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2024年5月の読書メーターまとめ

Tapio
読んだ本
11
読んだページ
3784ページ
感想・レビュー
11
ナイス
119ナイス

2024年5月に読んだ本
11

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Tapio
ネタバレ謎の作家、飯沼梓の『夜果つるところ』を巡る不思議の数々を豪華客船に乗り合わせた関係者とともにたどる。そもそも飯沼梓とは何者か?語り手の夫の前妻はなぜ自殺したのか?がメインで映像化が2度も中止なったことなど、最後まで謎は深まるばかり。途中、これはなにも解決されそうも無いと思ったが、ほぼ案の定。一応、謎解き案みたいなのは提示されるが、未消化に終わった。かなり残念な作品。ほぼ同時に出版された、同じ著者による『夜果つるところ』とどちらを先に読むべきか、不明。★★★☆☆
が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
11

Tapio
切り口が素晴らしく、新たな理解が得られた。そこそこ数式が出てくるので敷居は高いかもしれない。量子の運動はハイゼンベルクの行列力学、シュレジンガーの波動方程式で表せるが、どちらも状態ベクトルと観測行列の内積で表せ、どちらが動くかの違い。量子の角運動はとれる値が決まっており、それによりフェルミオンとボソンの違いが生まれること。量子コンピューターは0/1のビットではなく量子状態を扱うため、新たなアルゴリズムがあり、素因数分解はオーダーが違ってくることなどは新知見。★★★★★
が「ナイス!」と言っています。
Tapio
ネタバレ謎の作家、飯沼梓の『夜果つるところ』を巡る不思議の数々を豪華客船に乗り合わせた関係者とともにたどる。そもそも飯沼梓とは何者か?語り手の夫の前妻はなぜ自殺したのか?がメインで映像化が2度も中止なったことなど、最後まで謎は深まるばかり。途中、これはなにも解決されそうも無いと思ったが、ほぼ案の定。一応、謎解き案みたいなのは提示されるが、未消化に終わった。かなり残念な作品。ほぼ同時に出版された、同じ著者による『夜果つるところ』とどちらを先に読むべきか、不明。★★★☆☆
が「ナイス!」と言っています。
Tapio
再読。さいたま芸術劇場での公演の予習。最後まではそれほど悲惨な状況を感じさせないが、最後「屍の山」となってしまうのは、いささか強引な展開とも感じた。さて、吉田鋼太郎さんは、どう表現してくれるのだろう?「このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ」は、言語の簡潔で印象的な言い回しとは雰囲気が異なるが、内容的にはこれが正しそう。
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Tapio
『オリクスとクレイク』の続編ではなく、ほぼ同時代の別の人物の視点から描かれた物語。二人の女性(+アマンダ)が主人公であるが、水なし洪水の張本人であるクレイクを中心にした前作がなかなか迫力ある感じだったのに対して、こちらはえせ宗教に彩られた焦点のぼやけた作品になった印象。最後にはジミー=スノウマンと再会するが、大きな事件を正面から見つめている感じはしない。『マッドアダム』に期待。★★★☆☆
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Tapio
実在の数学者・物理学者が登場し、一見伝記か評伝のように読めるが、いつの間にか現実とは違ってしまって奇妙な感覚に襲われる不思議な本である。シュワルツシルトについては、相対性理論の特殊解を求めた人物としてしか知らなかったが、その生涯が真実が否かは分からぬが興味深く語られる。量子力学の発展にづいても、シュレジンガーとハイゼンベルクがその理論を生み出すための苦悩がこれでもか、と描出されている。大きな流れとしては合っていて、それを独自の解釈で描き出しているように見える。秀作。★★★★★
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Tapio
ありえない状況を強引に作り出して、謎解きを設定するタイプのミステリー。クリスティーやエラリー・クイーンのタイプ。登場人物の個性が今ひとつぴんと来ず、最終的にはだれが真犯人でもおかしくないという理解で終局に突入。ジャンという魅力的で有能な女性がアシスタント的にからんでくるが、彼女がなぜ主人公に好意を抱くのか最後まで理解出来なかった。これがこの小説の最大のミステリー。キングだったら、復讐劇を盛大に盛り上げるだろうな。★★★☆☆
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Tapio
ネタバレシリーズ3作目。以前にも増して、癖のある人物が盛りだくさん。特に、リリアンの造形は秀逸。内面的にはしっかりしているように見える一方、特定の人物とは徹底的に争いあう。どちらが真の姿か、最後までやきもき。リリアンの隣人のカイ、教会守のアーネ、医師のニクラス、そして情けない警察署長や刑事。みな癖や嗜好が極端。ゴシックで挿入される過去の話が現在に繋がってくると、唸らされてしまう。そして、最後の電話。次作を読むしか無いでしょう。★★★★★
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Tapio
イギリスの北端、オークニー諸島の作家によるオークニー諸島の物語。主人公のラドルフは、若い頃ノルウェー、アイスランドを経てヴィンランド(多分今のカナダ北部)へと冒険するが、オークニーの農園にもどり、そこで海と政治から離れた人生をおくる。ノルウェーの支配、オークニーの権力闘争などは史実に基づくものであろう。前半の冒険が読み応えあったが、後半の農業を引退し、次第におかしくなっていく様子が、哀れでも美しい。きっと想像の世界ではヴィンランドを再訪しているだろう。★★★★☆
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Tapio
素粒子原子核研究所教授の肩書きを持つ著者の本であるが、どこかのサイエンスライターが書いたかと思われるような平易な文章で、科学の先端をさらりと説明している。第2章、第3章は時間の始まり・終わりについてであるが、宇宙の始まり・終わりについての理解にもなっている。ヒッグス粒子、ダークマター、ダークエネルギーについても触れられているので、にわか識者ぶることもできるかも。このあたり、式がないのは良いが、もう少し図があると理解のたすけになるのではないだろうか、と思った。★★★★☆
が「ナイス!」と言っています。
Tapio
ノルウェーのノーベル賞作家ヨン・フォッセの唯一の?翻訳。表題作は戯曲で、句読点がまったくなく(原文ではタイトルにも句点はない)、ト書きで(間)が多く、散文詩のような印象を受ける。登場人物では3人で不倫と思われるカップルと男。文章は明快ながら、実際に演じる際は何を表現したらよいのか難しいと思う。正直、その真意は理解出来なかった。訳者の河合さんによる解説は、本作品の解説だけではなく、フォッセの人となりの解説にもなっているので、読む価値がある。★★★★☆
が「ナイス!」と言っています。
Tapio
面白そうな本だと思ったが、若干イメージと違った。核爆弾や温暖化、大地震、ロボットによる世界征服など25のシナリアを考察しているが、あるものは信憑性が高く、あるものはそもそも起こる確率がゼロに近い(宇宙人の侵略)など。すべのシナリオに同じように対策をすることはほぼ不可能。となると、ありそうな滅亡のシナリオの対策に力を入れるべきではないか、と感じた。★★★☆☆
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/08/20(3958日経過)
記録初日
2013/04/01(4099日経過)
読んだ本
948冊(1日平均0.23冊)
読んだページ
343675ページ(1日平均83ページ)
感想・レビュー
901件(投稿率95.0%)
本棚
4棚
性別
職業
IT関係
現住所
埼玉県
自己紹介

読書メモにちょうど良いので、使わせて貰っています。主に2013年4月以降のものを整理。

【主なジャンル】
 SF(スペオペ、サイバーパンクを除く)
 ロシア文学
 自然科学(一般向け)

【好きな作家】
 コリン・ウィルソン(本を読むことの意味を教えてくれた作家)
 フィリップ・K・ディック
 ダン・シモンズ(イリアム・シリーズだけはどうも……)
 ロバート・ゴダード
 夢野久作
 光瀬龍
 貴志祐介(気持ち悪いものを書かせたら第一人者)
 恩田陸

【苦手な作家】
 椎名誠(昭和軽薄体)
 村上春樹(重厚さを感じられない)
 高村薫(主人公にまったく共感できない)

【本の評価】
 あくまでも個人的な感想ですが……
 ★★★★★ - 推薦、必読
 ★★★★☆ - 良い本
 ★★★☆☆ - 読んで損はない
 ★★☆☆☆ - どうしてもと言うなら……
 ★☆☆☆☆ - 読まない方が良い

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