2024年1月の読書メーター 読んだ本の数:20冊 読んだページ数:6117ページ ナイス数:428ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/8542/summary/monthly/2024/1 『間主観性の現象学』など割と重ための読書。『金剛寺さんは面倒臭い』はおすすめ。
アンケートによれば、夢野久作の女性観はベタベタに保守的なんだけど、小説に出てくる活動的な女性たちとその辺が結びつかない。 ある種の怯えに似た魅惑を、行動する女性に抱いていたんだろうか。 久作の手紙も収められてるが、候文である、時代劇みたい。 本書は『定本 夢野久作全集』であるが、過去の全集には収録されていたいくつかの作品が確証がないことを理由として収められていない、どうしても気になる人はちくま版全集などを探す必要があるようだ。
第二章は、能楽・芸能評。 右翼よりも馴染みが少ないので、久作が何を語ってるかがよくわからないが、大変真摯な評であるように思う。細かすぎて伝わらないのだけど。 具体的な演目を離れたエッセイなどは、何書いてるかわかるんでたすかる。 第三章は、探偵小説関連。 ここが一番読んでて楽しい
第四章はそのほかの文章。 新聞雑誌などの記事。 非常に胡散臭い、外国人が日本を絶賛する文章がある。 こういうのは未だにあるけど、偽外国人だったり、およからぬところから金もらってる外国人だったりする。この場合、久作のなりすましにおもえる。 『ドグラ・マグラ』のモデルについての横山茂雄の文章が興味深い。
『カイケツ小池さん』はのちにリメイクされるけど、今日重要な問題となってる、正義フォビアのようなものが感じられて、ちょっと複雑な気持ち。 この調子で全話感想書いてると長くなるのでこの辺で。 巻末に収められた作者の発言が貴重です。
『少女地獄』 夢野久作の代表作の一つ、少女を主役とした三つの短編。 程なく作者が死んでしまい、これに続く作品が描かれなかったのは残念だが、割と書き飛ばすことの多い久作としては、例外的に丁重な作品。 この連作は思い入れが強かったと思われる。
* 角川文庫の有名な米倉斉加年の表紙、内容を何一つ反映してない。 しかしあの絵は好きだ。 * 完成稿からは削除されたプロローグ、全体の解説になっていて、理解が進む。 話がよくわからないって人は、この削除された原稿を全集で読むといい。 久作は、ユングは知らなかったらしい。
未完なので、色々中途半端ですが、けっして失敗作ではないと思うが、もう少し続いていたら、手塚の暗黒面が出てきてたんじゃないかな。 人工知能の話はちょっと石森っぽい。 韓国の話とか今だと少年誌に載せてくれないんじゃないかな。
音楽聴いたり、本読んだり。映画や、アニメも好き。落語も好き。
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アンケートによれば、夢野久作の女性観はベタベタに保守的なんだけど、小説に出てくる活動的な女性たちとその辺が結びつかない。 ある種の怯えに似た魅惑を、行動する女性に抱いていたんだろうか。 久作の手紙も収められてるが、候文である、時代劇みたい。 本書は『定本 夢野久作全集』であるが、過去の全集には収録されていたいくつかの作品が確証がないことを理由として収められていない、どうしても気になる人はちくま版全集などを探す必要があるようだ。