22冊は記録的といえど内10冊はコミック。栗本薫祭りが思わぬ方向に転じて、かつての人気作家の凋落を追認するはめに。人間の品位は努力し続けることなのかも知れない。と思う今日この頃。それでも愛しい登場人物達よ。栗本手持ち後3冊(+同人誌。どこまで読むかなあ。)1年の折り返し地点で、読んだ本は56冊(コミックを除く)。2022年6月の読書メーター 読んだ本の数:22冊 ★読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/718808/summary/monthly/2022/6
かずほの洗礼名だったのかそれなら納得。あれれ?『黄昏のローレライ』では、父は有名作曲家でコンダクターの結城隆久、長兄が有名チェリスト結城圭一、次兄が有名作曲家・修二、姉がソプラノのプリマかずほ、ということでつまり結城滉は三男で末っ子設定。
あ、私の記憶の方が怪しいです。たぶん、Milletさんの方が正しいと思う。ちょっと、調べに戻るのがめんどくさかたの。ごめん。なんかねえ、今作はちょっと「気持ち悪さ」が募る感じ。このまま残りの作がどんどん気持ち悪くなったらイヤだな。
透は島津を失ったばかりで、島津の残したマンションに引きこもり状態。寂しさのあまり、島さんの後追いで自殺したいとも考えるが、”良を待っていなければ”と、孤独な時間を耐えている。透が“出所してきた良に捨てられて” ”俊一の愛人になって” ”良は天才じゃなかった” と毒を吐くようになるのは、今後の続刊の発行を待たないといけないようだ。と、いうわけで『トゥオネラの白鳥』までの展開に合理性があるのかどうかの検証は、今回は未達となった。
私的総評。①思う存分SEXと活劇を描いているためか、脳内垂れ流しぐだぐだモードが相対的に減って非常に読みやすくスピーディー。同時期の商業出版本より遥かに面白い。②俊一と英二、金井の泥沼三角関係は、5巻ぐらいまでは目も当てられないくらい身勝手で酷いと感じるが、以降読んでる方も慣らされてしまい、なんとなく納得させられてしまう。英二が「家族」、金井が「愛人」かつ英二が金井を男として尊敬し、金井が英二をやはり男として一目置く状態となり、なんとなく一妻多夫的に安定。③ところどころ思慮の浅い表現や展開が散見される。
だがね、たった一人で世界に向こうを張ってきた、天才と努力の人だったはずの俊一が、突如として血統故に才能に恵まれた高貴な人になってしまう。それも鼻高々に。俊一が恥ずかしげな風情でしかし自慢げに父のことを周囲に漏らす様がとても大人の男には見えず、ゴシップ好きの中年女みたいだ。俊一が“誰も知らないけど、この偉大なピアニストが僕の父なんだ”、って心密かに想ってる分には一向に構わんが、それを友人知人に言いたくてしょうがない、っていうのがとにかく気持ち悪い。薫サンの姿が背後霊のように透けて見える。コワいよぉ。
ピアニストの晃一に、ステージに懸けるミュージシャンの心得を説く俊一がなかなか格好よい。総じて、音楽シーンは良い。ジャズ演奏の描写の善し悪しは、私には実際のところは分からないのだが、素人目には、雰囲気がすごくよいように見える。なお、俊一に惚れるまいと、心を戒めていた風間が、ついに俊一を独りで看病するハメになり、絡め取られる。こんなこと良のときにしょっちゅうあったから、的に俊一の世話をやく風間が、つくづくと気の毒。
またしてもマリアだ、キリストだ、って言い出したりするところが一気に興醒めだったりはするけれど、そこはまあ、かるく読み飛ばそう。しょうがない、薫サン、ほかに語彙がなさそうなんだもの。
ラス2になりましたね。なんだかんだ言って、楽しんでることは否定しません。きっと書いた当人も楽しかったんだろう。『キャバレー』の矢代俊一がこうなり、『死はやさしく奪う』の金井恭平がああなる、その2点さえ納得もしくは無視、もしくは自分の中でなにかに昇華できさえすれば、十分に楽しめるエロ本+音楽本+冒険活劇(ちなみに活劇になるのはこの巻以降)でございます。
ブログのレビューは、今のところ読んだところから埋めておりますが、全部埋まったら1から14までの順で並べ直す所存です。そういえばそろそろ15が出るんじゃないかな?
一応シリーズ1から5までで、レビューをまとめてあります。→ https://koko-yori-mybooks.blogspot.com/2022/07/blog-post.html 何にせよ毒皿です。 この一週間、ずっとKindleの字面を追いかけてるので、頭が痛い。でもここまできたので、続きもいきます。
その金井に、おれもお前のHIVに付き合うぜ💗とディープなキスをされて、恋心が兆してしまう俊一が超絶キモーーーーーイ!!! いいや、その心理は理解できない。とにかくシリーズ中もっとも気持ち悪い一冊です。
うなぎさんのが好きな理由は、逃避行中に良が「オレ歌いたい」って言ったのをきちんと実現してくれたことしかも二人で歌うなんて! 『時空を超えた島さん』読んできた!たしかにほのぼの〜
もし叶うなら「二人で歌う」シーンを見たかった、という読者の欲を叶えてくれる二次創作ですよねえ。と、いうか私は透に歌わせたいんだなあ。薫サンは透に歌わせることには全く関心なさそうだったし。当の作者による二次創作は作者の欲求全開ですね。でもちゃんと書きたいことを書いてるだけあって、商業出版している作品より出来が良い気がするのは、多分気のせいではないな。
翻訳SFとアクション、エスピオナージ、戦争、歴史&ミステリーを好んで読んでます。苦手は恋愛もの、日本人作家のもの、短編。
なので、時代小説以外は日本人作家さんはあまり読みません。
日本人作家さん作品は、ストレートに言葉が自分の中に入り込んでくるのに言語感覚にどこか自分とは違う感じがすることが多くて、やや苦手です。翻訳本にある彼我の距離感が丁度良いです。自分の周りにあるもろもろの事柄は、小説より奇なり!というものが多いので、日本もので胃にこたえそうな現実感ありありなヘヴィーな本は敬遠してます。
紙の本が好きです。基本的には新本を求めることにしていますが、翻訳小説は簡単に絶版になってしまうので、Amazonマケプレと近所の古本屋さんの利用率は高めです。図書館も嫌いじゃないですが、一度読んだ本はずっと手元に置いておきたい派です。
読書メーターを始めて、読書に幅が出てきました。
読書傾向の似た方と繋がりたいと思い、過去に読んだ本も登録してます。積読本が事実上1000冊を超えた今日この頃、いつか読み終わる日を迎えられるのだろうか。。。。
月に10冊、年に100冊くらい読めればいいな、と思っています。それでも積読消化に10年以上はかかる。速読の皆様がうらやましい今日この頃。
今後ともよろしくお願いいたします。
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よん。って可愛い。
sorry,二段組ですね。あれは、恐怖なのです。