
地域包括ケアシステム。福祉施設や医療・介護人材の不足による在宅医療介護という福祉的な観点だけでなく、自発的な居場所や町内会、公共交通、コンビニといったまちづくりの観点が不可欠。 徘徊ではなく、花鳥風月を愛でながら歩き回るという逍遥という日本文化。公共施設だけでなくコンビニ。介護予防のサロンではなくスナックやバンド活動で交流をする居場所。こうした、まちづくり視点からの活動を福祉の制度や考え方を活用して行うことが、誰もが生涯活躍でき、ワクワクするまちができるのではと感じた。
ノンフィクション作家沢木耕太郎が初めて刊行した歴史小説「暦のしずく」。江戸幕府の不都合な真実を上演して幕府に厳罰を受けた講釈師・馬場文耕を描いた作品。本書は同じ時代を舞台としている。とは言っても本作のテーマは文耕が扱った郡上一揆騒動の訴訟の経緯と帰結。沢木作品からは「文耕という人物の爽快さ」が、本作からは「農民たちの勇気と幕府の非情さ」が感じられる。小説手法で人物像を描き出すノンフィクション作家、コツコツと集めた歴史資料で郡上一揆騒動の真実に肉薄しようとする歴史小説家、その描き方の違いを読むのも豊かな読書
(熊本地震、パンデミック)など、国家がない・機能しない社会の話。人類学の視点で「民主主義」「政治」「経済」などが論考されるが、事例が具体的だから興味深いし退屈しない。現代社会が機能するのは「政治」「経済」の恩恵ではなく、それらは便利化を求めた結果生まれたものであったのが主客転倒し我々を圧迫していないか。 鶴見俊輔の定義は「アナキズム=権力の強制がない相互扶助社会を理想とする思想」。その上で、「くらしのアナキズム」は、いわゆる住民自治や共助、顔の見える関係づくりなど、ボトムアップで自然に生まれる動きなのだ
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