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2024年10月の読書メーターまとめ

kawa
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2024年10月に読んだ本
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2024年10月のお気に入り登録
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  • れすぽーる
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2024年10月のお気に入られ登録
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2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

kawa
ネタバレ漂流物はハズレが稀で面白い作品が多い。こちらも同様の手に汗握る漂流小説。江戸からの帰路途上の尾張廻船が悪天候ではるかフィリピン・バタン島まで漂流、島民に強制使役されるがそれを克服し自らの手で故郷へ戻るまでの2年余りを描く。船員同士の多少の軋轢はありながら、船頭のリーダーシップで各々が助け合い自らの役割を担うところが読みどころ。結果として15人中11人が無事生還する大きな原因となった。当時の船の構造等の図解があればさらに楽しめただろう。
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2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

kawa

2024年9月の読書メーター 読んだ本の数:32冊 読んだページ数:8627ページ ナイス数:1324ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/516716/summary/monthly/2024/9  今月は「人質の法廷」がダントツで今年のベストかな。続いて「天下を計る」「長い読書」「雲は答えなかった」「DIE WITH ZERO」 etcで書き切れないほど、歴史小説からノンフィクション、経済書まで様々な分野で充実。

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2024年10月の感想・レビュー一覧
37

kawa
このところ木村氏「 苦闘する親米国家 」「終わらぬ『民族浄化』 セルビア・モンテネグロ コソボ」「悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記」と続けて、2000年前後のバルカン半島の混乱を学習させていただいた。前3作が大雑把に紛争情勢70%、サッカー事情30%位の割合に対し、本書はオシム監督を通じてのサッカー事情80%位で、既読のものとはやや異なる手触り感。とは言え、紛争地ボスニア出身のオシム氏の言は、騒乱に巻き込まれた人生経験が背景にあるので、ユーモア・ウイットはあるが聞き手の甘えを許さない厳しさがある。
kawa
2024/10/31 14:50

例えば「言葉は極めて重要だ。そして銃器のように危険でもある。私は記者を観察している。このメデイアは正しい質問をしているのか。ジェフを応援しているのか。そうでないのか。新聞記者は戦争を始めることができる。意図を持てば世の中を危険な方向に導けるのだから。ユーゴの戦争だってそこから始まった部分がある」(38頁)と。

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kawa
イスラム教の厳しい戒律と過酷な男女差別の中で暮らすイラン女性のたくましくもすてきに生きる姿を、現地取材インタビューと印象的なイラストで綴る秀作。国柄イメージと庶民の姿落差ありの当然事に改めて気付かされる。厳しい環境、心の平安を保つために定期的にトルコ旅行するという話しには思わず(笑と涙)、トルコも少数民族や反体制派には強権的な国、上には上(この場合、下には下か?)ということでしょうか。二人の通訳の方とのやりとりも楽しい。どうでもよいことですが、表紙に描かれる女性、桐野夏子女史に似ているような・・・。
kawa
2024/10/30 02:55

カスピ海が湖か海かの論争が沿岸国であるそうな。湖なら共同管理、海なら海岸線の長さにより経済的排他水域が決定。現在はどちらとも定義しない玉虫色状態にあるという。

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kawa
生活苦で二人だけの寂しき老人夫婦。丹精して育てる常夏の木が招く幸・不幸の対照風景。「日本のアンデルセン」と称される小川未明氏らしい佳作だ。読了済み検索が当てにならない読書メーターを改善してもらいたい。未明氏の以下の読了済み作品、著者検索に全く引っかからない…。「手風琴」「海の少年」「白い門のある家」「びっこのお馬」「遠く鳴る雷」「黒い旗物語」。(「青空朗読」にて14分)
kawa
2024/10/29 19:48

読書メーター検索機能の弱点カバー⇒すべてのデータをエクセルにコピーあるいは、エクセルでレビュー・コメントを作成後メーターに張りつけ。エクセルの検索機能で、ほぼ読了済み作品のチェック検索が可能。

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kawa
権力とは「世の中の『できない』を『できる』に置き換えていく大きな力」。地方自治体のトップがその権力を弱者のために使うと、ここまでのことが出来るという実践の書。筆者は明石市長を3期務めた方だが、本書を読むまでほとんど知らなかった。チャンスがあれば明石市に行って見たい。「目から鱗落ち」の秀逸本。
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kawa
イギリスの中産階級の家庭では、小さいときから「ドント・パニック(パニックになるな、うるたえるな)」をしつけとして教えるに始まり、「バイアグラ」の費用が国民健康保険の薬予算の四分の一を占めるまで等々、これを読んだからと言って読み手が「ゆたかに暮ら(せる)す」は疑問なのですが、肩の凝らないエッセイ集ではある。「ドント・パニック」のしつけは日本ではあまり言われないことかも知れないが、いざと言う時に役立つ大事な心掛けだと思う。(2003年刊)
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kawa
幕末周辺の歴史小説好きには堪えられない一作。仙台藩の中級藩士の子・玉虫左太夫が主人公。文に優れた彼は林復斎や大槻磐渓ら学者の引きで江戸で期待の人材に成長、ペリー来航、蝦夷地調査、初の米国訪問、奥羽越列藩同盟など幕末史のエポックな事件や事象のキーパーソンの一人として関わることになる。主人公の描き方にやや出来過ぎ感があるものの、幕末の滅ぼされる側の詳細事情が知れ、多くの有為の士の無念も偲ばれる秀作に仕上がっている。読みどころは米国訪問の様子と奥羽越列藩同盟の挫折。
kawa
2024/10/26 19:24

今、並行して読んでいる司馬先生の「菜の花の冲 五」で、本書登場の大槻磐渓の父・大槻玄沢(磐水)のことが記述されていた。玄沢は、仙台出身の漂流民でロシア漂流後日本で初めて世界一周して帰還した津太夫らからの聞き取り書「環海異聞」の著者と紹介。偶然だが…。

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kawa
「トルコ人とトルコ語のみが存在する単一民族国家である」の建前で少数民族を弾圧するトルコ政府。その欺瞞を専門の言語学研究を通じて暴き出した著者。その経緯とトルコからの国外退去処分までの前著「トルコのもう一つの顔」、本書はその後を描く。EU加盟を目指す政策的配慮等からか、8年振りに再入国を許され『ラズ語文法』等を出版するのだが、2003年またも無期限国外退去処分を受けてしまう。全く知識のないところで読んだ前著ほどの衝撃はないのだが、トルコ政府の相変わらずの強権体質や学者としての著者の矜持が興味深く一気読み。
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kawa
今年、1カ月ほど自炊するチャンスがあった(と言っても味噌汁・スープ中心ですが…)ので、さらなる戦力アップのために本書を。自炊の考え方が中心でレシピは少ないが、まずはこんなところから勉強するのが初心者には良いのかも。
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kawa
物資の乏しい戦時中、果敢に人間の食べ物を失敬する誇り高き黒猫と著者の母の壮絶な争いを、病床に伏す者の目線で描く。今の世なら動物虐待、猫好きの皆さんからはひんしゅくなのですが、そんな甘いことが言えなかった時代。病身の子を気遣う母のありがたさを思う一方、逞し猫にシンパシーを感ずる複雑な気持ちが切ない著者の遺作。(spotify/「朗読のアナ 寺島尚正」・27分)
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kawa
全国で4~5000件のカレー屋さんがあるらしい。それらはインドの方々の経営と思っていたら、強力傭兵で有名なグルカ兵を擁すネパールからのカレー移民(インネパと称する)が大半。かの地の貧しさ、インド人と異なるフレキシブルな労働対応、入管行政の緩和等の原因があり、それらとネパールでの現地取材も交え詳細にレポート。かなり昔の韓国人出稼ぎ来日ブームを彷彿なのだが、その韓国に置いていかれるかも知れない今の日本。ネパール移民の皆さんも低成長の日本に見切りをつけてカナダ等への移動が始まっているのだそうだ。
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kawa
我らがアッコちゃん。彼女憧れの宇宙飛行士・野口聡一氏とのジャムトーク・セッション。無重力状態での身体感覚や、宇宙空間の絶対的な漆黒、宇宙飛行士を含めたアスリートの燃えつき症候群の話し等、読み手が経験できないような野口氏の話材、興味深くも憑かれる。エンジン音で車の調子が解る彼女。小さい頃から眼が悪く、聴力でその不足を補って素晴らしい音楽を奏でる天才ミュージシャンに変身したことを本書で知る。人間の可能性は無限と思わせるところに脱帽だ。(メーター「レビュー投稿でコインをもらおう!」利用、電子書籍で読了、謝謝)
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kawa
江戸〜明治時代にかけて活躍の医家12名を描く短編集。医療系雑誌に掲載のものを文庫本化。晩年になって落はくの前野良沢、土生玄碩(はぶげんせき)、相良知安、荻野ぎんらの人生がより興味深い。これらがきっかけで、前野良沢は「冬の鷹」、中川五郎治「北天の星」、笠原良策「めっちゃ医者」、高木兼寛「白い航跡」、楠本いね「ふぉん・しーほるとの娘」中川五郎治「北天の星」などの傑作長編が誕生している。因みに、中川五郎治の編で所在不明とされている彼の墓だが、現在は松前城跡の北側に案内板付きで存在しているようだ。
kawa
2024/10/21 18:26

mondoさん、コメントありがとうございます。今年の松前行で偶然目にして気がつきました。グーグル地図で「中川五郎治」と検索すると写真付きで確認できますよ。便利な世ですね。

mondo
2024/10/21 18:37

そうですね、時代ですね。吉村昭さんが生きていたら驚きますね。機会があれば御参りに行きたいです。

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kawa
おそらく昭和20年代後半の欧米旅行での食紀行。当時も美味しくないと言われていたイギリス料理にまんざらでもないとの評価。ニューヨークのロシア料理店で出された「チュボルク」(いまの「ツボルグ」?)の小瓶が美味しかった由。ビールは小瓶に限るというこだわりも。機会があれば試飲をしてみよう。
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kawa
朝食は食べない子規氏は昼食が待ち遠しい食いしん坊。正午になってもなかなか目の前に現れない食事に、チョットいらいらしながらの不如意のひとときだがそこは写生の神様。すかさず戸外の子供たちと子猫の喧騒や、窓から見える植物の様子を活写。今日、松山市の子規記念博物館を訪問。館での写生のおすすめ本と言うことで、本作を早速青空文庫で検索読了。根岸の子規庵の風情も思い出すな。
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kawa
1990年代、民族紛争がきっかけで複数の国に分裂したユーゴスラビア。その騒乱とその後の国々の混迷を、自ら紛争地に潜入取材、当地で盛んなサッカーの有名選手ストイコビッチらのインタビュー等と重ね合わせながら、その理不尽さとやるせなさを暴く。当時のセルビア悪玉論、それに乗じたアメリカ中心NATO空爆の不当性を鋭く指摘。紛争に一方的な悪者の存在しない。「コソボ苦闘する親米国家」「終わらぬ『民族浄化』セルビア・モンテネグロ」の既読知識に助けられて長編作読了。
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kawa
謹厳実直な官僚判事が不治の病に堕ちいって死を迎えるまでの迷走混乱と開放の一部始終。死を迎える当事者とその取り巻きの人びとの意識の落差を皮相的に描く。まあ、こう言うことなのだろうが、いま生きている人間の誰にも死は経験したことがない事実。本作のような悲惨でない違った風景が見えてくるのかも知れないし、そう言う準備をしたい。昨日、NHKプラスで「Last Days 坂本龍一 最期の日々」を視聴。死の風景は百者百様。いたずらに怖れることはないと思いたい。
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kawa
(再読)初読から6年。4巻の読みどころは、幕府の求めによるクナシリからエトロフへの航路開拓。クナシリの高台から海峡の潮の状態を観察。余人が思いもしない三筋の潮を利用したN字航路を発見。幕府の蝦夷開発に無くてはならない存在となる主人公。「地虫が小鳥になりみるみる鷹」に変身。経済的には最良の道ではないけれど、冒険者への野心が勝る主人公の姿が眩しい。
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kawa
「ハゲタカ」などの企業小説が有名な著者、本書のような作品もあるのですね。考えてみれば、小説を描くということは、世相を如何に見るかということが基本になるので、小説作法の裏側を公開とも言えるのだろう。ウクライナのゼレンスキー大統領の行動に対する疑問などは私も同意見。疑う力増強のためにアガサ・クリステイのミステリー「葬儀を終えて」をお勧め。不得意な分野、そんな利用の仕方もあるのか、試して見よう。他にも拾えるところ多数。講義録を原稿化とのことで、やや読みにくく散漫な読書になってしまったところがちょっと残念。
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kawa
ネタバレ毎日新聞掲載時に読了、備忘として記録。中後半から失速。
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kawa
毎日新聞掲載時に読了、備忘として記録。
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kawa
戦国武将の精神分析を著名な歴史学者と脳科学者が対談形式で語る。とても興味深くさらっと一読できるが、中野さんの語りは読み手の知識不足で一読では理解できない部分もある。取り上げられる武将は、斎藤義龍、伊達政宗、徳川家康、淀殿、織田信長、松永秀久、豊臣秀次、細川忠興、島津忠恒、大友宗麟、豊臣秀吉、毛利元就、石田三成。各々の登場の歴史小説等を読む際の予習として精読利用すれば価値が高い。淀殿の項、秀頼の父は秀吉ではない説をご両人とも示唆。なるほどと思うが学問的証明は難しいところ。まあぁそこに歴史ロマンがあるのかも。
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kawa
柚月さんって、私の脳内では「虎狼の血」が圧倒でそれに尽きてしまう作家さん。でも、このミステリーは変なひねりが無くてノーストレスで読める私好み作品。長編たっぷり将棋の裏世界を2日間楽しませてもらって感謝感謝。因みに将棋モノでは、先ごろ残念ながら亡くなられた大崎善生氏のノンフィクション「将棋の子」「聖の青春」がお勧め。(ご近所のS氏からの推薦借り本)
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kawa
秋が早足で来たような今日このごろ、秋の草と虫の様子を自由律俳句の代表者・山頭火氏が綴る。自然に疎い私ですが、ちょっと秋の風情を勉強して、蘊蓄を語りながらしみじみぬる燗を一杯の気分。本作から「こんなよい月をひとりで観て寝る。」(尾崎放哉)「一つ家に一人寝て観る草に月」(山頭火)が…、二人とも自由律俳句者で「酒飲み無頼」で、自由に生きて自由に死んだ。昨日は山頭火の死後84年目の命日。来週は彼の生涯を閉じた地・松山行、縁の「一草庵」を訪ねて本書を開こうと思う。(Spotify「さて、朗読しようかな」から)
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kawa
ネタバレ将棋ミステリー。埼玉の山中で発見された遺棄死体とビィンテージ将棋駒。ストーリーは埼玉県警の二人の刑事の捜査と、長野県諏訪市の貧しい少年の生い立ちの物語がパラレルで進む。やがてその二本線の交差がおぼろげに立ち上がる。期待の下巻へ。
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ネタバレアイヌ人アーティストの赤城ミワ、彼女を主人公に据えての連作短編。少数民族としての彼女のクールな矜持が読みどころ。前半は著者らしからぬおしゃれなラブ・ストーリー?という感じもありで、なにやらいつもの手触り感とちがう。その後の展開も短編ということで盛り上がりイマイチ、本作をもとに長編作に期待というところか…。
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kawa
ビルマ、ガダルカナル、雲南の激戦を経験した東北第二師団の生き残りの方々が、戦後設立、長く続いた戦友会のお世話係りを拝命することとなった妙齢の歴史研究者の会務リポート。ニッチで今どき?のイメージなのだが、若手右翼や兵士家族を巻き込んでの内容はどうしてどうして。戦争体験の承継、靖国、自虐史観などの問題を考える上で好著。読み手としての理解、立場は未だ曖昧模糊だが、元兵士の皆さんの「戦場を知らないやつほど勇ましい」「戦争をやったらおしまい」「戦争をやったわしらが言うのだから間違いない」はまちがいなく金言。
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kawa
女性音楽評論家の草分けの一人として、海外の多数の取材活動で著名な水上女史の秘蔵最新エッセイ集。当時の彼女には余り興味がなかったのですが、今読むと60~70年代のロック・フリークとしては堪えられない面白さで、毎晩寝る前読書のお供。御年76才、正に体当りの評論家人生60年(まだちょっと足らないか?)に拍手。最終の名ギタリスト「ウェイン・パークス」の章の50年経てのお二人のツー・ショット、他人事ですが良い写真ですね。(スポティファイでウエイン・セッション集を聞きながら)
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kawa
ソコレとは、火砲車両や指揮車両等々を繋げた 装甲列車 のこと。第二次大戦で各国で製作されたが、機動性に欠くことなどであまり活躍した事例はないらしい。本作は日本の敗戦直前の満州。朝鮮国境に置いてあった巨大大砲をソコレに連結、大連港そして日本本土までの輸送を命令された列車隊の物語。戦争活劇小説としてはそれなりの作品ながら、あの時、満州に取り残された人々の悲惨な状況の描写も相まって、ちょっと微妙な読後感。
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kawa
太平洋戦前後に活躍の作家作品を取り上げ、昭和の時代の本質を探る。取り上げられる作家は夏目漱石ら20名。日頃、青空文庫でお世話になっている先生諸士なので興味深く読了。読み手の私のレベルが低いので、筆者が狙った昭和史の本質を理解するまでには至らないのだが、自分の中でちょっと熟成させて折にふれて反芻してみようかと思う。開戦で俄に日本語学習ブームのアメリカの大学と、英語使用を禁じ罰しようとする日本との文化力の差が印象的。
kawa
2024/10/08 11:51

「ばたやん@かみがた」さん、コメントありがとうございます。そうですね。「大正から敗戦直後まで」または「戦前あるいは敗戦直後読まれた」の方が正確かもしれませんね。

ばたやん@かみがた
2024/10/08 12:08

失礼しました。

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kawa
既読「夏の葬列」が強烈な印象だった山川方夫氏。本作は何だか意味が取れなくて…。そんな作品、普通ならそのままスルーなのだが、うっちゃっておけずに何度も朗読再生。若いウェイトレスとバイト生の恋愛物語。男が作り出す嘘の物語に騙されふりの女。彼女が彼に毎回渡す封筒にも秘密が。「夏~」で感じた造り込み過ぎ感、本作も同様なのだけれどそこが魅力と言えば魅力なのかも知れない印象作。(「青空朗読」にて9分)
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kawa
ネタバレ漂流物はハズレが稀で面白い作品が多い。こちらも同様の手に汗握る漂流小説。江戸からの帰路途上の尾張廻船が悪天候ではるかフィリピン・バタン島まで漂流、島民に強制使役されるがそれを克服し自らの手で故郷へ戻るまでの2年余りを描く。船員同士の多少の軋轢はありながら、船頭のリーダーシップで各々が助け合い自らの役割を担うところが読みどころ。結果として15人中11人が無事生還する大きな原因となった。当時の船の構造等の図解があればさらに楽しめただろう。
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kawa
「ステイヤー」とは競馬用語で、スタミナ豊富、長距離レースの得意な馬のことを言うのだそうだ。いつも知らない大自然の迷宮に連れ込んで読み手をノックアウトの河崎さんの新作は、競馬界に忽然と現れたやんちゃなステイヤー馬のファーンと彼を支える人々の物語。圧倒的大自然のなかの生き物を描く従来作からはやや手触り感が違うのだが、こちらはこちらで河崎マナーの動物と人間の交流物語として楽しめる。
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kawa
(再読)何度かの冒険的航海を経て、いつの間にか複数の千石船を所有する有力廻船業者に成長する嘉兵衛。蝦夷支配をめぐる松前藩の強権支配と幕府の駆引きも目まぐるしい展開。今年初めて訪ねた松前の地、城周辺の寺院かいわいの立派さに感心したのだが、アイヌの人々への奴隷的酷使の結果に遠因があると思うとちょっと複雑な気分。かの地の人々にシンパシーを抱きながら、強権的な松前藩の武士に反発、幕府の公議御雇船として道東航路にチャレンジ、厚岸まで達することとなる主人公。さてこの後の展開は?
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kawa
死病で伏せる床からの風景と日常を鋭く切り取る短編。その観察力と表現力がさすが。「見たものをありのまま写すのではなく、写すべき状きょうに応じて取捨選たくして描く」(正岡子規と近代俳句)、写生論の一端を学ばさせていただいたような思い。(spotify/「朗読のアナ 寺島尚正」・10分)
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kawa
本書を読みたいと思ったきっかけは、ゴーンさんを巡るもろもろのどろどろスキャンダル事情。しかし、そちらの下世話な興味は見事に裏切られる。半面、日産という企業がいかに国際化を図ったか、そこを担った著者が自ら語る作品として読むと興味が尽きない一作だ。
が「ナイス!」と言っています。
kawa
ちょうど1年前の10月、ブックオフでやや昔の「12」を入手。これは良いと今回は最新版を書店購入。ユダヤ人の定義等、初知り項目多数で「ちょっと恥ずかし」(老トルの図々しさで実はさほどでもないですが)なのだけれど、これは毎年読みたい定点良書。読んだはじから忘れるので、ウンチク用に再読もありかな。
が「ナイス!」と言っています。
kawa
旅行好きと歴史好きの両方に嬉しい一冊。金沢、函館、東京、長崎・佐賀・鹿児島、村上、木曽の6ヶ所が取り上げられています。東京編では赤穂浪士の討ち入りを吉良側の視点で詳説しており、歴史語りだけでも十分な読み応えがあります。村上編では、幕末の村上藩佐幕派家老・鳥居三十郎の軌跡を追う旅が描かれています。この取材に基づく小説『窮鼠の一矢』も紹介されており、読みたい本リストに入れようとしたら、7年前に既に読んでいたことに気づきました。メーターのありがたみと、自分の記憶力の減退を嘆く、プラスマイナス・ゼロの気持ちです。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/10/22(3685日経過)
記録初日
2014/01/08(3972日経過)
読んだ本
3275冊(1日平均0.82冊)
読んだページ
924186ページ(1日平均232ページ)
感想・レビュー
3261件(投稿率99.6%)
本棚
30棚
性別
血液型
O型
職業
専門職
現住所
長野県
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