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東京β: 更新され続ける都市の物語 (単行本)

感想・レビュー
42

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ひるお
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更新され続ける都市の過去/今/これから。漫画や小説、映画などの作品における東京の表象の変遷を追う評論集。都市社会論としても、メディア論としても優れた内容で、『団地団』で触れられていたものの、書籍上はさらっとした記載にとどまっていた部分を復習できる。また、東京の各エリアとそれぞれの持つ“感じ”を(ある程度)インストールするには最適。東京という都市においては水辺が重要なのだと実感する。
ひるお

「[前略]工場や団地、ジャンクションといった都市建造物などの写真を撮る写真家の大山顕は、「水運インフラのための日本橋川(これだって人工だ)、街道インフラ整備としての日本橋、そして昭和の大インフラ・首都高、と各時代のトランスポーテーション・インフラがミルフィーユのようになっている貴重な風景なのだ。ついでに地下には銀座線もいる。全四層」と、レイヤー型に積み重ねられる都市の構造を指摘する。大山にいわせると、「“醜い景観”があるわけじゃなくて“醜い見方”があるだけだと、ぼくは強く思う」」(:200)

10/08 19:00
ひるお

「鉄道は、交通手段、テレビは映像メディア。両者はまったく別の分野に見えるが、メディア研究者のマーシャル・マクルーハンによるメディアの定義は、人間の身体を拡張するテクノロジーということになる。移動のための足の拡張である鉄道はメディアだ。また、線路というネットワークの向こうに接続された街について想像を巡らすことができるという意味においても十分メディア的である。」(:204)

10/08 19:00
0255文字
誰パンダ
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80〜90年代のトレンディドラマの主人公がが大体リバーサイドに住んでいたというのは、個人的にもそう思う。ロンバケとか典型。「しとやかな獣」「家族ゲーム」東京湾岸の団地→「男女7人夏物語」リバーサイド→「理由」「ハピネス」タワマン→「3月のライオン」下町とタワマン。2つの副都心と2つの刑事ドラマ「太陽にほえろ!」「踊る大捜査線」。東京のランドマークの変遷「浅草十二階」「お化け煙突」「東京タワー」「東京スカイツリー」。水運都市東京「劇場版パトレイバー」。鉄道とテレビの駅新橋。羽田空港と観光の時代。
0255文字
Monty
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小説や映画、ドラマにおける都市の描写や背景から東京の街の変化、社会情勢、ライフスタイルなどを見ることがこんなにも楽しいことなのか!という気付き。良い都市とは常に変化し続ける都市のこと、開き直るとそういう結論に至るという著者の言葉は中々に深い。
0255文字
セン
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マニアが持ってる知識をつらつらと書いたような本 散らばってる印象
0255文字
mutsumi
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戦後以降の東京(特に臨海部)の変遷を数々の映像作品、漫画などから読み取っていく。シンボルであり続けた東京タワーの存在意義は大きなものだっただろう。東京スカイツリーは東京の人々にどのように扱われるだろうか。
0255文字
yokotee
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様々なメディア作品を引き合いに、東京の都市について考察を加えた本。東京五輪決定前に書かれたようだが、五輪の開催によって東京がどのように変容したか考察された本が出たら読みたい。
0255文字
go
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面白くて一気に読んだ。目まぐるしく変わる東京は実に面白いなと思った。これからはもっと東側が発展する様な気がする。古い町と新しいビルやマンションの対比が美しい。
0255文字
Guro326
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★★★★☆ 古今の小説・コミック・テレビドラマ・映画などの作品を数多く取り上げて並べ、さまざまな切口で東京の都市論と時代変化をあぶり出してゆく。作品を通しての都市論は他にもありそうだが、これは群を抜いて的を射ている感じがする。速水さんて都市論も書かれるのか。
0255文字
ユ
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断片的に見ていたものが、つながるような感じがした。
0255文字
skashu
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一風変わった聖地巡礼ガイドとして
0255文字
大泉
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東京を舞台としたフィクションから東京の変遷をあぶり出す東京論。湾岸地域、副都心、東京タワーとスカイツリーなどのトピックごとに様々なフィクションを議論の俎上に載せる手際がよくて、すらすら読ませる。『パトレイバー』で水路が度々登場することなんかははっきりいって見落としてたので、教えられることも少なくなかった。
0255文字
明日は晴れ
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東京の歴史や変貌してきく姿を映画、小説、アニメ、コミックなどに登場した風景から振り返えり、また検証している。ウォーターフロント、副都心、二つのタワー、水運、鉄道、空の玄関などのテーマを章にして、狭いところを深く掘り進む。その映画をそうした切り口から見るのか・・・、と新鮮に思ったりもした。大変興味深い本でした。
0255文字
オブ犬
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時代とともに変貌していく東京の姿を、映画やドラマ、漫画などを通して読み解く1冊。取り上げられている作品が『踊る大捜査線』や『機動警察パトレイバー』など最近のメジャーな作品も多くてなるほどと思いながら読む事ができた。住宅だったりランドマークだったりと、テーマごとに歴史を追っていくのも分かりやすい。
0255文字
lncr_ct9a
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東京が舞台になる作品を紐解くことで、東京がどう変わってきたかの歴史をたどることができる本だった。これを読む前に、江戸や明治の東京について他の本で読んでおいてよかったなと思う。これからの東京がどうなっていくかも楽しみだ
0255文字
とみさわ昭仁
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この著者の本はいつも読むたびに様々な知識がパズルのようにカチカチと組み合わさっていく快感がある。本書は第3章「東京のランドマーク変遷史」が白眉だ。
0255文字
ケー
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東京旅行の際のお供として。あまり中身を確認せずに衝動的に読み始めたけれど、湾岸沿いや新橋、羽田空港など、結果的に自分が歩いてみた箇所が論じられていたので大満足。第1章は特に出色の出来。
0255文字
youfuruya
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映画や小説などを援用しつつ、紐解く東京論。極めて秀逸。
0255文字
たか
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踊る大走査線、男女7人〜、太陽にほえろなど都内ロケの番組と東京の都市論を絡み合わせたような内容。
0255文字
yokkoishotaro
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東京ってやはり一つの都市であることを改めて確認できた。 東京に人が集まっている中で地方はどうのようにしていくべきか考えるきっかけになる本だった。 単なる東京だけの話ではないことはひしひしと感じた。
0255文字
susumiya
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著者の本を読むのははじめて。勝手に『趣都の誕生』(森川嘉一郎/幻冬舎)のようなものをイメージしてたらだいぶ違った。冒頭にあるように本書は東京の変化を描いているコンテンツを読み解くことで見えてくることを切り取った「東京論」で、『家族ゲーム』と『男女7人夏物語』から透けて見える東京湾岸の立ち位置、『踊る大捜査線』とお台場の連関など、興味深い内容が続く。ただ、いささか「サブカルを語りたい気持ち」が強すぎて、最近よくある「手段の目的化」本と捉えてしまいそうになる。一番書きたかったのはランドマークの章ではないかと。
0255文字
fwhd8325
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都市論と言ってもお堅い内容ではなく、むしろサブカルチャー的切り口です。東京に生まれ、気がつけば原風景は無くなったに等しいのですが(個人的には、六本木ヒルズの登場で東京からTOKYOになってしまった)、これを都市の進化と思うか衰退と思うかの違いです。著者は、これを更新と言い、タイトルのβにつながります。全6章で構成されていますが、都市が生き物であるかのように感じます。そして、この街はどこへ行き着くのだろう。
0255文字
サシ
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メディアの視点から東京の変遷をみた本。「東京」という言葉、場所がどんな記号、意味あいで語られていたかが伺える。
0255文字
takao
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東京開発中
0255文字
がんちゃん
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東京という街の変貌。それはそこに暮らす人々の暮らし方も変わっていくということでもあったんですね。当たり前のようだけど、そう指摘されて、あっそうだよね、って再認識させていただきました。人は何かに郷愁を求めたり何かに未来を夢見たりします。欲望と消費の象徴であるランドタワーの存在だったり、開発という名の破壊であったり。東京はこれからも変わっていくでしょう、私たちの暮らしを乗せて。その変貌こそが都市のダイナミズムでもあるんですね。
0255文字
一歩
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速水建朗2冊目。 私の好きな研究領域極まりなし。東京都市論×メディア論2016といったとこか。自分はメディア論が盛んな大学・学部に居たのに、都市論を絡めた授業が少なくて物足りなかった学生時代だった。今の学生はこの領域を気軽に学べるのかなぁ、羨ましい。 メディアはどう東京を描いてきたのか…それを多角的に紐解きます。最近は高層マンションを舞台にした小説やドラマが増えてきたのも興味深いメディア都市論の視点。 この本読んでから『太陽にほえろ!』が見たくてそわそわしています。新宿の変遷を捉えた秀作なのだとか。
0255文字
kenitirokikuti
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東京タワーは特撮ものでよく破壊されている。映画にとってテレビが脅威となったからかもしれない▲テレビ特撮でもタワーを壊す怪獣は登場する。ガラモン、ノコギリン、キングゼミラ。彼らは電波やレーザーを発している▲当時のテレビ塔は都民に怪しいイメージを与えていた?
0255文字
hiratax
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ライターとしての速水健朗を意識したのはいつ頃だろう。10年くらい前ではなかったか。人文書なんかを読んでいる人から「おそらくただのライターだと思ってスルーしてるけど速水健朗はいい」と聞いて読んでみたのだ。彼は元アスキーの編集ライターで、これといった専門領域がないようでいるのだが、広義の「都市文化論・東京論」を描くことに長けた人だと思う。それも中上健次のような旧来の田舎と東京の対比という情緒によることなく、資料を駆使して東京像を浮かび上がらせる。永遠に更新が続くβ版としての東京という見立てはすごいうまい。
0255文字
mochizo
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東京は永遠に変化するから常にβ版なんだという意図のタイトルです。東京を舞台とした映画、漫画などを通じて、変化する東京を描いています。その中で、塔関係を中心とした話が面白かったですね。明治時代から見た塔の象徴の歴史は「浅草十二階→お化け煙突→東京タワー→スカイツリー」という歴史のようです。意外にも東側の方が多いのですね。その他「玉の出」という町にも興味が出ました。また週末いろいろなところを散歩してみようかな。
0255文字
akinbo511
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東京東部を中心に、映画・小説・漫画・アニメで取り上げられた町の眺めをとりあげて、東京の景色の変化を解説する。友人・親戚は住んでいるけれど、自分で住んだことはない地域なので、知らないことも多く興味深かった。
0255文字
akinbo511
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東京東部を中心に、映画・小説・漫画・アニメで取り上げられた町の眺めをとりあげて、東京の景色の変化を解説する。友人・親戚は住んでいるけれど、自分で住んだことはない地域なので、知らないことも多く興味深かった。
0255文字
海戸 波斗
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おもしろい!テレビ大好き!私は「おそばやケンちゃん」のお蕎麦屋を見つけたよ。東京人にしかわからないキツネとタヌキともりそば。一生おぼえとこっと。
0255文字
doremi
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「太陽にほえろ!」新宿と「踊る大捜査線」湾岸の比較は、おもしろい切り口。浅草十二階、おばけ煙突、東京タワーは、エレベーター、発電所、電波塔と電気関係。東京タワーから底辺層が東京プリンスホテルを見下ろすという、普通なら見上げるのに逆ですね。P215 ビルヂングは、ビルディングへ改称していたのね。P236 B51はB29、ゴジラのB29爆撃コースは、「ゴジラ」だと下町が無傷なので、似ているレベル。 2016年 C0095 \1400. 2016
0255文字
ぺんぐぃん
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変貌し続ける東京を映画、建築、小説、漫画、歴史などの切り口で考察した都市論。東京湾岸や東京ランドマークは多面的で読みごたえがあったが、最終章の羽田空港はまだ執筆途中の感じがした。それも、更新し続ける東京らしいのかもしれない。「男女7人夏物語」で体験した時代の空気感は、懐かしく思い出される。明治から現代までの新橋の変遷、水運都市の上に建設された首都高など、新鮮な視点も興味深い。2020年の東京オリンピック後の改訂版が読んでみたい。
0255文字
メルセ・ひすい
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ネタバレ東京の街は、常にその姿を変化させている。西側から東側へとアップデートされ続ける都市の変化を、映画や小説から読み解く、画期的な都市文化論。『scripta』連載に加筆し書籍化。
メルセ・ひすい

〈速水健朗〉1973年石川県生まれ。ライター、編集者。専門分野はメディア論、都市論、ショッピングモール研究、団地研究など。著書に「フード左翼とフード右翼」「自分探しが止まらない」など。

06/20 13:59
0255文字
yuk
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古今の映画や小説などに出てくる東京ならではのランドマーク、それぞれの時代を象徴する建造物を切り口に、更新されることを宿命づけられた東京について考察されている。たくさんの資料にあたり、その共通点や偶然を指摘されているところにささやかな感動がある。大きな結論があるわけではないが、東京は多面的だという裏づけでもある。
0255文字
よこしま
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都市・東京と意識の変貌。◆著者が過去の小説から最近の映画までを通して、時代による深層やイデオロギーの突き方が面白いです。◆東京に団地ができたばかりの頃の映画『しとやなか獣』、映画版『家族ゲーム』、宮部みゆき『理由』。時代は違うのですが、家族の崩れ方が時代を反映していて、参考になったかも。戦後の成り上がり、受験、バブル。数多くあったシンボルタワーでも、やはり東京タワーは格別です。以前は品川駅からでも鋭く尖って高く見えたのに、今は高層ビルに隠れ寂しさも。◆でも、新しいビルが出来ても満腹なのが国民の本音では。
よこしま

キューポップさん>コメントありがとうございます!幸福度は東京だけじゃありませんが、ユニクロの服買って満足してる時点で、国力が下がり一人一人、同じ服を着て何かなと。ほんとに東京が狭苦しく感じませんか?西側で育った身ですがね、山手線の恵比寿駅のヱビスビール跡地の広さ!何があるの、大崎?といったノンビリ感が消えちゃって。次の本に繋がりますが品川と大崎の中間にあるSONYムラが今は消えかかってます。それでも無駄に新しいビルを造るって思考停止に達したなと感じてます。

06/16 21:16
キューポップ

東京が狭苦しいとは余り思わないんですが(災害時の密集度はここでは除外で)、人の表情がもう死んでるなと思う事はよくある。息苦しさ、生きづらさは物凄く感じますね。 ノンビリ感はほんとに感じられなくなったわ。

06/16 21:45
5件のコメントを全て見る
0255文字
Toshiyuki Maruyama
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テレビ番組や小説、漫画、映画などが東京をどのように描き、現実の都市はどう変化したか。湾岸と新橋の章はなかなか含蓄があったが、その他はそれほどでもなかったかな。
0255文字
y
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主にポップカルチャーに描かれる東京の変遷を考察した一冊。ちょっと期待し過ぎた。
0255文字
72ki
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幼児期に暮らしていたマンションのベランダからは新宿「副都心」の高層ビル群が見えた。私の記憶の中の東京は「太陽にほえろ」のロケ地とかなり重なる。いろいろなものが無くなっていろいろなものがいつの間にかできていることにいちいち嘆かなくなってから久しいが、その理由の一つに映画やドラマや小説の中にこそ、私の「故郷」が存在することに気が付いたから、というのもある。本書の主旨そのものが東京を保存する試みだと思う。
0255文字
msykst
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槇文彦の競技場の話とか越澤明の都市計画論とか「事前の計画遂行ができない=美しくない=ダメ」式の批判って僕はやっぱ不誠実だと思う。だから本書に通底する、変化する状況を肯定する強い意志には(過去の著作同様)凄く敬意を覚えた。ただ「書いて欲しい事が書いてなかった」的感想だけど、やや小ネタに終始してる感がある。「文化的な事象(この本なら表象)」と「背景にある構造(主に経済)」を連関させて語る人だと思うけど、今回は「これって実はこうだったんすよ」というトリビアルな知識が多く、それ以上のレイヤーに敷衍できない気がした
msykst

あーでも普通に「作品論」として読んだら良いのか

05/16 09:58
0255文字
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東京β: 更新され続ける都市の物語 (単行本)評価73感想・レビュー42