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2022年6月の読書メーターまとめ

やまおじさん
読んだ本
11
読んだページ
3560ページ
感想・レビュー
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ナイス
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2022年6月に読んだ本
11

2022年6月のお気に入り登録
1

  • 富山 繁樹

2022年6月にナイスが最も多かった感想・レビュー

やまおじさん
山好きにはたまらない一冊。1971年の松浦輝夫・植村直己による日本人初登頂から、近年の栗城史多まで、通史的に紹介されていて、エベレストに向けられる憧憬がひしひしと伝わってくる。それにしても、公募隊というガイド登山によって一般の人でも登れるようになったとは、驚きだ。ノーマルルートに張り巡らされたフィックスロープをたどって行けば(数々の難所はあるにしても)頂上にたどり着けるらしい(もちろん体力が必要だし、酸素ボンベは必須だが)。414ページに掲載されている頂上直下の大渋滞写真にも驚いた。
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2022年6月にナイスが最も多かったつぶやき

やまおじさん

2022年5月の読書メーター 読んだ本の数:4冊 読んだページ数:1635ページ ナイス数:67ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/466409/summary/monthly/2022/5

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2022年6月の感想・レビュー一覧
11

やまおじさん
登山道具やキャンプ用具が好きなので、この本は楽しめた。外国の高山でしか使わないような羽毛服や高所靴、写真家らしいプロ向きカメラの数々など、私には縁遠い品物も、豊富な写真(巻頭のカラー写真が美しい)と文章で、とても興味深かった。失敗に終わった「2015年夏 K2登攀記」も、いい。靴紐をいちいち結ぶかどうかの話(P119)に出てくる「人生指南の量産している作家」「何を言ってるんだこの人は」とは五木寛之氏のことだろうと想像して、クスっと笑う。「ポメラ」という簡易な文書入力機器を初めて知った。これは便利そうだ。
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やまおじさん
ずっと気になっていた人の本。少し前に読んだ『空へ―「悪夢のエヴェレスト」1996年5月10日』 (ヤマケイ文庫)の解説が、この石川直樹さんだった。少年少女向けシリーズ(よりみちパン!セ)なので、漢字にルビが振ってあったりして読みやすい。角幡唯介さんの2年後輩(早稲田大学)だったことを知る。服部文祥さんいわく「服部・角幡・石川三兄弟」。じつは、過去にこの石川直樹さんのこと(ある事故)をネット記事で読んだことがあって、なんとなく敬遠していたのだが、著書を読んでみて好感の持てる人だと感じた。先入観はいけないな。
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やまおじさん
服部文祥さんの著作(書評集)で知った本。フリークライミングで”ドーン・ウォール”と呼ばれるヨセミテ エル・キャピタンの長大な岸壁を初完登した著者の自伝。息詰まる展開。文章・訳文が良く、抵抗なく読み通せた。頻出するクライミングの専門用語もネット検索で補足理解できた(ごく初歩のクライミング体験があったので)。もっと写真があるといいのにと思った。「The Dawn Wall」という映像作品にこのクライミングの様子が写されているというので見てみたいが、本書では著者の内面の葛藤が克明に描かれている。
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やまおじさん
作家の桐野夏生さんが、この著者ジョン・クラカワーを愛読していると知り、何冊か買い求めたなかの一冊。服部文祥さんも書評を集めた『You are what you read』(本の雑誌社)のなかで言及している。1996年のエベレストでの大量遭難については、少し前に読んだ『日本人とエベレスト』(山と渓谷社)で知ったばかり。エベレストの高所(デスゾーン)の過酷さが伝わってきて息をのむ展開。プロの登山家でなくてもガイドに率いられて登頂できるようになった「公募登山」の実態がよくわかる。この文庫版の解説は石川直樹氏。
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やまおじさん
書評家岡崎武志さんの書評(東京新聞2022年6月12日)を読み、がぜん読みたくなった小説。実在の人物(山本太郎氏、さかなクン、一水会代表木村三浩氏、等々)の逸話がリアル。天皇皇后(現上皇ご夫妻)の日常生活と皇居地下のラビリンス(迷宮)探検と幻想的な展開は、作者の”妄想”(作者がインタビューでそう表現している)。天皇制とは? 憲法一条がいう"象徴"とは何?(憲法では何も説明していないし、日本国民の総意というが国民投票をしたわけでもない)。さまざまな問題提起を孕みながらも、上皇ご夫妻に対する好意がうかがえる。
やまおじさん
2022/06/20 15:18

このインタビューでの作者森達也氏の言葉。<僕はそもそも明確な反天皇主義者でもないし、もちろん天皇制護持を主張するつもりもない。ただ、天皇制がシンボライズする国の民意形成のあり方の歪さ、見えているのに目をそむけている不自然さ、戦争責任も含めて多くの大切な要素が曖昧なままに時代が変わってゆく。こうした状況の中心に天皇制が存在していることだけは間違いないと思う。>

やまおじさん
2022/06/20 15:18

(続き)<しかも最近は、こうした曖昧な歴史観が、保守の視点に回収される傾向が強くなっている。慰安婦問題や南京虐殺、震災時の朝鮮人虐殺もそうですね。憲法第1条は、天皇を「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」であるとしたうえで、天皇の地位の根拠として、「主権の存する日本国民の総意に基く」と明記しています。でもその総意はどこにあるのか。総意どころか議論すらできない雰囲気がある。>

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やまおじさん
東京都東久留米市の滝山団地は私の住まいから近く、この本に出てくる土地には馴染みがある。著者原武史さんの皇室関係の本をわりとよく読んでいて好きな書き手なので、以前から気になっていた。「滝山コミューン」とは「国家権力からの自立と、児童を主権者とする民主的な学園の確立を目指したその地域共同体」だった。1974~75年頃のことだ。当時、この団地のマンモス小学校の生徒だった原少年が抱いていた強い違和感・疎外感が、本書を著す契機になっている。文庫版解説は桐野夏生。原さんは桐野作品の解説を書いたり対談もしている。
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やまおじさん
ひそかに敬愛する服部文祥さんが書いた読書ガイド(「本の雑誌」連載書評)をまとめた本。59冊の興味深い本が、文祥さんらしい硬質で巧みな文章で紹介されている。私は池澤夏樹さんの文章を連想した。どれも読みたくなる本ばかりだ。"サバイバル登山"を実践し、都市でのサバイバル生活を続ける(その様子は配偶者服部小雪さんの『はっとりさんちの狩猟な毎日』河出書房新社2018年)この人らしい選書もあれば、まんが本や科学書もあって、いったい彼の読書の幅はどうなってるんだ、と驚くが、「岳人」編集者らしい見識なのだろう。
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やまおじさん
芭蕉の「おくのほそ道」を路線バスと徒歩で行く、と銘打っているが、列車やタクシー、レンタカーまで使って、できる限り芭蕉と曾良が歩いた道を探る紀行文。ところどころで昔の旧街道をみつけたり、田んぼから新幹線が超高速で走り去る姿を見て感慨にふけったり、地元の人が利用する100円均一の市営バス(コミュニティバス)に乗るのを申し訳なく思ったり…と、バックパッカーらしい視点が好ましい。芭蕉の同行者曾良の苦労を思いやる著者の優しさにも好感が持てる。著者にはアジアや沖縄の寄稿文が多数ある。読んでみたい気分になった。
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やまおじさん
Kindle版を読むことはめったにないのだが、カラー写真がきれいだし、拡大表示もできるのがよかった。2011年、あの東日本大震災の直後、エベレストへのガイド登山のルポ。近藤ガイドの現地からのブログ投稿と、日本の事務所からの投稿によって、臨場感あふれる登頂記録になっている。
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やまおじさん
先に読んだ『日本人とエベレスト』(山と渓谷社/2022年)で、この著者(国際山岳ガイド)を知った。元気いっぱいのガイドさん。ヒマラヤの高山やヨーロッパアルプスの登山の実態もよくわかった。たとえば、ヒマラヤの8千メートル峰には放置されたままの遺体がたくさんあること、エベレスト登頂後にお客さんを死なせてしまった経験など…。著者が目指している山岳ガイドの姿には共感した。こういう人にガイドしてもらえば、2009年のトムラウシ山遭難事故(旅行会社主催で雇われガイドが率いたツアー登山だった)などは起きなかったと思う。
やまおじさん
2022/06/08 09:58

『近藤謙司とシミュレートするエベレスト登山 Kindle版』(ゴマブックス/2014年)が、写真豊富で、エベレスト登山(公募登山)の実際がよくわかる。

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やまおじさん
山好きにはたまらない一冊。1971年の松浦輝夫・植村直己による日本人初登頂から、近年の栗城史多まで、通史的に紹介されていて、エベレストに向けられる憧憬がひしひしと伝わってくる。それにしても、公募隊というガイド登山によって一般の人でも登れるようになったとは、驚きだ。ノーマルルートに張り巡らされたフィックスロープをたどって行けば(数々の難所はあるにしても)頂上にたどり着けるらしい(もちろん体力が必要だし、酸素ボンベは必須だが)。414ページに掲載されている頂上直下の大渋滞写真にも驚いた。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/05/29(3861日経過)
記録初日
2009/03/26(5751日経過)
読んだ本
999冊(1日平均0.17冊)
読んだページ
288788ページ(1日平均50ページ)
感想・レビュー
667件(投稿率66.8%)
本棚
20棚
性別
現住所
東京都
URL/ブログ
https://www.facebook.com/iriyamah
自己紹介

雑多な読書をしています。年間100冊読破を目指すも、なかなか。とくに好きな作家と作品は、池澤夏樹(静かな大地)、船戸与一(蝦夷地別件)、宮部みゆき(時代小説群)、五木寛之(初期の小説群、エッセイ)など。民俗学、社会学の本もよく読みます。南方熊楠、塩見鮮一郎、赤坂憲雄、内田樹など。エンタメノンフと呼ばれるジャンルも好き。なかでも高野秀行、角幡唯介。関野吉晴、長倉洋海なども好きな書き手です。最近は桐野夏生の小説に嵌っています。

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