形式:単行本(ソフトカバー)
出版社:文藝春秋
形式:Kindle版
形式:その他
出版社:Audible Studios
企業(というかおおよその社会組織)のタチの悪いところはアイロニーとユーモアの区別をつけずに、アイロニーの暴力性も自覚せずに、アイロニーを振り回す人が多いことだなあとも思ったりした。自分も気をつけたい。
勉強に使うなら学会と専門誌で発表をしている専門家の本を推奨、そういう人だけが厳しい検証や批判を乗り越えてきたから、という箇所は先週読んだ『笑いで歴史学を変える方法』とそっくり同じだった。時代の趨勢的にそういうことを一般書で強調したくなってしまうんだろうか。
同じような、あけすけな自己解説をする書き手は最近増えてきている(たとえば阿部幸大の『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』)ような気がするので、これは著者の個性の問題ではないのかもしれないが、あるいは、アイロニーよりもユーモアに価値を置く本書は「あとがき」にあるように多趣味でユーモア志向の父に倣って書かれているものの、著者本人は案外アイロニー的な人で、最後の「補論」および「あとがき」で抑圧されたものが回帰しているのでないかと感じた。
それはそれとして『動きすぎてはいけない』のための準備体操として読むのが正解なのではないかと思った。
ウィトゲンシュタインは、戦争の最前線にいても論理学を考えていたという人なんですよね!
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます