お悩み相談室第2弾。前作に続き歯切れよい。著者の考える悩み解決策の共通点として、苦手な人、苦手な物事からは離れる、まずは自分の幸せを考える、といったところは最近意識しているところでもあった。様々な悩み相談の答えに勇気をもらったり、思わず笑い出しそうになるものもあり、これからこうしていきたいという指針にもなった。時々読みかえそう。

猫による猫のための「人間のしつけ方」の教科書として出版されたポール・ギャリコの原作をコミカライズしたもの。ブラウンと旅人のエピソードがよかった。愛を持ちながらも孤独な人間と裏切りや不実とは無縁の猫という組合せは最強なのかも。ただ人間の愛は冷めてしまうことがあるので、猫が自分を守ることを忘れてはならないとあって、他のエピソードも合わせて示唆に富む内容だった。猫の様々な描写と猫にメロメロになっている人間の表情が楽しく、写真が多数掲載されているという原作も読んでみたくなった。

晋との戦いで前秦の王苻堅の聖獣翠鱗は負傷し仮死状態になってしまう。翠鱗を助け出した一角麒は蘇生法を得ようと西王母を訪ねるが、天仙界と山界が互いに遠ざかっていることや霊獣の仔の天命について話を聞くことになる。一方、若き魏王として周辺諸部との平定に明け暮れていたイーグィは、犠牲を払いながらも燕を征服し皇帝の座につく。即位式を経て紫鸞は暇乞いをするがイーグィとはいい別れ方にならず、霊獣と聖王の関わり方はそれぞれだと感じた。龍卵から新しい霊獣が誕生する最後に少しホッとした。スケールの大きい話なので続いてほしい。

家庭や教育、メディアなど自身を取り巻く生活環境にあるものを印象だけで取り入れたりしているものを自分の考えと思っているのだと気付かされる。常識や世間一般の考えと思っていたものが異なる視点で語られ目から鱗の部分も。大学の存在意義、NPO法人、スポーツなど内容は多岐にわたるが 著者の専門である政治や法律に関するものも多かったが、近いうちに再読したい。

だいぶ以前「蓮丈那智」シリーズを読んでいたので、手に取りました。何度も前に戻って読み直しましたが、スケールが大きく読み応えのある内容でした。未完だった作品を完成させた北森氏のパートナーであった浅野氏と編集者の方々の尽力に頭が下がります。