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2024年2月の読書メーターまとめ

くみこ
読んだ本
11
読んだページ
4043ページ
感想・レビュー
10
ナイス
377ナイス

2024年2月に読んだ本
11

2024年2月のお気に入られ登録
1

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2024年2月にナイスが最も多かった感想・レビュー

くみこ
数ページ読んで、気持ちの良い読書になりそうだと確信しました。ホテルマンの続力(つづきちから)が、仕事絡みで書家の遠田と知り合い、物語は始まります。まず、こぢんまりした家庭的なホテルの雰囲気そのまま、ほんわかした力と、書家とも思えぬ大雑把で適当な遠田の会話が面白い。そして、人懐っこい面を見せながらも陰がちらつく遠田のキャラクターが良い。同性で同年代という以外、およそ共通点のない者同士が、心を通わせてゆく温かさに満ちています。力が遠田の文字に感動し、遠田の心のうちを想像するシーンは素敵でした。
hon
2024/02/10 10:36

しをんさん要素満載ですよねー。ボリュームもそんなにないし、しをんさん最初の一冊として最適かも。

くみこ
2024/02/10 12:59

ああ確かに。きっとこの一冊でしをんさんファンになりますね。

が「ナイス!」と言っています。

2024年2月の感想・レビュー一覧
10

くみこ
楽しいエッセイは数々あれど、内田洋子さんのものは端正な短編のよう。各章のタイトルと合わせて、色の名前がついています。紫、ピンク、緑、灰…。最初の紫は、広場の花売りに勧められたスミレから始まります。演劇界で紫色がタブーな理由に、様々な人間模様が絡みます。バールに現れた少年を見守る常連達の青の話も、血と誇りの赤も良かった。最後の「虹」は、イタリアでのコロナ事情に纏わるナイーブな内容でありながら、自分と異なる人を受け入れる温かさに満ちていました。何か良いエッセイを探している方におすすめします。
が「ナイス!」と言っています。
くみこ
邦人三人がアフガニスタンで銃撃に遭い命を落とす。東京地検特捜部から検事の芦名、警視庁からは公安部の沢木と刑事部の中原が現地で合流、調査を始めます。アフガニスタンの国内事情に絡む日本政府とアメリカの立ち位置やODAの問題点などが、殺人事件の裏から炙り出されるストーリー。検事と公安と捜査一課のチームワークが清々しく、現実もこうあって欲しいと思いました。ここで暴かれるのは裏金システムです。
が「ナイス!」と言っています。
くみこ
人を魅了する振る舞いとスピーチで人気の代議士、清家一郎に、記者の香苗が抱いた違和感。この政治家は誰かに操られているのでは?。彼をコントロールしているのは秘書の鈴木か、母親か、あるいは別の誰か…。実はこの人物が、で終わるなら、わかりやすく安心出来るストーリーでした。誰が誰を見誤ったのか、複雑さは増し、終わってみれば清家一郎の不気味さが残ります。母親の現在の夫に至るまで、周辺人物のキャラクターが良かったです。面白かった。
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くみこ
これだけ報道されていても無くならない特殊詐欺。逃げる犯人と追う刑事、両者の視点で描かれます。名簿屋にかけ子に受け子、ヤクザや道具屋、貧困ビジネスも絡んだ組織犯罪。トップの逮捕は難しそうです。この作品、刑事達の軽妙なやり取りは読み慣れた感じでも、事件そのものは後味の悪さを残します。名簿屋に雇われた橋岡の、どこか憎めないところは黒川作品らしいかも。映画では、安藤サクラ・山田涼介さんが犯人側ですね。映像化する人のセンスって凄い。
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くみこ
世の中のルールのほとんどが男性中心に作られてる。力のある彼らは、そのルールの中で余裕の笑みを浮かべ、女性を守り応援したいと思ってる。あくまでもルールの中で。いやいや、私達が欲しいのはそれじゃない、という女性達の短編集です。男達の思い上がりをぶった斬ったりかわしたり、固定観念や既存のルールを壊す女性達ですが、実は男性だって窮屈だったじゃないの、とも思わせる技ありのストーリー。菊池寛が『女性に機会は与えるけど守らない』男性として登場します。ちょっと興味を持ちました。
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くみこ
途中から壮大なファンタジーに変化してびっくり。レオとクロがタッグを組むからには、このくらいの大仕掛けが必要だったのかもしれません。愛しい恋人の病気に気づかない、子供の年齢で何があったか悟らないなど、事件の元になる大河と美穂の経緯がやや雑な気もしますが、レオとクロのキャラクターの魅力に尽きます。陰のヒーローは院長でしょうか。このシリーズを知ってから、思慮深そうなゴールデンレトリバーを見ると、思わずニヤついてしまいます。
hon
2024/02/13 17:57

自分でも意外なことにこのシリーズ好きなのです。何でだろう。謎だ。キャラの魅力は間違いなくあるよね。犬と猫ってのも無敵だもんなー。

くみこ
2024/02/13 19:12

清々しい程のベッタベタも、ここまで来ると爽快って事ですかね〜。

が「ナイス!」と言っています。
くみこ
妊活中の夫の不貞、酒乱の父親がいる家に帰れない少年など、ままならない状況に傷つき、身動きの取れない人たちばかりが登場する短編集。どのお話も、傷が薄まったり癒されて終わり、ではない着地が見事です。緻密に計算した結果あり、ラストでいっそう不穏さが増したものありで、それぞれ違う味わいを楽しみました。中でも、たった一人の肉親だった兄を殺した人物と手紙をやり取りする「花うた」は、切なく美しく、「愛を適量」は、トランスジェンダーの娘と父親の感情のなりゆきが余韻を残す、素敵なお話でした。
hon
2024/02/12 10:26

バラエティー豊かで、すごく器用な作家さんだなと思いました。俺も愛を適量が好きです♪

くみこ
2024/02/12 12:45

愛を適量は後味良かったですね。花うたはそうくるか、と思いました。

が「ナイス!」と言っています。
くみこ
数ページ読んで、気持ちの良い読書になりそうだと確信しました。ホテルマンの続力(つづきちから)が、仕事絡みで書家の遠田と知り合い、物語は始まります。まず、こぢんまりした家庭的なホテルの雰囲気そのまま、ほんわかした力と、書家とも思えぬ大雑把で適当な遠田の会話が面白い。そして、人懐っこい面を見せながらも陰がちらつく遠田のキャラクターが良い。同性で同年代という以外、およそ共通点のない者同士が、心を通わせてゆく温かさに満ちています。力が遠田の文字に感動し、遠田の心のうちを想像するシーンは素敵でした。
hon
2024/02/10 10:36

しをんさん要素満載ですよねー。ボリュームもそんなにないし、しをんさん最初の一冊として最適かも。

くみこ
2024/02/10 12:59

ああ確かに。きっとこの一冊でしをんさんファンになりますね。

が「ナイス!」と言っています。
くみこ
一作目から順を追って読んでこそ、面白さが分かるタイプの作品でした。これまでの経緯を知っていたら、ピップの心情に寄り添いながら読めたかもしれませんが、真実を追い求めた結果がこれなのか、との思いが強いです。衝撃的には違いないものの、共感するのは難しい。ミステリとしては、ストーカーが間合いを詰めてくる気持ち悪さや、犯人のキャラクターは迫力がありました。収まるところに収まったものの爽快感はないし、この先ピップの人生は大丈夫なのかと、ひたすら心配しながら読み終えました。
が「ナイス!」と言っています。
くみこ
「推子のデフォルト」は、時流に乗り、体にいくつもチップを埋め込む推子と、人間の均質化に反対するオンライン否定派の、こぴくんママとの対比。「マイイベント」は、大型台風が迫る川沿いのマンションが舞台で、360万上乗せして最上階を買った優越感に浸る渇幸夫婦VS一階住人夫婦。子育ては推子にとっての、自然災害は渇幸にとっての最高のコンテンツであり、そこにどっぷり嵌まった人たちのグロテスクさを笑えません。行き過ぎたデジタル化や災害時のエゴを批判する分かりやすさではない、刺激的な一冊でした。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/05/15(3607日経過)
記録初日
2014/05/15(3607日経過)
読んだ本
1984冊(1日平均0.55冊)
読んだページ
651925ページ(1日平均180ページ)
感想・レビュー
1277件(投稿率64.4%)
本棚
5棚
性別
血液型
O型
現住所
神奈川県
自己紹介

既読本を再度手にしてしまう事のないように、利用を始めました。
拙い感想にナイスして下さる方々、ありがとうございます。

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