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2025年1月の読書メーターまとめ

ともこ
読んだ本
6
読んだページ
2563ページ
感想・レビュー
6
ナイス
327ナイス

2025年1月に読んだ本
6

2025年1月のお気に入られ登録
1

  • うりぼう

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ともこ
若い頃、次々読んだ有吉作品。川シリーズの女性たちのように滔々と生きよう、歴史物の女性たちのようにたくましく生きようといつも思っていた。40年以上たった今、未読だった本書が評判になっているのを知り手に取った。こんなに身近な庶民を取り上げた面白い作品もあったのか!ひとつの青い壺の行方を追いながらの連作というのも楽しい。そして、舞台は半世紀も前であろうに、今を生きる私たちの心情と重なるものが多いことに驚いた。有吉佐和子を再読しよう。若い頃と違った感想を持つかもしれない。新年1作目によい本を選んだ。
が「ナイス!」と言っています。

2025年1月の感想・レビュー一覧
6

ともこ
読売新聞掲載時に読んでいたが、最終章が未読だったので再読した。惣十郎のもとで動く御用聞き完治の気働き、医師梨春の患者一家への思い入れが光る。惣十郎の先輩同心でもあった舅悠木の言葉を考える。「罪を犯す者の根本は、恐れ、怯える弱さ。罪を犯すことを愉楽とする者も、己の居場所がないという寄る辺なさと恐怖が、その背にベタリと貼り付いている。」毎日見聞きする凶悪犯罪の犯人のことを思った。そうなのだろうか。わからない。惣十郎を密かに慕うお雅の想いは続きそうなので、物語も続いていきそうだ。できることなら叶いますように。
が「ナイス!」と言っています。
ともこ
文庫・単行本と版を違えての再読。趣深い静かな文章に、心地よく路地裏に誘い込まれた。愛しい人に再び会いたいという齣江の想い、生きて老いたいというトメ婆さんの願いが、ふたりに時空を越えさせた。若き夫の姿を見たときの齣江の喜び哀しみに胸が締め付けられた。ふたりと密接に共に過ごした浩三も、他の人々のようにふたりのことを忘れてしまうのだろうか。それでも、ふたりの言葉は彼の成長に大きく影響したと思う。長屋・菓子屋・質屋、すべての登場人物がよい。中でも浩一の愚鈍なまでの優しさが嬉しい。木内昇作品の私のベスト1だ。
が「ナイス!」と言っています。
ともこ
ネタバレ炎のように熱く燃える幕末の志士の影に、ひっそり咲く花のような女性たち。目立たぬが凛とした思いを胸に秘め、愛する男に寄り添う。「春疾風」の君尾の人として伸びようとする心意気がいい。反対に「薄ら陽」のていのように現状を素直に受け入れ、日溜まりの静かな木陰を思わせる女性もいい。「光華」のさとが中村半次郎と並ぶ写真を見ることができた。歴史の影に隠れた恋人たちの声が聞こえてくるようだった。
が「ナイス!」と言っています。
ともこ
伊坂幸太郎さんのエッセイで紹介されるまで、この作品も作者も全く知らなかった。近い将来、ヒトはAIに取って代わられるのではないかと危惧している今、読んでよかった。もちろんフィクションではあるけれど、こんなストーリーならばいいのではと思える。「ヒトはみんな認知症」世界的な殺戮や凶悪犯罪はAIの目にはそう見えるかもしれない。「理解できないことは許容すればよい」アイビスの言葉が胸に残る。一番好きな章、老人ホームを舞台にした「詩音が来た日」は暖かく、また考えさせられた。介護ロボットが登場する日は近いのでは。
が「ナイス!」と言っています。
ともこ
40年ぶりの再読。公武合体のために降嫁した和宮は実は身代わりだったというフィクション。夏の日差しと水汲みがなにより好きだった捨て子のフキ。窮屈な公家のしきたりの中、次第に心を病んでいくフキが哀れでならなかった。フキの後任となった宇多絵の心情に触れていなかったが、むしろそこに彼女の諦めが感じられた。公家の暮らしや言葉遣いは興味深く、長編であったが面白く読み終えた。
が「ナイス!」と言っています。
ともこ
若い頃、次々読んだ有吉作品。川シリーズの女性たちのように滔々と生きよう、歴史物の女性たちのようにたくましく生きようといつも思っていた。40年以上たった今、未読だった本書が評判になっているのを知り手に取った。こんなに身近な庶民を取り上げた面白い作品もあったのか!ひとつの青い壺の行方を追いながらの連作というのも楽しい。そして、舞台は半世紀も前であろうに、今を生きる私たちの心情と重なるものが多いことに驚いた。有吉佐和子を再読しよう。若い頃と違った感想を持つかもしれない。新年1作目によい本を選んだ。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/08/29(3094日経過)
記録初日
2015/11/07(3390日経過)
読んだ本
992冊(1日平均0.29冊)
読んだページ
270589ページ(1日平均79ページ)
感想・レビュー
796件(投稿率80.2%)
本棚
32棚
性別
自己紹介

本棚に特別席を設けている吉田篤弘・クラフト・エヴィング商會をはじめ好きな作家は伊坂幸太郎・宮部みゆき・浅田次郎・朝井まかて・北村薫・木内昇・伊与原新・宮本輝・安野光雅・ヨシタケシンスケ・・・
できるだけ幅広くとは思っていますが、ついついいつもの作家さんに手が伸びてしまいます。

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