも職人技ともいうべき達者さに、読まされてしまう感覚だ。同賞ノミネートの柚木麻子作品もコロナ禍と短編という近似性があるが、一穂作品には必ず乾いたユーモアが顔を見せているのが、大きな違いだろう。柚木&一穂、ともに小説家としてのキャリア、実力申し分なし。いずれが受賞しても頷けるが、岩井圭也の力技にどれほど対抗できるか。審査員次第。運だよなー。感想でなく予想ですみません。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/05/06(4245日経過)
記録初日
2017/10/16(2621日経過)
読んだ本
1146冊(1日平均0.44冊)
読んだページ
335044ページ(1日平均127ページ)
感想・レビュー
412件(投稿率36.0%)
本棚
28棚
性別
現住所
東京都
外部サイト
自己紹介

還暦を超えると1年が本当に早い。不動産会社勤務でござる。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう