十代の頃に書いた詩をまとめた一冊。作者様の詩は何度か読んだことありますが、こちらの文庫版には英訳版と数点の自筆ノートが収録されている点が面白く、特に『二十億光年の孤独』の自筆ノートは本当に素晴らしかったです。独特のかわいらしい丸字は、フォント文字では伝わってこない少年の危うさや孤独を精一杯に伝えようとしているかのようで手書きに優るものはないと気付かされました。表題作の他には『山荘だより』『静かな雨の夜に』などが好き。詩の他に『私はこのように詩を作る』や山田馨氏による解説も大変興味深い内容でした。

初読み作者様。いくつかの有名な詩の一節は知っていましたが作品集を読むのは初めてでした。気取らない言葉の中に、少女らしい瑞々しさや、彼女なりの生き辛さなどがこめられているように感じました。人間を含めた生き物や自然に対する優しい眼差しを温かく受け止める柔らかい心を忘れてはならないと思いました。

６作品の６シーンを抜粋して原文と設問＆解答そして日本語訳を記載。各作品の序章にはあらすじ・概略があり合間合間にコラムもあり。原作未読の人も楽しめる様にネタバレありのシーンについては配慮がなされています。扱っている作品はミステリの古典ばかり『Ｙの悲劇』『エジプト十字架の秘密』『厄災の町』『アクロイド殺し』『パディントン発４時５０分』『恐怖の谷』。翻訳ってだけで凄い大変なのに、それがミステリとなるとさらに配慮が必要なんだなーと思いました。

シャーロキアンとして有名な北原さんが建築家の方と共作した一冊。ホームズ正譚に出てくる建築物を文章から考察し図面にして、表紙の様な美しいカラー絵で全17編仕上げています。ベイカー街221Bはもちろんのこと『まだらの紐』『バスカヴィル家の犬』『ボヘミアの醜聞』など有名な作品の建物が可能な限りで再現されていて読み応え抜群です。ちなみに初版発行日や本文ページ数にちょっとした仕掛けがあるのも心憎いなと。正譚ファンには是非とも手にとって欲しいです。

十代の頃に書いた詩をまとめた一冊。作者様の詩は何度か読んだことありますが、こちらの文庫版には英訳版と数点の自筆ノートが収録されている点が面白く、特に『二十億光年の孤独』の自筆ノートは本当に素晴らしかったです。独特のかわいらしい丸字は、フォント文字では伝わってこない少年の危うさや孤独を精一杯に伝えようとしているかのようで手書きに優るものはないと気付かされました。表題作の他には『山荘だより』『静かな雨の夜に』などが好き。詩の他に『私はこのように詩を作る』や山田馨氏による解説も大変興味深い内容でした。