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2025年11月の読書メーターまとめ

Timothy
読んだ本
7
読んだページ
1685ページ
感想・レビュー
4
ナイス
48ナイス
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2025年11月に読んだ本
7

2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

Timothy
アイロニーもサーカズムもさっぱりで、実際の会話で自分に向けられた言葉に困惑することもある。海外の文学やトークショー等を楽しむためにも、せめてもう少しわかりたい…と願いつつ手に取った久方ぶりの新書。様々な文例を見ながら「現実」と「期待」のギャップが可笑しみを生んでいることを確認する作りで、読みやすく、かなり面白かった。◆「用語が煩わしい」という感想を見る。偽装理論、こだま理論ときて、メンタル・スペース理論の方がより多くの例を説明できるという流れだが、アイロニー研究史を概説するような部分がほぼないので、…
Timothy
2025/12/03 21:48

…この分野に初めて触れる自分のような読者には、語られていることとの距離感を取りづらい感じはあった。板書や教科書がなくて学習事項なのか先生自身の言葉であるのかの個別の判断が難しい感じというか。面白い話を聞いたな、という印象が強くなって、面白い話に小難しい用語は異質だと感じさせたのかもしれない。◆終盤に出てくる、文学や美術の分野で批評家をおちょくった作品の話、真相の判明した過去の話なのでめちゃめちゃ面白くにやにやしてしまった。一方で、鑑賞者としての自分は全ての批判をnot my cup of teaで済ませ…

Timothy
2025/12/03 21:49

…がちで、ある観点からは無価値でも、他の観点からはきっと何か価値があるはずであり、むやみと非難するものではないし、してほしくないと思ってしまう。そして作品と向き合う時、作者は何か作者なりに善き目的を持ってこれを作ったはずだと信じたがる。何かを高く評価することで、実は自分は作者に嘲笑われているのではないかと考えたくなく、その思いはAIの時代に激しさを増している。

が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
4

Timothy
ダン・ブラウンをはじめ多くの作品を手掛ける文芸翻訳家の越前敏弥さんが、自身の歴代訳書の「訳者あとがき」から一部をセレクトして新たにコメントを付したもの。個人的にかなりツボな一冊で、翻訳刊行裏話としてもブックガイドとしても楽しく読めて、面白いのに訳書刊行には至らなかったという洋書も含め、多くの本に興味が湧いた。このHHブックスというのは越前氏の個人出版レーベルということなのだが、訳者あとがき選集シリーズとして色々な翻訳者のバージョンが出たりはしないだろうか。集めたい……。
Timothy
2025/11/26 13:44

何を隠そう(?)自分は書店の海外文学棚を物色しながら、大抵は表紙→裏表紙→奥付→と来て「訳者あとがき」を見るほうだ。作家と作品のおおよその位置付けが分かるし、この本のどこがいいのか・何を期待すればいいのか、導入部の簡潔なあらすじが書いてあることも多く、本選びの参考にも、読む際の道標や足がかりにもなる。ありがたい存在だ。

が「ナイス!」と言っています。
Timothy
アイロニーもサーカズムもさっぱりで、実際の会話で自分に向けられた言葉に困惑することもある。海外の文学やトークショー等を楽しむためにも、せめてもう少しわかりたい…と願いつつ手に取った久方ぶりの新書。様々な文例を見ながら「現実」と「期待」のギャップが可笑しみを生んでいることを確認する作りで、読みやすく、かなり面白かった。◆「用語が煩わしい」という感想を見る。偽装理論、こだま理論ときて、メンタル・スペース理論の方がより多くの例を説明できるという流れだが、アイロニー研究史を概説するような部分がほぼないので、…
Timothy
2025/12/03 21:48

…この分野に初めて触れる自分のような読者には、語られていることとの距離感を取りづらい感じはあった。板書や教科書がなくて学習事項なのか先生自身の言葉であるのかの個別の判断が難しい感じというか。面白い話を聞いたな、という印象が強くなって、面白い話に小難しい用語は異質だと感じさせたのかもしれない。◆終盤に出てくる、文学や美術の分野で批評家をおちょくった作品の話、真相の判明した過去の話なのでめちゃめちゃ面白くにやにやしてしまった。一方で、鑑賞者としての自分は全ての批判をnot my cup of teaで済ませ…

Timothy
2025/12/03 21:49

…がちで、ある観点からは無価値でも、他の観点からはきっと何か価値があるはずであり、むやみと非難するものではないし、してほしくないと思ってしまう。そして作品と向き合う時、作者は何か作者なりに善き目的を持ってこれを作ったはずだと信じたがる。何かを高く評価することで、実は自分は作者に嘲笑われているのではないかと考えたくなく、その思いはAIの時代に激しさを増している。

が「ナイス!」と言っています。
Timothy
ネタバレ『森崎書店の日々』ドイツ語版。神保町が好きで情景が浮かぶのもあり、楽しく読みやすく一気読み。本がタイミング次第で人を文字通り救い得ることや、誰かの大切な本を読むことでその人に近づけるかのように感じたり、一方でその「大切さ」はその人だけの、他人は立ち入れない非常にパーソナルな領域と深く結びついていたりすること……など、本好きは共感することが多い。クリシェ的な展開や価値観のずれを感じることもあるが、そういえば2010年の作品である。神保町の景色も実は今と結構違うのだろうか。続編も持っているので読むのが楽しみ。
が「ナイス!」と言っています。
Timothy
ノーベル文学賞のクラスナホルカイ氏、『北は山…』の予約を待つ間に。かなりインテリらしい一人称の語り手は自分を殺そうとする何者かに追われていて(それも思い込みかもしれないが)不眠不休で欧州を南下し続けている。誰に語りかけるわけでもないが、状況を描写したと思えば回想、逃走の哲学を講釈してみたり古典文学を想ってみたり、多動多弁な脳内を活字にしたよう。句点の極端に少ない文体で有名な作家らしい。本作は各章数頁で句点も普通に使われるが、言葉の密度と勢いに圧倒される感はあり、まず連想したのは太宰の「駈込み訴え」だった。
Timothy
2025/11/12 13:03

どうみても入門の一冊というよりは「こんな変わった作品もある」という種の本だが、本の佇まいと"chase thriller"という文句(と薄さ🫠)に惹かれた。挿絵と音楽がついたマルチメディアな作品。音楽はパーカッシブで、各章の頭についているQRコードから出版社サイトに飛んで聴くのだが、トラックがかなり短いのでBGMにはならず、各章の間で舞台が暗転して演奏が入るイメージで聴いた。工場をリノベしたギャラリーで、俳優1+演奏家1で朗読劇をやっていてほしい(?)。あと、やはりホメロスは読まないとなと思いました。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/04/12(3891日経過)
記録初日
2015/04/16(3887日経過)
読んだ本
927冊(1日平均0.24冊)
読んだページ
245268ページ(1日平均63ページ)
感想・レビュー
660件(投稿率71.2%)
本棚
33棚
自己紹介

以前は無知に対する焦りに追い立てられるような気持ちでしたが、最近は結構気の赴くままに読んでいます。
読むジャンルは近年ほとんどが文学(近現代)です。

2022年から英語多読に挑戦しています。でも背伸びした本も選びますし、引きたい時には辞書も引きます。
ドイツ語の書籍も時々。韓国語も独習していますが、読書にはまだまだ足りないので、今はもっぱら漫画です。

読了は全章に目を通した本に限定する方針です。その代わり(?)内容は全然理解できていなかったとしても、とりあえず読んだということにしています。
本棚機能も使い始めましたが、登録は常に中途半端。時々一挙に登録するため、タイムラインに古い感想を流してしまう可能性があります。

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