もともと何を考えているかわからない男ばかりが出てくる。女もそうか。はじめは哲学的表現に慣れなかったものの、自分の高校時代の同級生が男だけで集まればこんな感じだろう、と容易に連想されてからは著者のペースに乗せられた。こちらのレビューで「地図と拳」の著者と知る。あれは良かった。「クイズ」が一年過ぎても借りれず先に読んだが、引き出しが多い作家さんだと感心した。追いかけてみたい作家さんに追加です。

もともと何を考えているかわからない男ばかりが出てくる。女もそうか。はじめは哲学的表現に慣れなかったものの、自分の高校時代の同級生が男だけで集まればこんな感じだろう、と容易に連想されてからは著者のペースに乗せられた。こちらのレビューで「地図と拳」の著者と知る。あれは良かった。「クイズ」が一年過ぎても借りれず先に読んだが、引き出しが多い作家さんだと感心した。追いかけてみたい作家さんに追加です。

安楽死法制化の是非に釣られて読み耽った結果、忘れてましたわ、どんでん返しの帝王を。確かに伏線ありで引っかかりはしたのよね。まだまだ続きそうな社会派医療ミステリー。御子柴弁護士の登場もあるかもね。

絶望しかない世界観。中年引きこもり、8050問題にネグレクト。長い閉塞感がエピローグでは凪と化す。誰もが弱い。そして孤独だ。SNSで承認されたくて話を盛る輩には分かるまい。

モデルは中ピ連の榎美沙子。インタビュー形式で著者が実際取材された方の話も描かれているので、塙玲衣子への興味が否応無しに増していく。彼女を検索したら過激派とは思えない可愛いらしい出立ちでした。ラストはインタビュアーからの爆弾レポが待ち受けているはず、と期待してしまった。ルポに偏らず桐野夏生風毒が効いた脚色をしたらより面白かっただろうに。今やウーマンリブは死語。行方不明になった阿部定の晩年の記事も目にするので、確かに有名人のその後は週刊誌ネタになるのでしょう。