ゼゼカラが頭から離れない！面白くて一気読み！我が道をいく努力家で天才肌の成瀬。幼馴染で友人で理解者である島崎に「わたしは○○をする！」と宣言をする成瀬。興味の対象が次々代わり、島崎に「ほら吹き」と笑われる成瀬。大津愛が深い成瀬。愛すべきキャラクターだ。常に冷静だと思っていた成瀬が、島崎が東京に引っ越すと知り、動揺する姿がかわいい。続編もぜひ読みたい！

刑事畑32年、55歳の只倉は、突然転属を命じられた。転属先は、第二種未解決事件整理係。全国から集まる怪奇現象のような事件の報告書を吟味し、怪奇現象ではなく解決できそうな事件と判断したら、現地へ行って再調査をする、というのが仕事。怪異の類は一切信じない只倉に、娘の彼氏の怪談師炎月が何かと絡んでくる。最後の話では幽霊との対決！怪異を信じないと言いながら、だんだん怪異の世界に嵌まり込んでいく只倉。軽く読める。続編希望。

33歳の雫は、余命宣告を受け瀬戸内海のホスピスにやってきた。そこで死を迎えることを選んで。雫の姿を通して、死を迎えるその瞬間までどう生きるか、どう死を迎えるか、考えさせられる。死ぬのは怖い。死を間近に感じた時、わたしはどうするだろう。

歳を重ねてきた独身女性の寂しさと不安、かけがえのない人の存在により温まる心。6編の短編集。生きていくには不安がつきまとう。でも、誰かが自分を必要としてくれている、という思いは生きる活力になる。“作者が選んだ特製セレクションカバー”のクリムトの絵が素敵。こんなふうに誰かに大事にされたい。（言ってて恥ずかしくなった💦）

ゼゼカラが頭から離れない！面白くて一気読み！我が道をいく努力家で天才肌の成瀬。幼馴染で友人で理解者である島崎に「わたしは○○をする！」と宣言をする成瀬。興味の対象が次々代わり、島崎に「ほら吹き」と笑われる成瀬。大津愛が深い成瀬。愛すべきキャラクターだ。常に冷静だと思っていた成瀬が、島崎が東京に引っ越すと知り、動揺する姿がかわいい。続編もぜひ読みたい！

家族の生活のために大事な家事。女性がやるものと思われている家事。フルタイムで働いて、子どもの世話をしながら家事をすることがどんなに大変か。じゃあ、フルタイムをやめてゆとりを持って育児をすれば？ー　この話の主人公も、家事の大切さ大変さを知り、今までの自分を反省しながらも、元妻にそう言って、何もわかってないと言われた。女が家事育児をして当たり前、という考え方はなかなか変わらない。少子化の原因のひとつだろう。色々考えさせられる話だった。

シリーズ23作目。今回は、若旦那が色々な謎を解いていく短編集。若旦那元気でなにより。このまま長崎屋を背負っていけるようになるといいけど…。最後の話は、なかなか重かった。奉公人たちが生きていくことは大変。それでも、長崎屋は恵まれた奉公先だろう。若旦那、がんばれ！奉公人たちのためにも。

この前のNHKの朝ドラで、家庭裁判所の設立についてのくだりがあった。それを思い出した。基本理念は、教育主義。少年の可塑性を念頭に置いている。不可逆少年とは、更生が見込めない少年のこと。実際、他人の痛みがわからないのかと、憤るような事件は多々ある。それを、脳の障害や精神的疾患などによるものなのでは、と考えるのが神経犯罪学。事件を起こした少年たちと向き合い、彼らが立ち直る道筋を見つけたいと願い行動する家裁調査官。いろいろ考えさせられた。

5人の作家による、脱出をテーマにした短編集。斜線堂有紀さんの「鳥の密室」魔女裁判がテーマ、と、井上真偽さんの「サマリア人の血潮」怪しい研究所からの脱出、がおもしろかった。「サマリア人の血潮」は、現在進行形の脱出劇と、徐々に取り戻されていく記憶の話が交互に書かれ、真相が少しづつ明らかになっていく展開に惹きつけられた。