形式:新書
出版社:小学館
■備忘記 「アメリカの北朝鮮先制攻撃不可のジレンマ」 アメリカが北朝鮮に先制攻撃を仕掛けるとすれば、まずは在韓アメリカ人を退避させなければならない。推定10万人は下らない在韓アメリカ人が突如として国外退避を開始すれば、北朝鮮は否が応でもその動向からアメリカの先制攻撃を察知する。すると「やられる前にやれ」の論理で金正恩はためらうことなくミサイルをワシントンくんだりに打ち込むだろう。こうした理路により、アメリカには戦力では圧倒しながらも先制攻撃を加えられないというジレンマがある。
「エルドアンによってトルコ民主政体は健全化」 ケマル以降のトルコは民主政体を制限してでも世俗主義を守ることを優先してきた。民主的な手続きで選ばれた施政者が反世俗主義を標榜しようものなら、軍部が力ずくでその人物を公職追放してきたのだ。民主政体とはいうものの、国民の多数派が反世俗主義を志向してもその意向は入れられないという歪な民主政体である。この似非民主政体に大きな風穴をあけたのがエルドアンだ。彼は国民の負託を受けたうえで世俗主義を否定し、軍部の暴挙からも逃れた。世俗主義=民主主義という誤誘導に注意したい。
そして、やはり、私含めて日本人はアメリカ、ヨーロッパのことはある程度知ったつもりになっているが、ロシアや中東に関しては表面的なことしか知らないということが言えると思う。彼らが何を大事にし、何を誇りにし、どう思考するのか。それが、国民単位でわからなければ、日本の将来も危ういだろう。マスコミの力が落ちている今、自分から動かなければならないだろうとつくづくと感じる。幸いにして、二人の対談は普段テレビや新聞が取り上げない情報や考え方に満ちている。我々一般人にとっても大変参考になると思う。
トランプ⑦長老派は予定説で自分の勝利を確信、精神的にタフ⑧クリスチャン・シオニズム―ユダヤ教徒のイヴァンカ・クシュナー夫妻⑨米大使館エルサレム移転なら第五次中東戦争も ハメネイ⑩イランの担任地域―ペルシア帝国復活⑪サウジ・イスラエル対イランという構図⑫終身最高指導者だが独裁者でない、ただの遊泳術に長けた世渡り上手 プーチン⑬歴史的事例引き出す天才、優れた語り手⑭ユーラシア主義―ロシア国民はヨーロッパ人・アジア人でなくユーラシア人⑮ロシア観―ロシア文化中心の多民族国家、理想は共産主義なきソビエト
⑯社会主義とは何か、ソビエト権力プラス電化だ―レーニン エルドアン⑰軍やエリートが支持の世俗主義(政教分離)≠民主主義、反対派台頭時は軍クーデター―エルドアンの改革 エジプト⑱人口10%がキリスト教徒、主にコプト教会―シナイ半島拠点のISはコプト攻撃で国内分裂画策、木津川市に教会
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