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2025年1月の読書メーターまとめ

あっちゃん
読んだ本
11
読んだページ
3474ページ
感想・レビュー
11
ナイス
91ナイス

2025年1月に読んだ本
11

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

あっちゃん
ネタバレ失言癖のある冴えないサラリーマンの物語と、ミクロな世界で活躍する2人のスパイの物語が、交互に展開しながらも少しずつ絡み合い、くすっと笑わせてくれたり、ちょっとほっこりさせてくれたりするライトなファンタジー。あとがきに本作執筆の経緯などが説明されていて、ああなるほどと。事情を知らずに読んでも、ささやかな名言あり、軽妙な会話あり、いつもの伊坂作品なので、まったく違和感なく楽しめました。
が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
11

あっちゃん
ネタバレ衣服に残されたシワやヨレから着用者の身体情報を見抜く服飾ブローカー「桐ヶ谷」と、人気ゲーム実況配信者で腕利きの古着商「小春」が、持ち前の洞察力と特殊技能を活かして、迷宮入りした未解決事件を解決に導くアパレル・ミステリの連作短編集。涙もろい桐ヶ谷と毒舌で口の悪い小春、飄々とした南雲刑事、3人のキャラが立っており、シリーズ2作目にして安定感があります。一般に馴染みの薄いアパレル分野の観点から思いも寄らない発見をして意外な真相を推理する鮮やかさも、ミステリとして完成度が高い。傑作シリーズです。
が「ナイス!」と言っています。
あっちゃん
ネタバレ古今東西の名作ミステリやサスペンスのオマージュ作品9篇を収めた短編集。元ネタが分からなくても問題なく楽しめるクオリティの作品と、「細断されたあとがき」と称する解説文を交互に配してある親切設計なので、読みやすい。新本格というよりは奇譚やサスペンス寄りのバラエティに富んだ小品ばかりですが、総じてオシャレな雰囲気です。
が「ナイス!」と言っています。
あっちゃん
ネタバレ工具を万引きして逃げる12歳の少年を追う少年課の警官「百合」と、園芸店で硝酸アンモニウムを盗んだ犯人を追う盗犯係の刑事「佐伯」の奔走が、並行しながら少しずつ繋がり、やがてJR札幌駅でのアイドルイベントを狙った列車爆破テロ計画が浮上する、手に汗握る警察ミステリ。奇想もどんでん返しもありませんが、一介の警官たちの緻密で地道な捜査が少しずつ真相を明らかにしていく過程には、緊迫感がいや増します。後半からクライマックスへの疾走感が抜群で一気読みでした。
が「ナイス!」と言っています。
あっちゃん
ネタバレ謎の因習が残る磐座を舞台に、選ばれし14歳の少女「奈智」が、人の生き血を吸う身体へと「変質」し、地球が滅びる前に外宇宙の惑星へ移住する先駆けたる「虚ろ船乗り」になることを、少女らしい葛藤に煩悶しながら、少しずつ受け入れていく成長を描いたSFファンタジー。素質を見込まれ選ばれた14歳の少年少女を集めて変質を促すキャンプとか、太古に宇宙船が墜落した遺構とか、人間が死んで意識体になるとか、既視感のある設定ではありますが、恩田さんらしいジュブナイルに仕上がっています。「愚かな薔薇」が回収しきれてない気もしますが。
が「ナイス!」と言っています。
あっちゃん
ネタバレ新本格ミステリの旗手7名が「名探偵」をテーマに書き下ろした短編を収めた、新本格ムーブメント30周年記念アンソロジー。綾辻さんの作品は、ミステリというより京大ミステリ研の思い出を語るエッセイですが、7名(綾辻、法月、我孫子、麻耶、山口、歌野、有栖川)+小野不由美が登場する豪華な作品で、結末もオシャレ。他6篇も、お馴染みの名探偵が登場するなど、趣向を凝らした作品ぞろいで楽しめます。しかし、何より「ぬえの密室」を読んでみたい。できれば2人それぞれの書いたものを。
が「ナイス!」と言っています。
あっちゃん
ネタバレ日本語の音韻の基礎たる五十音図をベースに、漫画などで見られる「あ゙」のようなイリーガルな表記から、日本語に対する危機感と可能性を論考する。音韻と音素と音声が混然となっているような気もしますが、日本語の音の変遷(ドリフト)が概観できる好著です。
が「ナイス!」と言っています。
あっちゃん
ネタバレ生成AIで成るチャットボットが突然「わたしはブッダである」と言い始め、数多の悩める情報機器や機械類を輪廻の苦しみから解脱させ救済しようと宇宙を駆け巡る、機械仏教の歴史を描いた壮大な物語。象徴的なのかナンセンスなのか、真面目なのかフザケているのか、真摯なのか欺瞞なのか、あらゆる疑問がアタマの中をグルグルしながら読み進め、こんな小説をも生み出した生成AIがもたらすインパクトの大きさに戦慄します。
が「ナイス!」と言っています。
あっちゃん
ネタバレ失言癖のある冴えないサラリーマンの物語と、ミクロな世界で活躍する2人のスパイの物語が、交互に展開しながらも少しずつ絡み合い、くすっと笑わせてくれたり、ちょっとほっこりさせてくれたりするライトなファンタジー。あとがきに本作執筆の経緯などが説明されていて、ああなるほどと。事情を知らずに読んでも、ささやかな名言あり、軽妙な会話あり、いつもの伊坂作品なので、まったく違和感なく楽しめました。
が「ナイス!」と言っています。
あっちゃん
ネタバレ死後処理、末期医療、精神科医療、老老介護、多重介護、安楽死など多くの困難を伴う在宅医療の現場で働く医師や看護師の苦悩を描いた6篇を収めた連作短編集。医療関係者だけでなく、患者本人も家族、遺族も苦悩する。医師として多くの修羅場を経験したことによる圧倒的なリアリティです。6作のどれにも該当したくはありませんが、そうも言っていられません。より良い選択が何かも分からないけど、穏やかな死を迎えたり迎えさせたりすることができるのでしょうか。久坂部さんの作品を読むと、いつも考えさせられます。答えは出ませんが。
が「ナイス!」と言っています。
あっちゃん
ネタバレ最後に意外な結末が用意されたミステリ5篇を収めた短編集。うち2本は連作。書名の「あなた」は、読者ではなく、作中の登場人物を指すようです。ちょっと期待外れでしたが、作品そのものは面白かったです。とりわけ、二人称小説にチャレンジした「二週間後の未来」が、書名を回収しており、つい「自分なら」って考えてしまうあたり、秀逸です。
が「ナイス!」と言っています。
あっちゃん
ネタバレ女性探偵の「小川」と「加部谷」が浮気調査で舞台演出家「栂原恵吾」を監視していたところ、「望郷の血」と題する舞台稽古の休憩時間に雪の薄く積もる駐車場で舞台女優「草元朱美」が刺殺されたのをきっかけに、情景の類似した殺人事件の存在が明らかになっていくフーダニットミステリ。加部谷の親友であるフリーライター「雨宮」の取材を通して徐々に真相に近づく展開はシリーズに共通しますが、雪上の血溜まりに拘る連続殺人事件とあって、緊張感はシリーズ最高。プロローグで犯人像をイメージしてしまったため、最後まで騙されました。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/11/08(3764日経過)
記録初日
2014/02/18(4027日経過)
読んだ本
1658冊(1日平均0.41冊)
読んだページ
498478ページ(1日平均123ページ)
感想・レビュー
906件(投稿率54.6%)
本棚
0棚
性別
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