ネタバレああ、終わってしまった‥。1巻目は幼かった幸に年齢を越され、何とも言えない不思議な気持ち。下巻の面々も『そこ気になってたんだよ！』をポイント良く答え合わせするかのような気持ちの良い読書だった。特に結の心情が、本編の中では幸側として単純に憎くなってしまったけれど、出来すぎる姉を持つ妹として読むと、哀れな気持ちにもなる。どうか姉妹、どちらも幸せに、という著者の優しさが詰まっていた。『商い🟰お金を儲ける』だけではない尊さを、この国は分かってくれてるのか？と思った。

ネタバレ絵本ではなく、一番最初に『本』として読んだ、と記憶している本。何度も何度も読んだので、タイトルと内容は覚えているけど、昔の本なんてあるのかなと図書館で検索したら、ありましたー！表紙見たとたん、ぶわっと思い出して読む前から感動。とんまのトンちゃんからかっこいいドンになり、いつのまにかドンじいに。赤ちゃんの頃から面倒を見ている、ようちゃんが心配になるドンじいが、まるで本当の祖父みたいで、やっぱり最後はグッとくるのです。絵もとても好き。

ネタバレうわぁ、さらに巧妙になっとる〜。まぁ柳井がクズすぎて全く可哀想に思わせないのが不思議な読後感。でも、思惑通りに動き、利用したらあとはサヨナラ、となる人々を思うと切ない。欲を出して自信満々な人間が狙われている、、みちるさん、私は狙わないでね‥と祈る。

ネタバレタイトルと表紙の雰囲気から山口百恵『秋桜』の歌詞のような、ほんわかとした娘の巣立ちの物語かと思ったけれど、毒あり土砂崩れあり。結婚も離婚も大変だけど、読者は他人事なので面白い。なんと言っても優吾側の家族との価値観のズレが面白いし、母側が結婚した時代には神前式とかが古臭くチャペルがキラキラして感じていたのに、娘側は逆に落ち着いた神前式で和装で行いたい、と思っちゃう年代のズレも面白い。ホームドラマにして映像化してほしいなと思う物語だった。カンカンは石田純一でしょうか‥笑

ネタバレTVerで懐かしいドラマを観て、相当前に読んだ原作も読みたくなって。原作は、読み手に想像の余地を色々残してある。ドラマは演出のせいか濃厚コッテリ感がありますねぇ。当時、杉咲花ちゃんのアヤカが恐ろしくて、しばらくイメージが残っていた‥最近の活躍で、私の中ではすっかり好印象に塗り変わっているが、アヤカは原作でも怖かった笑　殺された高橋家の父親が可哀想。良かれと思って言った一言が妻のブチギレポイントになるなんて、不用意に何も言えないな。立場によって『正しい』は歪んでいくから難しい。

ネタバレ平凡、普通、日々の暮らしの中に、一人一人のドラマがある。それぞれの人格に憑依して、仕事したり生活している気持ちになる。特にバイト時代の同僚が5年前に若くして亡くなっていた、と知り、やりとりを思い出し揺れ動く心を描いたものが良かった。やりきれない気持ちになる事も起こるけれど、交わした会話も、その人と出会って成長したり変化した自分も、別れた後も、消えずにつながっている。『丁寧な暮らし』なんて、なかなかできないけど、人との向き合い方は、自分なりに丁寧な対応をしていきたい、と感じる。

ネタバレ柚月さんデビュー作。行動力の塊のような主人公。しかし、ん？と臨床心理士である主人公の行動や心理の方こそカウンセリングが必要なのでは、、と思う場面もあった。ここまで患者にのめり込み、警察にいる友人に迷惑をかけ、あげく自分自身までも危険な状態に‥大丈夫か。夢中で一気読みさせるデビュー作はさすがだけど、はっきり言って、犯人は最初から怪しかった笑　ゲスの中のゲスすぎて吐きそうになったよー。

ネタバレ短編集だけど、それぞれが『どうなってるの？』と引き込まれて、のめり込んでしまう。特に、『猛射つ』は、『禁断の魔術』ってタイトルがまたかっこいい。交際相手の女性を人間扱いもせず、そして大学で学ぼうと希望に溢れている一人の若者の心を殺した。そんな奴は射抜かれてしまえ、とつい読者も思ってしまうが、その一方で、そんなことをしても誰も救われないことも分かっている。切ない。この切なさは、名作『容疑者Xの献身』も彷彿とさせ、ずしりと胸に迫る。

ネタバレ表紙、色っぽい足が並んでる〜。ロイドはきめ細かく注意深いのに恋愛に関してはノーガードで、アーニャと同じレベルかもしれない‥。リアル小学生、アーニャとダミアンのやりとりは、ひたすら可愛い。ダミアンから見えるアーニャ、少女漫画のりぼんに出てきそうな雰囲気である笑　勉強の救世主？な、隣人さんにも何か秘密があるのかな？ただ優しく知的なだけではないオーラがある。

ネタバレ本棚にあり、これ未読のままだったかなーと読み始めたら、2015年に読んでいた(読んだことも忘れている自分)。我が子を失ったうえ、事実は歪められ、加害者が守られている。高瀬夫婦の壮絶な決意によって、7年後に起きた事件。その加害者の無実を証明することは、誰を救うことなのか。裁判を終え、一人残された高瀬さんが、ひたすら悲しい。

ネタバレチェス整くん＆レンくんが可愛い。楽しそうな大学。反して緊迫のトンネル閉じ込め案件には、エア整くんが登場。この人なら、こんな時、こうするかも？などと考えるって、哲学の先生のような存在になりつつあるでは。そして整くん思考を悪用した場合には、教祖とか、怪しいカウンセラーのような存在になってしまうのかな。努力の方向性は正しくあってほしい。

ネタバレガリレオシリーズは、既読か未読なのか賭けみたいに読んでいるが、こちらは未読でした。感情を隠してはいるけれど、隠せば隠すほど色濃く出てくる湯川先生。タイトルや最初の読み始めから、血のつながりに関する話なんだろうなと思わせるが、もう一捻りしてくるのが東野圭吾。今回も、殺された男が最低野郎なので、つい被害者より加害者に寄り添ってしまう。

ネタバレこの面白さは、なんだろう。私の中では、ゾウさんは樹木希林になってた(映画『あん』のイメージ)。ゾウさんの内面にするりと入り込み、お店を見渡し、過去を思い出して、手を動かし‥口に出る言葉はそっけなくても、その言葉までの順序や気の使い方を理解すると、サヤカと楽しそうに年末を過ごすラストが、なお愛おしい。サヤカも、夫とお互いに嫌なボタン押し合いしてる状態(ナマハゲ突入話し合いは本当に笑った)から抜け出せて良かった。なんだかんだ言いながらもお客さんの希望に沿う形で頑張る定食屋『雑』に行ってみたい。

ネタバレああ、終わってしまった‥。1巻目は幼かった幸に年齢を越され、何とも言えない不思議な気持ち。下巻の面々も『そこ気になってたんだよ！』をポイント良く答え合わせするかのような気持ちの良い読書だった。特に結の心情が、本編の中では幸側として単純に憎くなってしまったけれど、出来すぎる姉を持つ妹として読むと、哀れな気持ちにもなる。どうか姉妹、どちらも幸せに、という著者の優しさが詰まっていた。『商い🟰お金を儲ける』だけではない尊さを、この国は分かってくれてるのか？と思った。