不謹慎だが、現在の流れでクルコフ氏の「カタツムリの法則」(ペンギンの憂鬱の続編)の邦訳が出ないかなぁと検索したところ、『作品としての出来が今一つ』という評価があってちょっと落胆している。翻訳担当の方が訳す気がないとのことらしい。キャッチ22続編パターンか…。イギリスの書評では「ミーシャがなかなか出てこない」ことにケチがついているらしい。そこは違うんじゃない?一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/667029/summary/monthly/2022/4
さすらい人:これは巧く書かれていて、きつい話。筆者が勝手に女性を決めつけて半ば断罪しているようなところが効いている。 ふるい遠い愛の物語:この元となった話はその後?かな、実話ではなく書簡体小説の開祖的なものと判明したらしい。とりあえず仏蘭西男はクズ(偏見)。 デニーズ嬢:私にはいまだにピンとこないが、遠藤氏の描く「悪」の原型。仏蘭西男はこれくらいの相手じゃないとだめなのかもね。 秋のカテドラル:価値判断の基準を失った状態で留学中の日本人青年だからこそ感じたのかなぁ、な話。
(カイメンがモデルなのにガーキン(きゅうり)とあだなされていると筆者は残念そう) 後半はカイメンの生物学的特徴や他の生物との共生やかかわり方。特にうまい共生関係なのがホウオウガイとのもので、カイメンに埋まって貝は保護され、カイメンは貝の起こす水流で効率的にエサを取ることができる。 そして突然無関係だがその写真(カイメンの表面に、ホウオウガイの細いスリットがぎっしり浮んでいる)を見て、自分はこういう「物体の中に他のものがぎっしり詰まってそれが表面に一部表れている」ものが怖いのだと自覚した。
基本的には『ガープの世界』の掃除婦のように、「次がどうなるか」知りたくて読んでます。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます