タイトル通り、ほっとするホットココアを飲むような小説でした。

タイトルのイメージ通りの話だ。政(国政)と源(源二郎)は墨田区Ｙ町に住む幼なじみの73歳。政は堅物の元銀行員で源は自由奔放なつまみ簪の職人。政は女房が娘の家に行ったまま帰って来ず、一人住まい。源は女房を随分と前に病気で亡くしておりやはり一人住まいだが二十歳の弟子が出来、またその彼女もちょくちょく出入りし賑やかな日々をおくっている。そんな日常を夫婦とはと言うテーマを散りばめながら物語は進む。駄作が無い作家さんですね。

タイトル通り、ほっとするホットココアを飲むような小説でした。

森沢明夫さんの小説は何冊か読んだがどれも読後感が良く素晴らしい話ばかりだ。この話もずっと記憶に残ると思う。また話の中に出てきた津軽そばを食べに弘前に行きたくなった。

2編のSF作品。ネプチューンと言う話は作者が学生の時に書いたと言う作品。もう一つのタイトル作品は人間の心に焦点を当てた話。どちらも読ませますね。

山村に伝わる「神遊び」。お祭りの夜に12歳の子供５人だけで暗い山道を歩く。しかしそのうちの一人が行方不明に。神と人との関わりを描く連作短編集。