400ページを超える新書ですが、面白いので全く苦にならない。著者とは同世代で、本当にすごい文才で、すでに単著を10冊も出している。『居るのはつらいよ』『野の医者は笑う』『心はどこへ消えた？』『聞く技術　聞いてもらう技術』などは読んできましたが、現時点での代表作は本書ではないだろうか。なんか気合いの入り方が尋常じゃなくて、プロの心理士としての矜持にあふれている。作戦会議としてのカウンセリングで描かれるハルカさんのケースが衝撃的で忘れられないです。終わると決めたら2度と会うことはないというのがびっくりでした。

400ページを超える新書ですが、面白いので全く苦にならない。著者とは同世代で、本当にすごい文才で、すでに単著を10冊も出している。『居るのはつらいよ』『野の医者は笑う』『心はどこへ消えた？』『聞く技術　聞いてもらう技術』などは読んできましたが、現時点での代表作は本書ではないだろうか。なんか気合いの入り方が尋常じゃなくて、プロの心理士としての矜持にあふれている。作戦会議としてのカウンセリングで描かれるハルカさんのケースが衝撃的で忘れられないです。終わると決めたら2度と会うことはないというのがびっくりでした。

前著『論理的思考とは何か』は紛れもない傑作だと思いますが、本書の評価はなかなか難しいのではないか。言うなれば問題作かもしれません。新書にしては割と薄いのですが、主張はかなり刺激的です。少なくとも前作を読んでないと、ぶっ飛ぶかもです。一周回って日本の教育の素晴らしさが再評価されたということか。全然分野は違うけど、斎藤ジンさんの『世界秩序が変わるとき』もそんな内容でした。あと、できれば共感的利他主義というテーマをもう少し深掘りして欲しかった。

「The Intelligence Trap』という本の文庫化のようです。いかにも早川書房っぽいですが日経BP。そこそこの長さで、登場人物も多く（正直覚えきれない）、エピソード満載なので割と骨が折れました。それでも非常にエキサイティングな読書になった。知的謙虚さの重要性、そして日本の教育を評価しているのが意外だった（逆に欧米のエリートには割と厳しめ）。扱っている分野が多岐に渡るので、何の本なのか分類が難しい。できれば今井むつみ先生には推薦文ではなくて詳細な解説を書いて欲しかった。

大傑作です。先の大戦の敗因は色々な角度で語られていますが、本書を読んで「そりゃ、負けるよな、、てか勝てる要素あったのか？」と思わざるを得ない。島国日本にとって、船の重要性は当たり前すぎるけど、陸軍において船舶輸送の地位は衝撃的に低かったようです。それにしてお田尻中将、佐伯中将ともに立派な軍人がなぜこれほど無碍にされるのか。立派な人だったが故に爪弾きになれたのか。個人的には組織論、リーダーシップ論の観点で興味深く読みました。広島は宇品にあった船舶司令部、関東大震災と原爆投下との関連性など。