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2023年12月の読書メーターまとめ

きーこ
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感想・レビュー
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ナイス
318ナイス

2023年12月に読んだ本
18

2023年12月のお気に入られ登録
1

  • レモンメロンパン

2023年12月にナイスが最も多かった感想・レビュー

きーこ
ネタバレレーエンデ国を舞台とした一冊完結の話かと思っていたが、長大な物語の、ここが入り口だった。国の歴史が足元を流れ、50年、100年先の未来へと続いていく。描かれるのはとても限られた人間、場所、なのに、彼らが物事の目にいるから、その渦中を並走している感覚。そして次の「歴史」へと繋がれていく。記録として示されるユリアの「その後」、この生き方の支えの一つとなったのはトリスタンの激励であろうことを思うと胸が熱くなる。思慕、そして最後まで一貫した同志感がとても好き。最後の一文に、振り返りたくなる。いつかのレーエンデを。
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2023年12月にナイスが最も多かったつぶやき

きーこ

2023年11月の読書メーター 読んだ本の数:7冊 読んだページ数:1283ページ ナイス数:166ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/9074/summary/monthly/2023/11

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2023年12月の感想・レビュー一覧
18

きーこ
ネタバレまさか続きが読めるとは。聡実くんがふつうに大学生してる。…ふつう?ふつうかはさておき大学生してる。じわじわと面白くて、でもどこか不穏。決定的な何かが起こりそうな予感を孕んでいて、それをへらりと笑い飛ばしてしまえるラストだといいな、と思いつつ。あとがきに「聡実くんの幸せを考えて描いていこうと思っています」とあるけれど、聡実くんの幸せってなんだろうな。狂児は、そこではどういう位置付けなのだろうな。聡実くん自身も信じていないような将来像を肉付けしていくのが幸せに通じるとは思えないけど、では何を幸せと呼ぶだろう。
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きーこ
これまでの3巻で登場したあすみの周りにいる女性たちを描いた短編集。それぞれの経済観念、そして恋愛を含めた人との付き合い方などの価値観が垣間見える話。それは確固たるものではなく、まだ揺れ動き、揺れ続けるもの。そのそれぞれの価値観の違いが、あすみをどう見てどう思っているかにも表れている。あすみってこんなに危なっかしくて軽くてやな感じにも見えるのだなぁ、と外からの目線や認知の多様さと異なる価値観に怯む。軽んじたり侮ったり、結局は自分を通してしか他者を見ないものだよなぁ。改めて本編を再読して照らし合わせたくなる。
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きーこ
ネタバレ「せーの…コツメくんかわいいー!!!」と全力で叫びたくなるほどにコツメのすべてがドツボ。フォルムもあの話し方も芯のあるがんばりやさんなところもぜんぶ応援したくなるかわいさ。冥府での特訓を経てポセイドンの家来採用試験を再受験するコツメ。どうしてもご縁は二度は結ばれなかったけれど、結果的に万々歳です。これからもかわいいコツメくんの姿が拝めると思うとほんとぐっじょぶだけど、想いのまま踏み込もうとして、さあどうするつもりなのかな、"ずるい"ハデス様は。そしてガイコツたちのハデス様ラブが通常運転でとても楽しい。
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きーこ
森絵都さんは短編も絶品だなぁ、と舌鼓を打ちながらも箸が止まらずあっという間に読み終えてしまった。毛色はそれぞれに違うけれど、心強さが芯にあって、ぐっと背中を押される。それこそ表題作のように取り込むと直で生命力になるかのよう。肉は苦手なのに、肉汁したたるただ焼かれた肉にかぶりつきたくなる。"俺のあしたを晴れにできるのは俺自身だけだったのに"の言葉をプラスに掲げて、雨の中で踊りたい。そうして自分で晴れにしていく、太陽を咲かせて。番外編を先に読んでしまった『ラン』、ぜひ本編も読みたい。気になりすぎる。
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きーこ
ネタバレはは、護衛任務完了。そして陰ながら助力したちちとアーニャと合流し、リゾートで平和なひとときを過ごす。毎度のことながらアーニャの一挙手一投足があほみたいにかわいいなぁ。そしてこれまた毎度のことながら全体の緩急が絶妙、としみじみと思ってしまった。ボンド回といいベッキー回といい、夜帷meetsフランキーといいトニトおばさんといい、コミカルで軽妙で、そもそもの世界観をうっかり忘れそうになる。戦火を経ての、今も情勢は東西一触即発なんだよね。芯のあるポップさ。のバランスの妙。黄昏のますますの振り回されっぷりになごむ。
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きーこ
気持ちの向くままに旅をしたクグ。道中出会ったものとそれが持つ物語が、迷子にならないと辿りつけない博物館、クグノタカラバコに展示されているもの。カガリビワニと水鉄砲、文字を食べるモジクイムシ、どれも聞き入ってしまう奇妙な物語。博物館の中で完結するかと思いきや、「私」はクグの旅に合流してその「物語」を目の当たりにする。最後の思いがけないエピソードにひやりとした。ただ楽しく愉快な、帰り道が保証された旅じゃないんだ。斉藤洋さんとのタッグの印象が強いけど、いとうひろしさんも魅力的なストーリーテラー。もっと読みたい。
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きーこ
ネタバレはは、護衛任務on豪華客船。アーニャがはすはすし(暗躍もし)、ちちが娘の真意に頭を悩ませる中、秘密裏に派手に任務を遂行するいばら姫。多勢に無勢なのに、ほんとに強いんだな、ヨルさん。衝撃にも毒にも強すぎて、もはや強さなのかなんなのか。元より守るために強さを手に入れたヨルさんだから、守りたいものが増えたら最強なのでは。途中、黄昏が「未知」について思いを馳せるところ、掲載年月を見たら、ついその時期のことを思い巡らせてしまった。恐怖にとらわれても無知を打破できたら、もっと平穏になるのだろうになぁ。人間は繰り返す。
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きーこ
ネタバレ読み終えて感じるのは虚しく哀しくもあたたかい気持ち。ぎゅっと身が縮まるような、そのまま抱きしめておきたいような。そしてそのことにどこか気が引けてしまうのは、戦争を背景とした作品を読んだときに必ず感じること。勝手にそこから何かを見つけ出していいのだろうか。すずさんの日々を、何かの糧にするのは正解なのだろか。うだうだと考える。渦中にあって、日常に追われて、大切なものを大切だと気づき、大切にできるだろうか。生活。自分。ピースが入れ替わりつづける、一つの輪郭を保つ振りをした完成しないジグソーパズルを。
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きーこ
ネタバレ一冊まるっと黒死牟との戦い。ずっと痛い。ずっとつらい。決着をつけないと先に進めない。先に進めないとすべてが無駄になってしまう。それでもこの勝利は喜びじゃない。結果だ。死が重なっての、結果。黒死牟も人間ゆえに鬼となり、人間ゆえに敗れたのだな、と哀しく見つめるしかない。回想に絆されてはいけない、失われた命の免罪符にはならない。そうも思うけれど、その「正しさ」も虚しくなるほどすべてが哀しい。合間の白頁に、戦いを一端終えた組が合流したり移動してる一コマが差し挟まれていてかなしいほどほっとする。彼らは生きてるから。
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きーこ
ネタバレ童磨との戦いはしのぶが仕込んだ毒により形勢逆転、決着へ。「三人の白星」という副題と二人の涙に、喉の奥が熱くなる。鬼といえど、まったく違う理を生きているわけではないんだよな。極端に振り切れているけれど、結局は人間の地続き。だから容赦なく、醜く、悲しい。甘露寺と伊黒対鳴女が箸休めのようにほっとしてしまうほど、続く上弦の壱との戦いが苛烈だ。四人がかりなのに勝機が見えない。命を賭して、というのがただの枕詞ではない。それでも彼らは願う。その命の先に、大切な人たちの平穏な日々がありますようにと。惜しみなく、哀しい。
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きーこ
ネタバレ炭治郎と義勇対猗窩座の戦いは決着へ。隙間頁で書かれる作者補足の設定がかなり具体的で、こぼれたのがもったいないような、でも読んでいると本編がテンポよく勢いがあるから差し挟む隙がないかもな、とも思う。土壇場で鬼である猗窩座を引き留めたのは、人間のときの記憶、思慕。人間ゆえに鬼となり、人間だったがゆえに敗れ、ほどかれた。そしてカメラはカナヲと伊之助対童磨へスイッチする。怒りを体中に巡らせたカナヲが饒舌毒舌。いいぞもっとやれ。伊之助の母を童磨が知るという因縁がここにも。戦いの着地点が見えないが、さてどうなる。
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きーこ
ネタバレ昭和19年7月から昭和20年4月、呉にて。生理不順になるほど栄養失調の状況下で、何が産めよ増やせよなのか。それでも国のために産むことが「当たり前」で、すず自身もそこは何も疑問を覚えていない。「当たり前」ってなんだろう。水原さんもすずに「普通で」「まともでおってくれ」と言っていたけれど、それがこれほど見失いやすいものだなんて。仕方ない、そういうもの、と呑み込んで、思考を手放し工夫を重ね、大きな型に沿うことのたやすさ。だって、でも、そこに生活がある。食べて、働いて、悩んで、続けていくものが。愛しくも虚しい。
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きーこ
ネタバレ読み始めてすぐ、指先が温度をなくす。また一人、いなくなってしまった。これが最終決戦ならば、生半可な戦いではない。上弦と次々とまみえることを思えば、それはそうなのだけど。しのぶの戦いはカナヲに引き継がれ、善逸はかつての兄弟子と、炭治郎と義勇は猗窩座と相対することに。それぞれが長い長い戦いの中で繋がれてきた意志を継いでいく。炭治郎はこの死闘のさなかも、かつての戦いや仲間とのやりとり、そして亡き父の言動からたくさんのヒントを引き出して体現していく。間に合うのだろうか。何をして、間に合うと言えるのだろうか。
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きーこ
ネタバレレーエンデ国を舞台とした一冊完結の話かと思っていたが、長大な物語の、ここが入り口だった。国の歴史が足元を流れ、50年、100年先の未来へと続いていく。描かれるのはとても限られた人間、場所、なのに、彼らが物事の目にいるから、その渦中を並走している感覚。そして次の「歴史」へと繋がれていく。記録として示されるユリアの「その後」、この生き方の支えの一つとなったのはトリスタンの激励であろうことを思うと胸が熱くなる。思慕、そして最後まで一貫した同志感がとても好き。最後の一文に、振り返りたくなる。いつかのレーエンデを。
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きーこ
ふいに斉藤洋作品読みたくなることってあるよね、ということでももろさん挿絵のキュリオシリーズ。相変わらず飄々としたストーリーテリング。白くま(ホッキョクグマでなく白いくま)ベベとゴーイングマイウェイな男の子キュリオのプチ冒険譚はいつも、キュリオの好奇心から始まる。なぜどうしてに適当な作り話なんかしようものならそれを確かめにどこまでも出かけていくのがキュリオ。そしてそのお供をいつもするのがベベ。いいコンビ。今回は新月の夜に地上に降りてくる月の女王を探しに海岸へ。キュリオママのクッキーがとてもおいしそう。
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きーこ
ネタバレまさかのさらさ母登場。さらさの人生からログアウトした存在と思っていたから、出現に半眼になる。おじいちゃんが倒れたことも知らず、さらさの誕生日も祝わない人が、しょぼくれてみせてもねぇ。志織さんの方がよほど、「らしい」。濃密な日々を思えばさらさの目覚ましい変化は当然だ。"最後の夏休み"。明ければ文化祭、卒業、同期は分かたれ、それぞれの舞台へ。それでも感傷を上回る勢いはさすが紅華乙女。存分に楽しめー!国広先生の話は何度読んでも涙腺にくる。「人を豊かにするのは(…)感動と憧れ」だと語る、その言葉の背景と重みに。
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きーこ
ネタバレ新登場の人物も元からいた面々も、まるで煮染めるように曰くありの変人や超人になっていく。愉快な坩堝。水蓮の"正体"も、天祐や里樹の身内や背景も、羅半兄の能力も。反比例して、遠慮もあってか壬氏の影が薄い。口絵の羅半兄と銅鑼に、何かと思えばなるほど。リンゴン鳴る鐘の代わる重々しい音の波状と状況の落差に笑う。雀さん好きなので、軽やかに掴み所なく暗躍をしているのが大層楽しい。虎狼に加えて卯純が周囲をうろつくようになったら猫猫すごい嫌な顔しそうだな。消し止められたように見えるが、さて、あれで火種はすべてなのだろうか。
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きーこ
ネタバレすずが生まれ育つ場所、年号を見て、思わず指を折り確認してしまう。「あの日」まであとどれくらい。意識から沈んでまた浮き上がる。「あの日」の前から人はそこで生活をしていた。言うまでもなく当然のこと。何を咎められるでも負うでもなく、「時代」という抗いがたいものに折り合いをつけて適応して。ここに描かれるのは、制限ある中、それぞれの仕事をし、ご飯を食べて、工夫を重ねながら家族やご近所と過ごす"普通"の毎日。思わず笑みがこぼれるなにげない場面であるほど、それが一変する未来に気持ちが強張る。この再会も別れへ通じるのか。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2008/11/20(5689日経過)
記録初日
2008/11/11(5698日経過)
読んだ本
3854冊(1日平均0.68冊)
読んだページ
732733ページ(1日平均128ページ)
感想・レビュー
1924件(投稿率49.9%)
本棚
3棚
血液型
O型
職業
専門職
自己紹介

本が好きです。本のある空間が好きです。好きが高じての図書館勤めも10年経ちました。

好きなものも読みたい本も途切れません。
日々、積読本山脈で遭難していて時間の有限性に途方に暮れてます(つまりは欲ばりなんです)。

ご縁あってのぞいたコメントや感想をたよりに少しずつ「お気に入り」を増やしています。
よろしくお願いします。

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