2024年1月の読書メーター 読んだ本の数:62冊 読んだページ数:14547ページ ナイス数:1634ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/471107/summary/monthly/2024/1
でも、これで終わりじゃなくて、後半の別のトラブルの時にも八方塞がりな神坂に救いの手を差し伸べて、なんてことないかのように状況を改善せしめてしまう。最高の先輩すぎる。しかも、彼がとった手段もズルいんですわ。散々これまでからかい交じりに、配信が面白い以外はダメダメとか言われていた彼が、売れたのは運だと言っていた彼が、唯一の特技で以って状況を変えるの、感極まってボロボロ泣いたんだが。勘弁してくれ。勿論、コメディパートも面白かったし超充実していた。唐突にブッ込まれる妹ちゃん観察日記とか、
誰かとデートしたのを察して神坂を詰める妹ちゃんも良かった。脱サラとアレのコラボも安定感あっていいなあ。1冊に1回は収録しててほしいまである。また、あんだーらいぶ男組での絡みも増えて、おじさん無限にニッコリできる。4人で狩りゲー配信とかリアル自宅の掃除配信とか、気の置けない悪友とわちゃわちゃしてる感がでてて、こういうのでいいんだよこういうのでと。
主人公はヘタレでありながら、これまで決していい境遇ではなかったヒロインが心穏やかに過ごせるように配慮を欠かさないところがいい男過ぎて、なんで独身だったのか疑うレベルまであるのはポイント高い。また、ヒロインの方も生真面目で健気で、休みを取らせようと仕事を取り上げるとむくれるという…夫婦そろって可愛いかよと。クォーターなことで見た目クッソ若い主人公の母とか、妹への愛情表現がドヘタなヒロインの姉も良かった。姑と小姑が意気投合するのなんなの…
次第に、コイツただのツンデレなんじゃなかろうかと思えてきて、印象が逆転した。なるほど、リバースってそういうこと(違)。物語の強制力なのか、夢で見たよりも強い相手が現れたりと、未来を知っていても、なかなか主人公の思うとおりにいかないところも良かった。
一般常識とはズレている主人公の感性を見せる展開。それ自体はギャップコメディを目指しているのだとすればまだわかるのだが、仮にも15年ほど現代社会で生きてきたはずの彼のこれまでの人生が全く見えないというか、なんでこんなモンスターに成長したのかが全く分からなくて、純粋に楽しめなかったかなと。また、平安時代から続いていた飲食店の話も疑問符が何個も浮かんだ。平安時代の東京あたりってただの未開の地やぞ?なんで当時の超エリートだった陰陽師が訪れるんだよと。
次第に主人公のいけ好かない内面が見え隠れしだして、どんどん作品の見え方が変わっていくのは新鮮な読書体験だった。事実として、主人公はいけ好かないのは変わらないのだが、そうなるに至ったまでのバックグラウンドがなかなかに壮絶で、現代の生んだフランケンシュタインの怪物を見るかのようだった。そんな主人公に対してヒロインが何をしてきたのかが明かされる終盤は、光源氏計画もかくやと思えるヒロインの妄執というか、愛の深さを感じて良かった。
軽音部とラノベ部の設立のために協力するという青春ど真ん中の展開で面白かった。リアリティラインは決して高いとは言えないが、それを補って余りあるほどの爽やかさでぶん殴ってくる感じ、好きよ。あまりにも爽やかすぎて、本当にガガガ文庫から出ているのか?と思ってしまうほど。いや、バンドメンバーにテイルレッドがいる時点で、ガガガじゃないと出せないか。とにかく、ガガガ文庫とガガガSPに許可貰ったお庭で存分に遊び倒しつつ、青春ストーリーで上手く調和させているところが印象的な作品だった。続きがでるなら読みたい。
著者の遊び心に狂気がブレンドされて、ちゃあんとライトノベルとして成立しているのは最早バグ。なんでこんな始まり方から、女学生と女教師との禁断の恋模様とか、日本文学のために殉じる狂人とか、最終的に愛の物語に落とし込むとか語られるの?面白過ぎるだろうが。特に私は、誰もが知ってる「月が綺麗ですね」を口癖にするシーンが好き。在野にはまだこのような才能が眠っていたのだな、ライトノベルの未来は明るい。それはさておき、ごく自然に明治の代にタピオカミルクティーを出していたり、1911年にはまだ生きていたことをいいことに
明かされる彼女の事情の数々に溺れるかと思った。で、気づいたら愛おしく感じてるの勘弁してくれ。また、彼女の回想を通じて、フェリクスの秘密を薄っすらと想像できてしまって、勝手にツラくなってしまった。なまじ優秀なだけに彼女もその秘密にも辿り着いてしまったみたいで、余計にしんどい。読み終わってみると、前半での七賢人のわちゃわちゃ感が一番の癒しだったような…
料理人として培ってきた知識を使って日々の糧を少しずつ改善していく。決して派手さはないが、こういうので良いんだよ、と。また、龍の角と尻尾を持った娘同然の看板娘ウカノや、「冥界剣」という仰々しい二つ名を持っているのに恋愛方面はポンコツなカルナなど、脇を固めるキャラクターたちも魅力的で良かった。主人公の興味の度合いによってか、時にさり気なく出される彼女たちの描写が好き。
鵜呑みにしていたヒーローの本当の姿が見えていくのを実に見事に描き切っていた。主人公の方も次第に彼に対する独占欲が見え始めるのも良すぎないか。ヒーロー側も、顔が良くて権力もあるのに、見栄っ張りのせいで彼女に嫌われる原因を作ったり、一途に初恋を拗らせていたりと、情けない本質が見えてくるのも非常に良かった。事件の黒幕は想像通りであったが、1冊で綺麗にまとまっていたのも好印象。また、最後のあたりの「だからそれは初恋にしていいものだと、私が決めました」というセリフがブッ刺さって涙出てきた。
特に後者のアザーリエは、見た目と性格とのギャップ、実家の家訓である「悪を為す」行動をするところがおもしれー女過ぎて一気に好きになった。でもまさか、王太子夫婦が独身時代に彼女を射止めるために競い合っていたという伏線をこう回収してくるとは思ってもみなかった。とはいえ、満足自体はしたので次巻も楽しみ。
ブッ飛ばしてくれた稀莉ちゃんが素晴らしいとしか言えない。腹がよじれるほど笑ったし、今まで読んできた、ままならない現実に対する解決策の中でも一番好きかもしれない。末永く幸せになってくれ。ただ、最後のイベントは、確かにこんな感じの声優ラジオ番組の合同イベントありそうなので解像度自体は高いのだが、イベントの楽しさが十全に伝わってなかったかなと。わちゃわちゃ感は出ていたが、逆にそれしか残らなかったように思えたのはちょっと残念。
重厚で精緻な設定の数々がとにかくすごい。ミリタリには疎い私でも理解できるように嚙み砕いて書かれた近代の軍制と、ファンタジー特有の亜人種の特性とが見事に調和されていて、リアリティラインの引き方が絶妙。それらを下敷きに、慈悲深く誠実だが、自国の民のためには他国への侵略も辞さない苛烈さを持つオーク王グスタフや、復讐に燃えるダークエルフたちといった人間ドラマを入れてくるのだから面白くないわけがない。まだ自軍内の模擬戦しかしていないのになんでこんなに面白くなっているのか、わけがわからないよ。次巻も楽しみ。
というかスタート地点からほぼ何も変わっていないのでなんだかなあと。紆余曲折あってスタート地点に戻るならまだしも、足踏みしてるだけのように思えて徒労感を覚える。また、間に別ヒロインのエピソード挟んで、同じ場面を主人公とヒロイン両方の視点で描くのはくどい。一人ならまだしも三人分って……調理のされ方で損をしているなあと。
ただ、元カレだったり、独占欲だったり、実家との関係だったり、まだ解決していない問題が結構あるし、主人公の部屋が避難場所であるという建前が崩れたあとにどう転んでいくのか、も気になるので続きが楽しみなところ。
そのスキが巡り巡って自分の悪役令嬢としての立場を危うくしている点も、1巻よりもパワーアップしているように感じて良かった。また、1巻で十分に罰を受けた娘たちに手を差し伸べるところもよかった。たった1度の過ちだけでその後も過剰に罰を強いる展開は個人的には好みではないので余計に。紫月さんの真意が未だに明かされていないのが気になるが、次回も楽しみにしている。
主人公が食材として、ダンジョンの深部に生息するモンスターのドロップ品を取り出したところから雲行きが怪しくなり、主人公の特異性がどんどん浮き彫りになっていくところなどは作中の視聴者とともに、イヤイヤそうはならんやろとツッコミを入れながら笑わせてもらった。探索者をしていたことで倫理観と金銭感覚バグった主人公の、クソ強メンタルとクソ強フィジカルはいっそ清々しいまであって好ましかった。続刊が決まっているようなので楽しみに待ちたい。
余命わずかな妹のために躊躇なく自分の身を捧げることを決める主人公の時点でヤバいのに、彼女が無理をしていることを理解してなんとかそれをやめさせようとする妹ちゃん…なにこの姉妹…てぇてぇで私を殺す気ですか。主人公の悪役令嬢ムーブも、口調は確かにワルぶっているのに、根っこの部分の善性が滲み出ちゃってただのツンデレにしか見えないの、小動物が必死に威嚇しているのをみるようで微笑ましさすら感じた。紫月さん…絶対これ人選ミスだよ……本来のシナリオが既に迷子になってしまっているが、
プロローグの悪役令嬢の断罪までどう繋げるのか、続刊が出ているのでそちらも楽しみ。それにしても、紫月さん、こんなトンチキな策を仕掛けるのだから、明かされている以外にも何かしらの事情を抱えていそうだな……
実は彼女に救われていた。と、同時にヒロインもまた主人公に救われていたという、最後にはお互いが欠けていた部分を補い合っていたことがわかるところもとても良かった。個人的な推しポイントは、序盤の主人公への応対時以外はパジャマしか着ていないところ。徹頭徹尾、意思を貫かんとする姿勢、実に好ましい。
主人公が前世で知識を使っているのを、傍目からはスキルの恩恵のように見えてしまうというのはなかなか上手い設定だと思う。6歳にしてかなりの大冒険をすることになってしまった主人公だが、このあとどのように展開していくのか全く分からないので続きも読みたいと思う。
これまでは一人のプレイヤーとして完成していた主人公が弟子を取ったことで因縁が生まれ、それがこれまでとは違ったドラマとして描かれるのだが、デスゲームでそんなこと描かれると、私の情緒が耐えられるはずがないんだよなあと。ラストではまた衝撃的な展開になっていたので続きも楽しみ。
「灰色」の設定がよくわからなかったかな。というか、「灰色」なのか否かって傍目からは判断できないんじゃない?この物語で描きたいこと、登場人物たちにやらせたいことはなんとなく察することができるのだが、世界観や登場人物の深掘りが足りていなさ過ぎて、物語にのめりこめなかったのは残念。
一切の躊躇の無い彼の方も、いい意味でタガが外れていて実に私好みだった。また、彼女の方は、日常生活においてはかなりのポンコツっぷりを発揮していたのは人間味があって良かったし、家族に対しては異能を使わない縛りを課しているせいで、妹ちゃんからの好意に全く気付けていないのも良かった。まだ全容が見えない異能犯罪組織、目の前で起こった新たなる異能犯罪、刑事さんの過去など気になる伏線も散りばめられていたので、続きも楽しみ。勿論、出してくれますよね、ファミ通文庫さん??
そのまっとうに努力する姿と、なりふり構わずノンナに執着する姿が絶妙な塩梅に描かれていて、そりゃあ応援の一つや二つしたくなるってものよ。ノンナも満更ではなさそうだし、ラストにはクラークが更にもう一手打ってきたので、この二人の恋愛模様はこれからも楽しみ。
そして、番外編でその後の彼らの幸せいっぱいな姿が描かれて、無事に成仏できた。ありがとうございます。読めていない甘党男子も読みます。それはさておき、番外編では、妹ちゃんの話が一番好きだったかな。カッコいい兄が、実は自分の前では無理にでもカッコいいところだけを見せていたことがわかって、しかもそれがわかるきっかけを作ったのが彼女だったというところが非常に良かった。
平穏に暮らしたいと言っておきながら、人外のヒロインズと同居してみたり、あまりにも説明が欠落しすぎ。そのあたりをテンプレとして省略するのも構わないが、ならば何を一番書きたかったのか、この作品ならではの良さをもっと前面に出してほしいなと。
そんな心の機微が涙が出るほど精緻に、鮮やかに描かれていて良かった。恋愛感情ゼロから本物の恋へと変わっていく、それを丁寧に丁寧に描いてくれる作品はなんぼあってもいいですからね。いや最高すぎんかと。まだお嬢さんの婚約者も登場していないので、続く下巻でどうなるのか楽しみ。
ライトノベルが好きです。最近はライトノベルばかり読んでいます。読メ登録は2014年6月からです。
常に面白いラノベに飢えており、積ん読が沢山あるのに新作に手を出したりしています。気軽にお気に入りしていただけると嬉しいです。
ちょこちょこと感想をあげていきますが、基本的に採点は甘めです。自分が後で見やすいためだけに、星5段階で評価しています。
好きなシリーズ
キノの旅
その他時雨沢作品全て
俺ガイル
SAO
AW
HO
禁書
ロウきゅーぶ
天使の3P
青春ブタ野郎
ウチの娘~
エロマンガ先生
等
好きなシリーズは多いので隙を見て更新していきます。
(2017年1月更新)
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著者の遊び心に狂気がブレンドされて、ちゃあんとライトノベルとして成立しているのは最早バグ。なんでこんな始まり方から、女学生と女教師との禁断の恋模様とか、日本文学のために殉じる狂人とか、最終的に愛の物語に落とし込むとか語られるの?面白過ぎるだろうが。特に私は、誰もが知ってる「月が綺麗ですね」を口癖にするシーンが好き。在野にはまだこのような才能が眠っていたのだな、ライトノベルの未来は明るい。それはさておき、ごく自然に明治の代にタピオカミルクティーを出していたり、1911年にはまだ生きていたことをいいことに