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2024年9月の読書メーターまとめ

kawa
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2024年9月に読んだ本
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2024年9月にナイスが最も多かった感想・レビュー

kawa
死ぬ時に葬式代が残っている程度が理想と考えているので、著者の「『ゼロで死ぬ』は効率の極み」は全面的に賛同。その為の思想やノウハウが盛り沢山で、もうちょっと若い頃に出会いたかったと思う一冊。曰く、若い頃 はした金を貯めるな。人生一番大切な仕事は「思い出づくり」、そのためにお金を活かす。「思い出の配当」はバカにできない。〈子どもに〉死んでから与えるのは、遅すぎる、等々。寿命計算機で計算した日数も、ファイナルカウントダウン・メーターとしてスマフォに。メーター登録4300件超えはご同慶、若い人たちへお勧め。
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2024年9月にナイスが最も多かったつぶやき

kawa

2024年8月の読書メーター 読んだ本の数:36冊 読んだページ数:9024ページ ナイス数:1337ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/516716/summary/monthly/2024/8 史上最酷暑月のベストは、「羆」「龍華記」「国書偽造」「ザボンの花」「コソボ 苦闘する親米国家・・・」相変わらず古い作品が多い。9月も皆さま、グッド・リーディング・ライフを。

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2024年9月の感想・レビュー一覧
32

kawa
出羽出身の清川八郎を同郷の藤沢周平氏が描く。「浪士組を結成し新選組・新徴組への流れを作り、自らも虎尾の会を率いて明治維新の火付け役となった。」(ウイキ)と評される。一流学徒を志しながら、時の勢いに影響されて活動家に変身までが上巻。地方の素封家の跡取り息子に生まれ、素養は抜群だが金に飽かした遊学生活。ちょっと共感度が高まらない前半。山師・策士と呼ばれたと言う清川、下巻でどのように変身するのだろうか。
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kawa
環境庁ナンバー2のキャリア官僚の自死を巡る読み応え有りノンフィクション。1950年代発生のチッソ水俣工場からの流出水銀が原因の水俣病。事件発生から40年経過の1990年、国の責任を問う訴訟は、裁判所から痛み分け和解勧告を受ける。勧告拒否方針の国側と被害者との最前線に立つ責任者の彼は、自らの理想論と官僚としての現実論に股裂き状態に陥ったのだろうか。加害者と被害者、単純な二元論で解決ができない不条理な問題。自分がその立場だったとしたらと考える。現在、映画監督として活躍する是枝氏初期の執筆作。
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美食家で高名な著者によるちょっと涼しくなった今どきのお手軽お勧めレシピ。ポイントは良くかき混ぜることと、醤油を少量づつ加えて納豆に馴染ませること。私は、便利グッズ「納豆ステイック・納豆の友」を重宝に利用中。早速、今朝の朝食で試して見よう。(Spotify「さて、朗読しようかな」で16分、朗読の佐野真希子さんの親切な実践レポート付き)
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ひとり出版社のさきがけ「夏葉社」を経営する島野さんのエッセイ集。氏による滋味あふれる本造りは、庄野潤三の作品を始めとして日ごろの読書傾向と異なる作品を提供していただく存在として私も感謝・リスペクトしている。本書は、小説家を目指した20代から、出版社経営の現在までの折々の姿を綴る。小説家たろうとする葛藤の20代、それが無駄にならず今の充実した活動と結果に通じているのだろう。表題作の「長い読書」は、庄野氏の作品に通ずる手触り感が好印象の秀作だ。
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kawa
短篇執筆が生きがいだったという吉村先生。氏の長編実録小説にノックアウトでファンになった人が多いのだろうけれど、こちらは人生の黄昏を向かえた夫婦のひとごとと思えないリアル感満載の短編集。氏の66才(1993年)の作品。既にその年オーバーの私としては、「つかず離れず、依存せず」がテーマ。成功?失敗?その結果を、メーター・リポートするチャンスがあれば幸せかも(笑)
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kawa
日本人の死生観の変遷を考えるうえで参考になる良書。今から見ると信じられない戦前までの命の軽さと、戦後の「一人の生命は全地球よりも重い」のこだわりとの落差がどこにあるか日頃から疑問だったところを、50%位は本書によりはれたかな。詳細にご興味のある方は本書を。いずれにしてもその軽さは長い歴史の中では必然か当たり前。今の世の重さの尊重は特別と思ったほうが良い。油断すると命の軽さは戦前のように戻ってしまう変動相場制。注意、注意また注意。「最期」を「最後」と早とちり。著者の引退宣言かと思った(笑)
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kawa
(再読)町田市鶴川駅近郊・武相荘(ぶあいそう)訪問時、本書を購入。そこは本書主人公の白洲次郎氏、妻・正子さんの旧邸宅、建物をイメージしながら読むとさらにリアル。吉田茂氏の影の懐刀として、戦後日本を造ったキーパーソン。その快男児ぶりが小気味よいが、その名声は死後高まったと言う。草葉の陰で「ばかやろう、俺はそんな男じゃない」とつぶやいているようで…。彼が好んだろうスコッチウイスキー・グレンファークラスの英国からの直送梱包段ボールのコラージュが、併設レストランに飾られている。センスの良さが印象的。
kawa
2024/09/26 19:43

同時に映画「日本独立」を観る。こちらは白洲氏が主人公ながら、憲法の制定過程にスポット。彼の活躍を振り返りたい観たい私としてはイマ・ニィー位の出来かな。NHK配信の「白洲次郎」も控えているのでそちらに期待。

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kawa
日本の識者や政治家が、時に声高に台湾独立を主張することがある。しかし実は台湾での純粋な独立派は全体の5%以下、圧倒的多数は現状維持派で、反共産主義ではあるが、反中国ではないと言う。人口2400万人中500万人弱の人々が1年で来日する親日国。しかし、国際情勢の難しさもあって中国以上に知らない国とも言える。本書はそんな現状で、より台湾(中華民航)という国を知りたい欲求をかなえる入門書として最適。本書に刺激され映画「グリーン・デスティニー」を鑑賞(ちょっと関係なかった?)、「台湾海峡一九四九」も再読リストへ。
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kawa
人質司法と呼ばれる今の日本の刑事司法の問題点を、リーガル・サスペンスというかたちで余すところなく描き切る力作小説。身に覚えのない女子中学生連続殺人で捕まる増山。当番弁護として偶然被疑者と接触することになった一年生弁護士・川村志鶴。彼女の孤立無援の弁護活動が始まる。600頁2段組みの超長編、しかも専門的な裁判手続きが詳しく描かれるのだけれど、盛り上げどころ次々で読み手を飽きさせないところが凄い。読み手を選ぶ作品かも知れないのだが、個人的には今のところ今年一番の作品だ。
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kawa
1854年ペリー黒船来航、下田での吉田松陰ら米国渡航未遂事件の船側事情を描く。彼らの希望を受入れるか否かを巡っては、艦隊幹部の中で現実論と理想論が鋭く対立。そして、その決着は意外な保健衛生上の問題で決まる。もし松陰が米国に渡ることが出来たら、日本の歴史は変わったかも知れない・・・有名事件を巡る幕末裏面史を描く良作。「ペリー提督日本遠征記」がモトネタとされる。(spotify/「朗読のアナ 寺島尚正」・41分)
kawa
2024/09/24 09:27

1858年、江戸でコレラが流行26万人が亡くなったそうだが、この病原菌を持ち込んだのがペリー艦隊であるという説もあるそうだ。

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kawa
「ローマ人は地中海世界の人びとを殺戮し、破壊し、収奪し、情欲の対象とし (中略) 収奪の巨大な果実は、彼らの中の一握りの支配層の手に入り、彼らの貪欲、奢侈、美食、不正、悪徳を無限に可能しらしめた。」と、多くの資料に基づき苦言を呈する。塩野七生女史の温か目線と異なる学者らしい冷徹な分析が印象的。第1刷1989年10月刊、2013年12月第41刷を読了。
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kawa
(再読)(1)で描かれる兵庫から江戸への樽廻船による競争的清酒輸送。そして(2)では、筏による江戸への紀州材の冒険的輸送と、初めての持ち船となる薬師丸での山陰沖漂流。主人公の嘉兵衛の命懸け成り上がりチャレンジが次々。その間には、捨て身の主人公を買ってサポートしてくれる人々に恵まれるラッキー。前作でやや鬱陶しかった司馬先生の蘊蓄話しも、作品ほぼ一周の読み手としてはそこを楽しめる余裕もで…再読悦楽をゲットかな? 早速(3)を書棚から引っ張り出しお気に入りのブック・カバーで装い、所定の場所にスタート・アップ。
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kawa
日中戦争の過程で戦線を拡大、日本の破局の導火線となった武漢戦のころ。その戦線を様々な理由で外され、万里の長城の拠点守備を担うことなった小隊に起こる兵士の大量死亡事件。その謎を従軍作家として現地に派遣された売れっ子探偵小説家が追う。私が不得手なミステリー部分の評価は他の方に譲るとして、浅田さんらしい軍隊内部の描写や当時の中国の雰囲気が印象的。願わくばこのテーマで本格歴史小説を希望。
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kawa
豊臣政権の会計・兵站部門を支えた奉行・中束正家が主人公の歴史小説。私の仕事にもバックヤード・スタッフがメインの時期があったので、男らしさや武功支配の戦国世の生き方のアンチとしてシンパシーを感ずる。とは言え読みどころは、会津征伐へ向かうため江戸に向かう家康の暗殺を謀る場面(フィクションかも)。そこに盛り上がりを感ずるのは私のコンプレックスの現れ?ちなみに正家の妻は、直前読了「決戦!関ケ原2」登場の猛将・本田忠勝の妹。敵対関係にある義兄・弟には心を開いて交流のチャンスもない何とも厳しい時代だったようだ。
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kawa
山梨県の御坂峠にある天下茶屋に行った。そこは戦前、著者や井伏氏が執筆のため滞在していたことで有名。太宰はここで未完の長編「火の鳥」を執筆したそうだ。今も2階の執筆部屋が「太宰治文学記念室」として無料公開されている。本書は茶屋から眺められる富士山と河口湖の絶景について、銭湯の書割り風景見たいと辛口感想で綴られている。ちなみに茶屋の人はみな良い人なので、この感想は知られたくないとも…。この茶屋の名付け親は徳富蘇峰氏、著者の「富嶽百景」や井伏氏の「大空の鷲」にも登場する。
kawa
2024/09/19 07:29

当日はあいにく、旧道の狭い坂道を登った先の峠は雲がかかっていて絶景を拝むことができなかったが、そこで食べた甲州名物の「ほうとう」は今まで食べたそれの中一番の美味しさだった。

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kawa
ネタバレカンボジア国王から贈られた虎の扱いに困っていた家康が、たまたま駿府城に登城していた南部利直に与えたとされる虎を巡る南部藩の騒動。本格的な歴史小説期待だったのですが、残念ながら読み手の期待に反するミステリー小説の趣き。一応読了ということで…。
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kawa
「コソボ 苦闘する親米国家」をきっかけに著者過去作に。NATO空爆が一段落、あまり報道されなくなった2000年前後のバルカン情勢の混乱を、自ら現地に赴いての半端ない取材で、大手マスコミでは困難と思われる迫力リポート。アルバニア人とセルビア人の確執、ボスニア・ヘルツェゴビナの混乱、(北)マケドニア戦争、セルビア北部のボイボディナ州とハンガリーの関係、知っていること知らないと含めて刺激的読書時間が得られる。環境により人間は仏にもなり鬼にも私も貴方も。その原因を詰めるための読書でもあるかも知れない。
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kawa
紙で出来たおもちゃのコウモリ、まだ高くまだ高くと空を飛ぼうと望む様を描く短編童話。ウィキペディアによれば本作品について様々な解釈もあるようだ。そこはともかくとして、コウモリの「天が高うて昇られない。」「何事も人だのみでは駄目だ。」「ほんとうのコーモリになりたい。」と嘆く様、詩人である著者の絶妙の言葉選びとリズム感で心地よく、そしてもの悲しくて。(「青空朗読」にて、6分)
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kawa
なるほど〜。本書で紹介の中国映画「小さき麦の花」を配信で見ると、こちらで分析の「県域社会を中心とする大きな田舎=人情社会と、特権的ではありつつも生き残りのために激しい競争を強いられる大・中都市市民を区別」の中国政府のダブル・スタンダード統治の実態が垣間見れて納得出来る。良書。
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kawa
初巻と2巻連続読み。さすがに戦いの経過を追うストーリーに食傷かな。それだけに戦いからやや距離の本多忠勝「蜻蛉切(とんぼぎり)」徳川の猛将の生涯を描く宮本昌孝氏作品と、マイナー武将・小川佑忠の箕輪諒氏作品「名だけを残して」が新鮮。出会えて嬉しい二作。
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kawa
ネタバレ単行本は既読。シリーズ「2」を発見、そちら読みのため文庫本の本書を再読。事情は不明なのだが、上田秀人著「宇喜多秀家」が、木下昌輝著「怪僧恵瓊」に差し替えられている。その作品、関ヶ原戦での毛利家事情と意外な落ちが楽しめ印象的。家康と三成の通謀説に基づくストーリー展開作品は斬新だけれど・・・「?」
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kawa
ネタバレ10年後の2034年、中国が仕掛ける謀略から米中戦の火ぶたが切られ緒戦は中国のサイバー攻撃の独壇場、通信途絶に落ちいった米艦船が次々と沈められる。窮地の米国は戦術核兵器の使用を決断、事態は双方の戦術核兵器による局地戦に発展する。一方、ロシア、イランは火事場泥棒の如くバルト海・ホルムズ海峡に覇権の手を伸ばす。世界が破局に向かって動き出すなか、それを抑止したのは意外な国・インド。近未来のシュミレーションとしては、なるほどと思える印象的で秀逸な内容。こんなことが起こらないために…を考えなくては。
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kawa
庄内出身の清河八郎は、浪士組を結成するが京に登った直後に新選組を作る近藤勇らと訣別、江戸へUターンして尊王攘夷目的の新徴組を組織した。本作は、その清川と行動を共にし、沖田総司の義兄でもあった沖田林太郎が主人公。庄内藩勢を中心とする幕命による江戸・薩摩藩邸の焼き打ち事件や、山形・秋田での薩摩軍相手の庄内藩奮戦が描かれ、いずれにも林太郎が深い関わりを持つ。幕末の地味目の史実取り上げだが知らなかった事実続々、人物造形も上手く読み手を飽きさせない長編。次は解説で紹介の清川が主人公の藤沢周平著「回転の門」へ行こう。
kawa
2024/09/11 04:04

著者は「ナポレオン」などヨーロッパ史ものの歴史小説が有名。読了後、鶴岡出身・在住を知る。地元舞台の作品だったのですね・・。

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kawa
明治から昭和、女流日本画家として気品あふれる美人画を得意に活躍した上村松園さんが自身の母を語る。26歳で夫を亡くし女手ひとつで茶店を商い、娘二人を育て上げたお母さん。小説と映画の「序ノ舞」の名場面の数々が蘇る。松園さんの才能は母方の血なのですね。(「青空朗読」にて15分)
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傭兵は売春婦と並ぶ世界最古の職業と言われるそうな。ウクライナでは今でもロシアが傭兵を戦場に投入している。兵制のスタンダードは徴兵による市民兵かと思っていたのだが、実は中世においては、スイスやドイツなどの次男や三男が生活のために、金で釣られて編成された傭兵制が主流ということで、時には敵対する両陣営に分かれて兄弟で殺し合いが行われる悲劇があったと言う。傭兵制度の考察を通じて中世ヨーッパ史を大掴みに把握出来る。これだけでは、まだ曖昧な理解にとどまるのだが、さらに理解を深めたいと言う意欲が引き出される。
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(再読)の方が面白く感じた第1巻。嘉兵衛を苦しめた若衆宿に対する司馬先生の考察が興味深いのと、若い頃から権威に屈しない境遇に自分を持ち込んでしまう主人公の姿が印象的。
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死ぬ時に葬式代が残っている程度が理想と考えているので、著者の「『ゼロで死ぬ』は効率の極み」は全面的に賛同。その為の思想やノウハウが盛り沢山で、もうちょっと若い頃に出会いたかったと思う一冊。曰く、若い頃 はした金を貯めるな。人生一番大切な仕事は「思い出づくり」、そのためにお金を活かす。「思い出の配当」はバカにできない。〈子どもに〉死んでから与えるのは、遅すぎる、等々。寿命計算機で計算した日数も、ファイナルカウントダウン・メーターとしてスマフォに。メーター登録4300件超えはご同慶、若い人たちへお勧め。
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広島、長崎に落とされた原子爆弾開発拠点地、ワシントン州ハンフォード・サイト、アリゾナ州ナバホ・ネーション、ネバダ州ユッカ・マウンテン、スカルバレーは、米大陸の様々な先住民族のふるさとの地だが当時から放射能汚染にみまわれ健康問題で苦しむ人々が多いと言う。民主主義国家のお手本のアメリカとしては、ほっかぶりで触れて欲しくない問題。そこに気鋭の人文学者が各地を訪れ鋭く斬り込む。様々な学術誌に掲載された論文を一冊にまとめた書、読み始めはちょっと躊躇なのだが思いのほか読みやすい。人間の差別心について考えさせられる。
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久留米の庄屋の息子として生を受けた古谷佐久左衛門、高松凌雲、高松六郎の3兄弟は、幕末の動乱の中で各々立志の道を歩むが、偶然の邂逅か函館戦争の旧幕軍陣営に同僚として顔を合わせることとなる。彼らが歴史に名を刻むきっかけは外国語を身につようとする意欲。今の世ではそれだけではだめなのだけれど他に何があるのだろう。そんなことにも想像がふくらむ歴史小説。高松凌雲主人公の吉村昭氏「夜明けの雷鳴」と比較読みも楽しいかも知れない。
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kawa
舞台の鳥島は漂流小説やノンフィクションでよく登場する無人島。そこに生息するアホウドリは漂流民の生命をつないだ貴重な食資源。本作はその鳥の羽毛が羽毛布団の格好の原料となることに気づいて乱獲、巨万の富を築く八丈島出身の玉置半右衛門の一代記。「目端の利く」典型的経営者として描く、私の好きな明治もの。ウイキによると労働者酷使の悪徳経営者という評価もあって、登場人物との確執を通してそんな片鱗もチラチラと。後に無人島だった沖縄・南大東島の開発にもたずさわる人物だが、それらも含めて一種の冒険小説としても楽しめる。
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kawa
1970~80年代、日本のロック始まりのベースとなったライブ・ハウス「ロフト」の仕掛人・平野悠氏による回顧本。半年前に読了の著者による「定本ライブハウス「ロフト」青春記」のダイジェスト+日本のロックフォーク・ミュージックのプロデューサー・牧村健一氏による対談や当時の懐かしい保存資料が合体した感じ。新宿では、デビュー直後のシーナ&ロケッツやチャー、下北沢ではT・バードのライブを目撃したことが50年経っても鮮明に思い出す。わが青春の微笑ましいひとこまだった。そんなことを思い出させていただいた本書に感謝。
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kawa
聖書から引かれたアイルランド民謡を短編小説化。物欲から解放されない我が身みを赤面。イエスの「ペテロよ、ああペテロよ」、自分に語りかけられているような気がする。(「青空朗読」にて8分)
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/10/22(3772日経過)
記録初日
2014/01/08(4059日経過)
読んだ本
3383冊(1日平均0.83冊)
読んだページ
948144ページ(1日平均233ページ)
感想・レビュー
3368件(投稿率99.6%)
本棚
31棚
性別
血液型
O型
職業
専門職
現住所
長野県
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