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2024年3月の読書メーターまとめ

紙狸
読んだ本
9
読んだページ
2484ページ
感想・レビュー
7
ナイス
129ナイス

2024年3月に読んだ本
9

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

紙狸
この文庫版は2024年の刊行。モスクワ特派員による新聞連載がもとで、01年に単行本、09年には文庫になっていた。帯の「プーチンはスターリンの生まれ変わりだ」という宣伝文句は誇大だが、今日のロシア理解に役立つ本ではある。個人的に一番印象的だったのは、毛沢東がスターリンとの会談を切望し、1949年にモスクワを訪問して実現したこと。当時のスターリンは権勢の絶頂。今日の中国とロシアでは力関係が逆転している。スターリンは欧州とアジアをにらんでいたが、この本は日本の視点を反映してアジアについて詳しい。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
7

紙狸
この文庫版は2024年の刊行。モスクワ特派員による新聞連載がもとで、01年に単行本、09年には文庫になっていた。帯の「プーチンはスターリンの生まれ変わりだ」という宣伝文句は誇大だが、今日のロシア理解に役立つ本ではある。個人的に一番印象的だったのは、毛沢東がスターリンとの会談を切望し、1949年にモスクワを訪問して実現したこと。当時のスターリンは権勢の絶頂。今日の中国とロシアでは力関係が逆転している。スターリンは欧州とアジアをにらんでいたが、この本は日本の視点を反映してアジアについて詳しい。
が「ナイス!」と言っています。
紙狸
1966年刊行。図書室本。鳩山首相により日ソ国交交渉の全権代表に起用された松本俊一氏が、国交樹立(56年)から10年後に交渉の過程を明らかにした。領土に関して、日本政府内にも意見の相違があった。歯舞、色丹の返還で手を打つのはやむを得ないという意見と、あくまで国後、択捉を放棄してはならないという強硬論だ。ダレス米国務長官からは後者のラインを守るよう、強烈な圧力が日本に加えられた。筆者の松本氏は終戦時には外務次官で、そういえば岡本喜八監督「日本のいちばん長い日」にも「松本外務次官」が出てくる。
紙狸
2024/03/28 11:23

投稿後に気がついたのですが、この本は2019年に復刻版が出ているようです。『【増補】日ソ国交回復秘録 北方領土交渉の真実』松本俊一・佐藤優(解説)

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紙狸
2005年刊行。横手慎二氏が『スターリン』に先だって、『日露戦争史』を中公新書として書いていた。全212頁。第5章開戦は半分を過ぎた113頁から。つまり戦争の経緯に入る前の叙述が長い。副題「20世紀最初の大国間戦争」が表現する日露戦争の位置づけを丁寧に説明している。普仏戦争以降の数十年間、欧米では大国間の戦争はなかった。イギリスが南アフリカで、アメリカがフィリピンで戦ったような植民地での戦争はあった。ロシアは日本相手の戦争は「植民地での戦争」のようなものと想定していたが、日本は大国の戦争を遂行した。
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紙狸
2014年刊行。プーチン大統領の統治を考える上で、比較するに価する存在であるスターリンについて勉強しておこう、と繙いた。この本はソ連解体後の歴史研究の成果を生かして書かれている。スターリンについておさえておくべき多面的な知識を得ることはできた、という手応えはあった。著者の独自のスターリン像は打ち出していないように思った。
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紙狸
2024年1月刊行。在日米軍基地の一部は、国連軍の後方基地でもある。起源は朝鮮戦争にある。米軍主体の国連軍が韓国を救った。米国と日本は、国連軍地位協定も結んで、国連軍加盟国も在日米軍基地を使えるようにした。実際、近年では英国軍やオーストラリア軍が、国連軍としての地位を利用して日本と安全保障分野での協力を深めている。この本が国連軍基地を広く紹介したのは意義がある。気になるのは、有事に米国が日本を守るのかどうかの議論が浅いこと。条約とその解釈を分析するだけでは一面的に過ぎる。同盟関係はもっと多面的だ。
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紙狸
司馬遼太郎の「街道をゆく」の一巻。週刊朝日連載は1990~91年。そうかこの作家は関西人であり、江戸・東京は旅の地だったのだ。選んだのは本所深川と神田。週刊朝日の担当者や画伯といっしょに歩いたり、食事をしたり。紙狸にとってなじみのある地名が多く、歴史上の人物と結び付けられて、興味深かった。今度神田を歩く時には、この本を思い出すのだろうな。司馬はやはり明治という時代に好感を抱いていたのだろう。神田に生まれた多くの学校で学んだ若者たちを描く。正岡子規の妹もその1人だった。
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紙狸
2023年刊行。ロシア・ウクライナ戦争という大きな出来事によって、日本にこんな専門家がいたのかという、優れた人材が浮上している。著者、原田大輔氏は、エネルギー分野でのそういう存在。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の専門家。戦争を引き起こしたロシアへの制裁で、エネルギーの世界も激動している。ロシアは本来、脱炭素に向けて大きな役割を果たすポテンシャルも持っている。著者は日本がとるべき政策として、ロシアへの制裁参加を支持しつつ、エネルギー供給源の多様化や脱炭素を視野にいれるべきだとの立場だ。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/10/16(2382日経過)
記録初日
2017/10/31(2367日経過)
読んだ本
550冊(1日平均0.23冊)
読んだページ
164328ページ(1日平均69ページ)
感想・レビュー
416件(投稿率75.6%)
本棚
0棚
性別
現住所
東京都
自己紹介

仕事の関係で、外国事情に関する本を読んできました。幅を広げたいです。

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