◆本書において萩原氏は朝鮮総連を厳しく批判するが、当時のマスメディアは、ろくに取材、検証を行わずに北朝鮮を「地上の楽園」のように宣伝し、1950年代から行われたその帰還事業を大いに推進する報道を行った。帰国者たちには想像を絶する地獄の日々が待ち受けていたわけだが、帰還事業の旗振り役であった朝日新聞などは、未だに当時の北朝鮮関連の報道が誤りであったと認めて謝罪を行っていない。北朝鮮への帰国を推進したマスコミ各社についても、その責任が追及されてしかるべきだと思う。
平壌に派遣されたもののスパイ容疑で国外追放され、のちに方向性の違いから赤旗記者を解任、共産党党員としても除籍をされる。そして、在日朝鮮人の帰還事業によって日本から北朝鮮に帰国した約10万人の在日朝鮮・韓国人とその日本人配偶者を救うことに身命を賭した生涯だった。実際に命を狙われたこともあったという。「諸君!」に寄稿し、和田春樹との論争も行った。また、大韓航空機爆破事件当時、北朝鮮は金賢姫を北の人間だと認めなかったが、萩原氏が発表した少女時代の彼女とされた写真は、決め手として大きな話題となった。【続く】
◆本書において萩原氏は朝鮮総連を厳しく批判するが、当時のマスメディアは、ろくに取材、検証を行わずに北朝鮮を「地上の楽園」のように宣伝し、1950年代から行われたその帰還事業を大いに推進する報道を行った。帰国者たちには想像を絶する地獄の日々が待ち受けていたわけだが、帰還事業の旗振り役であった朝日新聞などは、未だに当時の北朝鮮関連の報道が誤りであったと認めて謝罪を行っていない。北朝鮮への帰国を推進したマスコミ各社についても、その責任が追及されてしかるべきだと思う。
社会人になってからあまり本を読めていませんが、
時間があるときに読んでいきたいと思います。
政治、法律、歴史、思想などの分野の本が好きです。
大学卒業後、ロシアに関心を持っています。
平成30年は文学強化年間としています。
平成31年はこれに加えて基礎知識の定着を図りたいと思います。
令和2年以降は仕事の都合などで読書の時間がほとんどとれていません。
2018/7/21 ブクログへ移行
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平壌に派遣されたもののスパイ容疑で国外追放され、のちに方向性の違いから赤旗記者を解任、共産党党員としても除籍をされる。そして、在日朝鮮人の帰還事業によって日本から北朝鮮に帰国した約10万人の在日朝鮮・韓国人とその日本人配偶者を救うことに身命を賭した生涯だった。実際に命を狙われたこともあったという。「諸君!」に寄稿し、和田春樹との論争も行った。また、大韓航空機爆破事件当時、北朝鮮は金賢姫を北の人間だと認めなかったが、萩原氏が発表した少女時代の彼女とされた写真は、決め手として大きな話題となった。【続く】