しかも、どういう条件なのかすべての人に見えるわけでは無くごく一部の人だけ見える怪異とのこと。姿を見てしまった人にはもれなく不幸な出来事が起こってしまうわけだが、見える条件が分からず悪質だ。じゃあ社会科室を見なければいいじゃんとなりそうだが、社会科室は学校の中心部にありそれも難しそう。さらに、その女の子の正体は知れずなぜそこにいて、見た人に不幸をもたらすのか分からないのが、より一層気味の悪さを際立たせていた。
別の話のことだが、話の途中で爆発音を「どかーん!」みたいな感じで書かれていたのはちょっと萎えた。途中まで面白かったのにそれがすごい残念過ぎる。
基本的に頭おかしい感じの人間が出てくるので、そういうのが苦手な人にはおススメできない。私もあんまりゴリゴリのサイコホラーは好きじゃないので読了は少ししんどかった。
お気に入りの話は「何時ですか?」という話。古本屋で店番のバイトをしていた神経質そうな男が体験した話。最初は繰り返し時間を聞いてきてうっとおしいなぁと思っていたのだが、徐々に自分の日常をじわりじわりと侵食される気持ち悪い話だった。最後の最後で度肝を抜かれた。他にも「忌竹」や「警笛ならせ」も怖くて面白い話だった。
内容は珠玉混合で、結構好みが分かれそうかも。 絶対に6つまでしか聞いてはいけない学校の七不思議は面白かった。 一番最初の「山道の看板」が一番実話怪談してたかなあ。あとは殆どホラー小説として読むとよいと思われる。「絶対見るな」も面白かった。ああいう日常にするっと入り込んできて猛威を振るう怪異ってのはいいもんだ。
祟りに関する話が多くて大満足の一冊だった。 特にお気に入りは、「お呼ばれさん」、「禁忌:おじいちゃんの家で見たモノ」。特に「禁忌:おじいちゃんの家で見たモノ」はかなりのボリュームで読みごたえがあり、洒落コワを読んでいるような気持ちになった。
一番最初の「おかあさん」は実話怪談のような怖い話でシンプルでよかった。 読みごたえを感じたのはその次に乗っていた「ダンデム掃除機」ダンデム掃除機は悪夢のような話だった。どこからが本当でどこからが妄想だったのか。悪夢のような日々から脱出するために奮闘したのに、
その先に待ち構えていたのは絶望で……。何なら悪夢から目覚めなければよかったと思ったぐらいだ。読み進めていくうちに結末が何となく脳裏に浮かんだがそうじゃなければいいのにと思ったほど。 でも実際はそうで、これから主人公は負わなくてよかったはずの十字架を負わなくてはいけないのがとても気の毒だった。ただ、巻き込まれただけだというのに。
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あ、それともう一つ。この本の一番最後に子どもがお尻を知らん八百屋のおっさんにわし掴みにされる性被害の話があったのでそれにちょっと触れておく。 この話には性被害にあった子供の心情が分かりやすく書かれていた。そして、それに対する周りの反応も嫌にリアルで嫌だった。被害にあった女の子は恥ずかしさなど感情を抑えて葛藤しながら告白したのに母親は「ふーん」と流すばかりで怒りを覚えた。当然その八百屋まで怒鳴り込んでくれると思ってたのに。
子どもの性被害ってそんなもんでいいわけないのに、日本が抱える性被害の闇の縮図みたいで本当に嫌だった。