読書メーター KADOKAWA Group

2025年1月の読書メーターまとめ

しゅん
読んだ本
23
読んだページ
6040ページ
感想・レビュー
23
ナイス
302ナイス

2025年1月に読んだ本
23

2025年1月のお気に入られ登録
2

  • Kircheis
  • ozuil

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

しゅん
20年以上あけての再読。以前読んだ時は先生とK二人に苛立って仕方なかったのたが、結局今回もイライラした!前半の「私」の一人称は面白く読めた。それでも先生の思わせぶりな感じは嫌だわぁと思っていたら、後半の手紙は全然ダメでした。「なんとかしなきゃと思ってるのに、無言の力でよくない方向に向かってしまう」という話であれば、長々しい手紙にせず、チェーホフの短編にも似た短いコメディとして描く方が面白いと思ってしまう。Kの出現も今読むとかなり唐突。「心情描写は小説にとって面白くない」の一例だと感じています。
が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
23

しゅん
およそ半分ほど読んだが、論旨は取れないしちょっと飽きたのでストップ。家族愛、祖国愛のような閉じた道徳は自然に望まれたものである一方、開かれた道徳は後天的な努力によってのみ獲得され、維持のために不断の努力が必要。ウィリアム・ジェームズが地震で喜んだ、という話は「潜在的なものの顕在化(蓮實重彦)」にも思える。同時に、誰もが地震を擬人化する話でもあり、自然災害もキャラクターにすることで世界を理解可能にするということか。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
世界各国の政治権力やイデオロギーの特徴は家族類型と相似形であるという説。権威/自由と相続の平等/不平等の四象限から、さらに七つの家族類型にわける。日本が含まれる「第3章 権威主義型」を中心に飛ばし読み。権威的で相続平等な「共同体型」がロシア・中国・キューバ・ハンガリーなどの共産主義国家と重なる一方、ドイツ・スウェーデン・日本などが入る権威的な相続不平等な「権威主義型」は普遍を嫌って、自分たちだけの差異を求める。ナチスドイツの純血主義や、日本人の単一民族意識はここから説明される。
しゅん
2025/01/27 17:36

民主主義な投票行為が権威を脅かさない(自民党が続く)、表の父系制とは別に家族において女性が権威を持っている、などの日本の特徴も「権威主義型」の特徴として説明される。

が「ナイス!」と言っています。
しゅん
ここでの「お金の生み出し方」は「お金を受け取ること」に集約される。他人を動かす自分の力を人は過小評価しがちであり、会社からのサラリーを得ている人は、自分個人によってお金を受け取ることに慣れていない。まずは、受け取るに値する力があるのを自覚することである。というのが本書の骨子。「特別でなくても、すごい力がなくてもお金を受けとれる」という論旨は、自らを「過小評価」している人が多数派であることによってはじめて効力を持つと思う。日本においてしばらくは多数派だとは思うけど。あと、受け取るにも持続力が大事。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
売りに出ている物件はあるのに、購入できない中間層が多い現状。「購入できない」と「購入したくない」物件ばかりだからであり、前者は価格高騰の止まらないタワーマンション、後者は経年劣化した戸建てや中古マンション。マネーゲームとして海外の人々が購入することが多く、それを規制する法律がないということを初めて知った。改築して長期利用ができる(タワマンはできない)、購入しやすい住宅計画を政策として提案する。同時に、家の終末期を見据えた計画も必要だと説く。この先10年の、関東圏各地の不動産変動情報が含まれる。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
音のフォントをよく変えるのが本書の特徴だなと思う。驚きであったり強調であったりがかなり大きいフォントで出てきて、こちらが驚く。言葉には常に音が含まれており、音を感じ取ることで自分の文章が作られていく、という主旨。文章教室とエッセイを兼ねたような。この本自体が複数の音を鳴らしており、自信満々になったり控えめになったり若くなったり年取ったりする。この言葉の調子の変化に、なにか親しみやすいものを覚える。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
20年以上あけての再読。以前読んだ時は先生とK二人に苛立って仕方なかったのたが、結局今回もイライラした!前半の「私」の一人称は面白く読めた。それでも先生の思わせぶりな感じは嫌だわぁと思っていたら、後半の手紙は全然ダメでした。「なんとかしなきゃと思ってるのに、無言の力でよくない方向に向かってしまう」という話であれば、長々しい手紙にせず、チェーホフの短編にも似た短いコメディとして描く方が面白いと思ってしまう。Kの出現も今読むとかなり唐突。「心情描写は小説にとって面白くない」の一例だと感じています。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
再読。ハリウッドについて、国家アメリカと戦ってきた歴史があり、「アメリカ映画」と形容できないという判断を下す。「ヘイズコード」の抑圧によって、説話論的経済性、つまり物語を語るための無駄を省く技術が生まれ、「B級映画」はその技術を活かして二本立て映画を低予算の娯楽として機能させた。抑圧があることでそれを突き破る運動性が生まれる、というのは著者のスポーツ論とも同様の見解で、ヘイズコードが終わった時代のスペクタクル化した映画(たとえばキューブリック)は時代に従順な作家として否定的に描かれる。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
小説家がどのように作品を「読まれてきたか」の遍歴。その道筋をたどると同時に、「新人賞選考委員」「購入者(一般読者)」「文壇」「批評家」「ファンダムを形成している読者」と、それぞれの読まれ方を区分けしている。権力性の勾配が問題になっていて、批評家と小説家どちらが長いキャリアと強い権利を持つかで話が変わる。誤読をどこまで許容するかという話が強い引力を持っているように思う。小説家だけでなく、自らの作品を外にさらす仕事をする人にとっては、貴重な体験談となる。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
ここまで一気に読みました。ななみーーーん!
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
力の差が残酷に出る。あっさり味方を殺す敵をあっさり殺す主人公・宿命の相手。パワーバランスが明確になる。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
トイレの闘いは閉所で、血と水の圧力の違いが勝敗に関わる。やっぱりスペースと圧力の漫画だと思う。トイレに入る前の渋谷駅構内が白く広く描かれているのも、そのあとの対比として効果的。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
とりあえず表紙のナナミンかっこいい。一重のキャラを敵ではなく味方に配置させる。一般人と術師の倫理の違いというテーマの中でも重要なキャラクター。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
渋谷事変。渋谷駅という閉所での対決。一般人と術師の関係。少しだけ地下鉄サリン事件を思い出す。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
ここに描かれる二つの死に様と、描かれない一人の死に様に思いを馳せる。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
懐玉編はアニメで先にみたけど、やっぱり面白い。本作は圧力とスペースの扱いが絵の上で重要で、(それが強調されるのが渋谷事変)だから五条が「最強」なのではないかと思わされる。高校生五条のグラサンは『ゲットバッカーズ』よね。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
敵の兄弟愛、の描き方はジョジョ第五部のギャングたちを連想させる。富樫の影響を言われるけど、荒木の影響も感じる。というかこの二人の影響力の大きさはすごい。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
東堂の移動させる術は視覚効果が抜群でよい。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
姉妹校対決・東西対決・そこに強い敵が乱入してライバル校がタッグを組むことに、という流れはすごいデジャヴュ感がある。なんの漫画に対してだろう。野球でオチを作ることにも見覚えがある。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
人の内面を描いて共感を読者に与えて人を殺す、ということを自覚的にやっていることがわかる4巻。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
この本が十万部以上売り上げているのは、「推しを語る」欲望が大きかったことの表れか。文章術と会話術を兼ねた本。細分化や結論から語る、という点は自分も文章書くときに考えている。「他人の感想を見ない」を何度か強調している。あとがきでも語られるように「ソーシャルメディアの他人の言葉からいかに自分を守るか」が著者の書く動機となっており、それが他人の言葉への警戒につながっている。ネガティブな認識を書かないまま、ポジティブな印象の文章のまま問題を浮かび上がらせようとしている。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
この物語における江副浩正像は「情報の時代が来る未来を見ていたヴィジョナリー」「自らがカリスマなのではなく、才能を見出して仲間に引き込む採用の天才」「家族よりも仕事を大事にするコミュニケーション不全者」「倫理より商売をとる(ことで足を取られた)商売主義者」といった複数の顔が錯綜する。その複数性が本書の魅力であり、汚い性質を描きつつも、腐敗した犯罪者という一面的に流布したイメージとは一貫して距離を取る姿勢が見られる。事件以降の記述で、いかがわしさを許さない気配こそが日本最大の権力だと思わされる。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
運動の歓びを、「ルール」という抑圧からはみ出す動物性に見出す。逆に、運動を見出すためには「ルール」の枠が必要なのであって、形式主義者としての蓮實が顔を出す。全体的に言っていることにことごとく納得する一歩、渡部直己との対談が顰蹙を買ったのはわかる。対談と書き言葉では同じ主張をしていても印象の質が変わる。蓮實の言葉は根本はスポーツに向かっていて、映画論もスポーツ論の反映であり、「物語批判」もスポーツの物語化に抗する言説ではないかと思ったりする。
が「ナイス!」と言っています。
しゅん
歴史的な地理関係を重んじる前田愛の樋口一葉批評に対して、新しく開かれた土地、つまり「新開」をめぐる『たけくらべ』の描写は歴史的場所にとどまらないと批判する。谷崎論が面白かった記憶があるが、細かい記述が思い出せない。著者が「魅せられる」のは、事実の記録とフィクションの同居、あるいはせめぎあいではなか、という予感がある。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/11/12(3387日経過)
記録初日
2015/11/12(3387日経過)
読んだ本
2144冊(1日平均0.63冊)
読んだページ
571648ページ(1日平均168ページ)
感想・レビュー
1897件(投稿率88.5%)
本棚
0棚
性別
外部サイト
自己紹介

読んだり書いたり。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう