ネタバレ小学校の夏休み、学び舎留学に1週間行っていた法子。その思い出の場所から女の子の遺体が発見され、もしかして、友だちと約束していたミカかも。カルト、ミライの学校、麓の学校、家庭、小学生なりの友人関係、子供達の抱える悩み、もどかしさが痛いくらいに響いてくる。法子は現実に子育て真っ最中、保育問題に頭を抱えている。そこへ美夏の弁護依頼に余裕なく、自分が過ごしたミライの家の夏の合宿がばれた時、どんな評価が自分以外にも及ぶかと心が乱れる。裁判は当然の結果だったけど全力で美夏を弁護したノリコとミカが救われて良かった。

ネタバレ地方の国立大学の講師の吉川とスペインかぶれの袋井（梟）准教授が巻き起こす出来事。大学の教授選でドロドロで騙しあい、足の引っ張り合いばかり。登場人物は皆一癖、二癖あってどうにも好感を持てない人物ばかり。梟こと袋井准教授のメチャ強烈なキャラに振り回されながら読んでしまった。後日談ももう一つだった。

ネタバレ大身旗本の次男、三男の4人が部屋住みの身分ながら傍若無人で半分無頼の悪仲間だった。ある夜、酒場で４人が盛り上がった帰り道、一刀流の免許皆伝で剣の達人が殺され又1人が殺される。自分達も殺されるかもと恐れおののいた２人が裏の道を頼る。なんともかも切ない物語、相手の素性が分かっても、尚プロとして己の掟に従い、命を賭けて戦う。くらまし屋と炙り屋の仕事に対する誇りと哀しさがにじみ出た物語だった。

ネタバレ主人公の光の母の実家、高級料亭旅館＜銀の鰊亭＞で一年前の火事で当主とその妻は焼死、2人を助けようとした娘の文は怪我を負い記憶喪失に。火事の現場には身元不明の男女の焼死体があった。大学生になった光は従姉の文の手助けながら事故？事件？の真相を追う。一人で真相を追っていた刑事とこっそり協力する准教授はこの後シリーズで出てくるのかな。ミステリーがスッキリ解決してなくてモヤモヤ。

ネタバレ日本橋の菖蒲屋に奉公しているお春は、故郷の母が明日をもしれぬ病に一目会いたいと少しの暇を願い出るが聞いて貰えずお店を飛び出すが途中で捕えられ、お店の土蔵に閉じ込められてしまう。逃げてる途中で飛脚の風太と出会い、追っ手に捕まえられる前に田安稲荷に依頼の紙を埋めろと。お春と会うことも出来ずお金が納められる当てもない。掟破りの依頼を断れという赤也と七瀬。今回は一人でやると決めた平九郎。風太の手伝いのお陰で無事逃れる。無事母に会えたが父の言葉で江戸へ。平九郎の優しさでお春の居場所が出来て良かった。

ネタバレショートストーリー集「このミステリーがすごい！」大賞作家５０人の短編集。それぞれに特徴があり面白い、上甲宜之さん「防犯心理テスト」、辻堂ゆめ「茶色ではない色」、等。ミステリーにどっぷり浸かりました。

ネタバレ裏稼業から足を洗った５人の元盗賊達のお話です。元盗賊達からの視点で話が進んでいく中、くらまし屋を絡ませ出し抜こうとする思惑が。いつものくらまし稼業とひとひねり違って面白い。噂の炙り屋も登場、いろいろ絡んできそう。虚一味も江戸と虚の夢の国とに別れ、惣一郎が虚の夢の国で出会ったのは！ビックリ！次回の展開が楽しみ。

ネタバレ平安時代、越後の豪族の父と異国の母の間に生まれた異相の桜暁丸。父と故郷を奪った京人に復讐を誓っていた。この時代「童」と呼ばれる人達、鬼、土蜘蛛、山姥などの恐ろし気な名前で呼ばれ京人から差別され蔑まれていた。そんな世を変えようと朝廷に挑んでいく桜暁丸と童達。酒呑童子、瀧夜叉姫、源頼光、配下の四天王、藤原道長まで出てきて当時のスターが勢揃いの感。権力と闘いながら滅びへ進む様は辛く哀しい。

ネタバレつくもがみシリーズ第3弾。饅頭や焼き芋が大好きな食いしん坊のつくもがみ達がフルに大活躍。悪人面の名前も悪徳屋ならぬ阿久徳屋がええ味だしていて、お殿様も温厚で心が広いって。江戸時代なのに身分も関係なくこんなストーリー。でも、やっぱり主役はつくもがみ達、個性が強くて危ない時でも思わず笑っちゃいます。

ネタバレ「皐月十五日に船で陸奥盛岡藩豊間根村に晦ましていただきたい」かつて採薬使だった阿部将翁は今、幕府の監視下に。己の余命が後僅かと悟っている彼は、どうしても果たしたい遠い昔の約束があった。平九郎に仕事を依頼した後、幕府の隠し薬園がある高尾山へ秘密裏に移され死亡したと偽の誤報を。山には薬園奉行、道中奉行、御庭番、謎の虚、そして平九郎達くらまし屋が暗躍、三つ巴ならぬ五つ巴。平九郎の過去も垣間見えたりして、今後の展開が楽しみです。

ネタバレ小学校の夏休み、学び舎留学に1週間行っていた法子。その思い出の場所から女の子の遺体が発見され、もしかして、友だちと約束していたミカかも。カルト、ミライの学校、麓の学校、家庭、小学生なりの友人関係、子供達の抱える悩み、もどかしさが痛いくらいに響いてくる。法子は現実に子育て真っ最中、保育問題に頭を抱えている。そこへ美夏の弁護依頼に余裕なく、自分が過ごしたミライの家の夏の合宿がばれた時、どんな評価が自分以外にも及ぶかと心が乱れる。裁判は当然の結果だったけど全力で美夏を弁護したノリコとミカが救われて良かった。

ネタバレ悪玉って誰なんだろう？そう、とにかく金に物を言わせて好き放題する吉兵衛が魅力的で牢屋に入れられても、ずっと無実を訴える。権力にも脅しにもたじろがない、1本筋を通す男前。たかだか商家の跡目相続が大阪から江戸へと一大疑獄に、将軍や大岡越前までも巻き込み、どう納めるのか？可哀そうに武士まで死ななくてはいけなかったのか。名君、名奉行も吉兵衛の前では影が薄くなる。惚れぬいてだらしなくなってしまうお瑠璃さんとこの先仲良く過ごしてほしい。

ネタバレ別々の物語と思える登場人物が最後には繋がっている。自分や他の人達の人生もどっかで色々と繋がっているのかも。自分の何も思っていないさりげない言葉や行動が、知らない誰かに関わっているのかも。歩美や源哉も生まれていなかったかもしれない。過去の真実を知った時に、生まれてきてよかった思えることが大切だと思う。神様の目線があれば過去から現在そして未来と交わり離れていく人生面白いかも。読後「風神の手」の意味が分かるのも気持ちよく爽やかでした。

ネタバレ浅草界隈で飴細工の露店を出している堤平九郎。裏の顔は、訳があって姿を眩ませたい依頼人をお金さえ払えば神隠しのように姿を消してくれる。行きつけの居酒屋、波積屋が根城で、波積屋で働く七瀬は参謀、常連客の赤也は七化けの名手と見事な連携、平九郎の剣さばきも凄い！平九郎の秘密は？くらまし屋と暗躍する虚とは？シリーズ読んでいきたいです。