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2024年4月の読書メーターまとめ

まぶぜたろう
読んだ本
9
読んだページ
4109ページ
感想・レビュー
9
ナイス
254ナイス

2024年4月に読んだ本
9

2024年4月のお気に入り登録
1

  • 修一朗

2024年4月のお気に入られ登録
2

  • あらた
  • ジャビ

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

まぶぜたろう
表紙を開いて30ページ以内で死体が転がるような小説しか読んでこなかったので、この手の「普通小説」の読み方がわからない。描写がほとんどなく、セリフでどこどこ繋ぐってのがいいのかどうか判断がつかない。■ただ一つ言えるのは、もぉおおお無茶苦茶に面白いってこと。お話は起伏に富み波瀾万丈、主人公は型破りに魅力的で、犬は可愛く悪役はゲス揃い。極めて痛快で胸がすき、時に声を出して笑い、時に爽やかに泣く。ミステリで言えば裁判のないアーチャー、あるいはフェミニズム版ディケンズ、つまり無茶苦茶に面白いってこと。これ凄いわ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

まぶぜたろう

3月後半から仕事がひと段落、さて本でも読もうかなと手にとった「両京十五日 1」を読了するまでやけに時間がかかった。春はスロースターター。2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:5冊 読んだページ数:1866ページ ナイス数:124ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/800329/summary/monthly/2024/3

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2024年4月の感想・レビュー一覧
9

まぶぜたろう
血湧き肉躍る昔懐かし冒険小説、ザッツ波乱万丈、物語を読む楽しさに満ちている。特に下巻では、後半三分の一が豪雨の紫禁城攻略作戦で占められ、実にスペクタクル。そやけどね、理屈っぽいねん。何かするたびに、中国の故事やら来歴やら儀礼やら地理やらが綿々と説明され、それが本書の味わいだし、異色の冒険小説たる所以ではあるのだが、面倒くさい。「最後のところだけ言えばいいんだ!」と主人公の一人が叫ぶのだが、それはこっちのセリフだ。えらく評判がいんだけど、ほんとすか?全然ノレず盛り上がらず、何だかお勉強冒険小説でありました。
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まぶぜたろう
上巻は有名作が揃っていて、その分、既読作も多い。また例えばアイリッシュなら他にいいのがあるし、カーシュは冗長、「プレッシントン計画」やイーリィは古いなど、何でこれが名作とされているのかよくわからない作も多く、下巻と同じくコスパの悪い短編集であった。中では、ダール「女主人」、クエンティン「不運な男」が面白く、既読ではあったがジョン・コリアの「夢判断」がやはり凄い。都筑道夫は「これほど妙な話を、見事な短編小説に仕立てあげた作家の頭の中というものは、どんなふうになっているのだろう」とまで評したのだった。
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まぶぜたろう
次作「たとえ天が墜ちようとも」は全然ダメだと思ったし、デビュー作にあたる本作も実に微妙。長年の謎がいとも簡単に解けたり、老人と大学生が打ち解け合うのが互いのトラウマ告白合戦だったり、この手のミステリのあるあるを並べたようで、話の底が浅く物足りない。一方で、浅い分、実にウェルメイド。よく出来てる。こんなもんでいいのかしらと思いつつ、終幕では泣かされるし、主人公たちが無邪気なくらい爽やかなのもいい。でもな〜こんなんでいいわけ?いやぁーダメでしょ〜と思いつつ、楽しく一気読みではあったんだけども。(○○○●●)
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まぶぜたろう
北欧ミステリで最も好きなシリーズだが、ここ数作は社会派に過ぎ低調であった。本作はこれまで脇役であった女性捜査官が主役となり、だからというわけではないが、初期三作の味に戻った。つまり、地味〜な捜査と、明かされたり、明かされなかったりする真実のあまりの暗さが素晴らしい。彼女の私生活に多く筆を割いているのも冗長ではなく、その味わいが印象的だし、閉鎖的な村がいかにも北欧のど田舎なのもいい。行ったことないけど。何より本シリーズ、火サスとかザッツ昭和な日本ミステリに似てるのがいいんですわ。(◯◯◯●●●)
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まぶぜたろう
歴史の謎と現在の事件が重なる清張タッチ、その劣化版。特に話に関係のない人物が仰々しく登場するとか、いろんな事件のバランスがおかしくない?とか、セリフや行動が現実離れしてるとか、妻の浮気を疑ってすぐ興信所に頼むかフツーとか、そもそもそのエピソードいる?とか、妻思いの夫が美人さんと四泊五日の旅行ですかとか、やけにセックスシーンが詳細とか、なぜにローストビーフ、なぜにオムレツとか、「オヤジ」とか、マチスって印象派なんだぁとか、もぉいろいろすんごい下手。お話自体はそれなりだが、頭の悪い本を読んだなぁと。(◯◯◯)
まぶぜたろう
2024/04/12 23:52

そういえば久々に「行くっきゃない」って台詞を読んだ。文庫書き下ろしなのだそうだが、編集者は何も言わなかったのか。「氷を入れた焼酎の水割り」とか、ま、そうなんだろうけどさぁ。

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まぶぜたろう
著者は「俗」「強腕」「賭け」など、様々なキーワードで橋本忍を読み解くのだが、それをするのは読者であるはずだ。春日太一の解釈や分析ではなく、橋本忍の生の声が聞きたいんだ俺はよ。決定稿、撮影に至るまでの監督との確執、映画化なった作品への賞賛や不満、邦画各社の違い、松竹ヌーヴェルヴァーグ、ロマンポルノ、本木荘二郎、堀川弘通。知りたいことはたくさんあるが、本書にはその半分もない。紙数にも限りがあり、有名作に筆を割くのも仕方がないとはいえ、やはりいつもの春日太一、俗に流れ、物足りない。これじゃ映画史に悔いを残す。
まぶぜたろう
2024/04/09 22:17

「日本最大の脚本家」へのインタビュー本「昭和の劇」がある中での、「戦後最大の脚本家」への評伝がこれじゃぁさぁ、ねぇ。

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まぶぜたろう
表紙を開いて30ページ以内で死体が転がるような小説しか読んでこなかったので、この手の「普通小説」の読み方がわからない。描写がほとんどなく、セリフでどこどこ繋ぐってのがいいのかどうか判断がつかない。■ただ一つ言えるのは、もぉおおお無茶苦茶に面白いってこと。お話は起伏に富み波瀾万丈、主人公は型破りに魅力的で、犬は可愛く悪役はゲス揃い。極めて痛快で胸がすき、時に声を出して笑い、時に爽やかに泣く。ミステリで言えば裁判のないアーチャー、あるいはフェミニズム版ディケンズ、つまり無茶苦茶に面白いってこと。これ凄いわ。
が「ナイス!」と言っています。
まぶぜたろう
「もう死んでいる」女性「リジー」の一人称は容易にその顛末が予測できるが、それが悪いわけではない。意外性よりも、リジーのこれまでの人生と人物像を描き出すことが眼目だからで、これが読ませる。ハイスミスのようでありながら、クールに登場人物を突き放すのではなく、生々しく、時に生理的な嫌悪感さえ覚えさせる文章がいい。その中で私たちはリジーの強さと弱さに惹かれていく。それが後半のヒリヒリした倒叙サスペンスにつながる。うまく行き過ぎでない?という批判をものともしないほど彼女は魅力的だ。傑作。(◯◯◯●●●)
まぶぜたろう
2024/04/06 08:32

「おれがきみを地獄に引きずりこんで、きみがおれを地獄に引きずりこんで、ずっとその繰り返しで、それがおれたちのクソ人生ってわけか。」

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まぶぜたろう
前作「56日間」を世評ほど買わないのは、叙述スタイルを変えて面白く見せてるけど普通に書けばつまらない話でしかないからで、本作も同様、途中でネタが見通せる。作中作も情緒に流れ冗長。しかし本作は作中作という技巧が前作よりも効いていて、ネタが割れても倒叙風味のサスペンスが持続する。あるツイストには驚かされた(うまく着地してないけど)。ミッシング・リンクもサイコ・サスペンスの王道で好感が持てる。というわけで、なんだかんだで一気読み。ここまで書いてくれりゃ、ま、いっか。文句言ってごめんねキャサリン。(○○○●●)
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/10/29(2386日経過)
記録初日
2017/10/26(2389日経過)
読んだ本
598冊(1日平均0.25冊)
読んだページ
227156ページ(1日平均95ページ)
感想・レビュー
530件(投稿率88.6%)
本棚
8棚
URL/ブログ
https://ameblo.jp/mabuse-tarou/
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