読書メーター KADOKAWA Group

2024年10月の読書メーターまとめ

sab
読んだ本
7
読んだページ
2647ページ
感想・レビュー
7
ナイス
74ナイス

2024年10月に読んだ本
7

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

sab
本当にやりたいことをやった経験は人生を豊かに感じさせる、という前提に立ち、今しかできない経験をして死ぬまでに資産を使い尽くす、これが本書の主張である。後者の資産を使いつくすという主張は、金を稼ぐことは人生のライフエネルギーとの交換によって得られる(ライフエネルギーは言ってみれば寿命)前提に立ち、ライフエネルギーを経験と金に変換する際に、経験を最大化するようにその配分を最適化する、と換言できる。(金を稼ぐ経験が目的の人生もあるため完全なトレードオフではない)
sab
2024/10/07 15:38

そして、経験はその時にしかできないものであり(20代のバックパッカーの経験は30代になってからではできない)、可能な限りその時にしかできない経験に人生の目的を配分するのが良い。そうは言っても経験には金もかかるので、ライフエネルギー配分を最適化することを考え続けなければならない。言っていることは真っ当であり、違和感はない。使い切れない金のために無自覚に人生を浪費し、本当にやりたいことを、それができる年齢の時にやっておかないことを、後悔することがないような人生を送れるための考え方の基礎となりそう。

sab
2024/10/07 15:38

経験から得られる価値の最大化のためには金、健康、時間の3つが必要であり、この「健康」にもライフエネルギーの考え方を応用できる、というのが個人的に面白いと思った考え方。このクッキーを食べるために、トレッドミルに2時間も乗れるだろうか? そういった考え方をできるようになれば人生はもっと合理的になる。(そのためにはファストな思考を押さえなければならないのだけど)

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月の感想・レビュー一覧
7

sab
財務三表とはなんぞや、という入門書を読むことはあっても、100ページ超に上る有証を前にすると、「これを読んでなにか意味あるのかな」と尻込みしてしまって、投資情報サービスの数値くらいしか追わないという状態だった。しかし本書は、入門書から一歩進めて、本物の有証の画像を交えながら(実際にその情報が有証に書いてあることを示しながら)実際に決算書を読むガイドラインを与えてくれる。企業分析をしたい、でも面倒くさいと思ってしまう私のような人間に対して、そっと後押ししてくれるような内容だった。(まだ有証読んでないが)
が「ナイス!」と言っています。
sab
前作が、偉大な組織が偉大さが「永続」する方法を扱ったのに対し、本作はその前段階として、良い組織を偉大な実績が「持続」できる組織に飛躍するための方法である。前作は基本理念とそれを執行する組織作りが肝要だと説いたが、本作は何にもまして「人」を重視する。ビジョン・戦略・戦術・組織構造などの「何をすべきか」を決めるより先に、「誰を選ぶか」をまず決める、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろすことがなによりも先決である。どういう人が「適切」かは、スキルや学歴ではなく、正確と基礎的能力によって決まる。
sab
2024/10/28 15:14

適切な人材がバスに乗っていれば、彼らは全員が意欲を持っているため、問題は「人々の意欲を挫かないようにするにはどうすればいいか」になる。 そうした組織を作ったうえで、針鼠の概念を徹底して守り、時にはそれ以外の機会を見送る強固な意志が必要である。針鼠の概念とは、情熱をもって取り組めるもの、自社が世界一になれる部分、経済的原動力になるもの、の3つを同時に満たす領域にのみ組織のリソースを傾けるということである。つまり、「止めるべきこと」のリストは、「やるべきこと」のリストよりも重要である。

sab
2024/10/28 15:14

3つの概念のうちの一つ目、情熱がなぜ必要なのか、それが前述した内容とリンクしている。それは、情熱を持てる仕事でこそ、「なぜ偉大さを追求するのか」という問いに、そんなことは自明ではないかと思えるからだ。これは労働条件で残業を厭うような職に就くのではなく、残業を進んでしたくなるような職に就いた方が人生の幸福度は上がる、という理屈と同一である。『ほんとうに問題なのは、「なぜ偉大さを追求するのか」ではない。「どの仕事なら、偉大さを追求せずにはいられなくなるのか」だ』

が「ナイス!」と言っています。
sab
書いてある内容は概ね自分の感覚と一致しており、違和感はなかった。テールイベントの重要性について書かれた章で、美術商がインデックス投資と同様の買い方をしているとは目から鱗だったし、初期ディズニーの成功が白雪姫にほぼ全依存していたことも盲を啓かれた気持がした。テールイベントの重要性は、生成消滅を行う自然淘汰や資本主義のメカニズムとまったく同じである。また、「心理的リアクタンス」の説明も自身の感覚に見事に一致した。仕事自体は好きだが、その主導権が自分にないことが嫌いなため、嫌いなことをしているのと一緒とは。
が「ナイス!」と言っています。
sab
4%ルール以外にクロスオーバーポイント・ルールと言うのがあるのは初耳。原資に手を付けずに投資収益のみで生活費を賄う、というごく当然の内容ではあったが。個人的にはJust Keep Buyingよりも、Stay in the marketの方が格言としては好み。なぜなら、インデックス投資はデータ的には正しいのだが、市場平均βのみで満足することに終始するため。αを求めることが株式投資を知的に楽しむ、趣味に高じさせてくれる。インデックス投資は馬鹿でもできるのが魅力だが、αを出せる魔術師から学ぶ姿勢を維持したい。
が「ナイス!」と言っています。
sab
前半部分は既知の内容ばかりだったが、PLやBSを(財務的に繋がりを持つ)各ステークホルダーに紐づけている発想は良い。後半部分はSaaSビジネスの分析メソッドやガバナンスなど、類書にはない内容まで踏み込まれていたのも知識の補強として役に立った。以下備忘: ◆企業が倒産するかどうかは究極的にはキャッシュが尽きるかどうか。 ◆企業の経営戦略は、事業戦略、組織戦略、財務戦略の3つからなり、この連動が重要。
sab
2024/10/10 13:27

◆ROAやROEが会計的な指標なのに対して、ROICはファイナンス的な指標。ROICは”事業に投下した資本”からどれだけのリターンを得たかを把握できるため、本業・事業にフォーカスした議論ができる。ROEは財務レバレッジを高めることで下駄を履かせられるのは事業には関係ないし、ROAは総資産には遊休キャッシュも含んでしまう。

sab
2024/10/10 13:30

伊藤忠の統合報告書も統合報告書の良例として紹介しており、実際に読んでみたら、ここからも得るものも多かった。CFOの方の挨拶記事も、外人投資家が求めるROEは15%以上など、8%で議論されることの多い日本企業視点が如何に後れを取っているのかを思い知らされた。

が「ナイス!」と言っています。
sab
ビジョナリー・カンパニーとは、「ORの抑圧をはねのけANDの才能を活かす」、つまり、AかBかのどちらを選ぶのではなく、AとBの両方を手に入れるための方法を見つけ出すという特徴を持っている(どこで読んだか忘れたが、戦略とは資本・資源の傾斜配分・最適配分にあると言いながら、優れた経営者ほどあきらめ悪くAもBも手に入れようと手を尽くすらしい)。そして、ビジョナリー・カンパニーとは、株主の富を最大限に高めることを目的にするのではなく、いくつかの目標を同時に追求する傾向があり、利益はその中の一つに過ぎない。
sab
2024/10/07 16:58

個人的に首がもげるほど頷いたのは最後の部分、構造を作ることももちろん不可欠だがそれで終わりではない。火を焚いて常にかき回す必要がある、静的な構造だけではなく動的な仕組みとして機能するところまでを構築しなければならない。そのためには自己満足に決して達しない、不安感を残すための仕掛けが必要である。

sab
2024/10/07 17:03

付言すると、こういったトップダウンな組織づくりは、バックキャスティングで見るとその通りなのだけど、実際には不確実な環境の中でビジョナリーもそうではない企業も選択の連続があり、それはトップダウンなだけではなく、当初の目的とは異なる結果が導かれるボトムの出来事もあり、それらが今日を形作っている、というのが実際のところだと思っている。ビジョンを掲げてそれに一貫することでビジョナリー・カンパニーになろうとするより先に、セールスをあげてこい、と思う。そのセールスこそが社会から必要とされている証左なのだから。

が「ナイス!」と言っています。
sab
本当にやりたいことをやった経験は人生を豊かに感じさせる、という前提に立ち、今しかできない経験をして死ぬまでに資産を使い尽くす、これが本書の主張である。後者の資産を使いつくすという主張は、金を稼ぐことは人生のライフエネルギーとの交換によって得られる(ライフエネルギーは言ってみれば寿命)前提に立ち、ライフエネルギーを経験と金に変換する際に、経験を最大化するようにその配分を最適化する、と換言できる。(金を稼ぐ経験が目的の人生もあるため完全なトレードオフではない)
sab
2024/10/07 15:38

そして、経験はその時にしかできないものであり(20代のバックパッカーの経験は30代になってからではできない)、可能な限りその時にしかできない経験に人生の目的を配分するのが良い。そうは言っても経験には金もかかるので、ライフエネルギー配分を最適化することを考え続けなければならない。言っていることは真っ当であり、違和感はない。使い切れない金のために無自覚に人生を浪費し、本当にやりたいことを、それができる年齢の時にやっておかないことを、後悔することがないような人生を送れるための考え方の基礎となりそう。

sab
2024/10/07 15:38

経験から得られる価値の最大化のためには金、健康、時間の3つが必要であり、この「健康」にもライフエネルギーの考え方を応用できる、というのが個人的に面白いと思った考え方。このクッキーを食べるために、トレッドミルに2時間も乗れるだろうか? そういった考え方をできるようになれば人生はもっと合理的になる。(そのためにはファストな思考を押さえなければならないのだけど)

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2016/11/18(2926日経過)
記録初日
2016/11/17(2927日経過)
読んだ本
712冊(1日平均0.24冊)
読んだページ
250771ページ(1日平均85ページ)
感想・レビュー
668件(投稿率93.8%)
本棚
0棚
性別
読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう