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エリザベスの友達

感想・レビュー
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usaginojump
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高齢者施設や認知症の人たちについて、新たな視点で書かれた小説だと思う。客観的に見れば、大変失礼ながら哀れで気の毒な人たちなのに、村田さんの描き方は違う。高齢者の家族や介護士、ボランティアの人たちの捉え方も違う。なぜ老人たちが大声を出すのか、なぜ徘徊するのか、頭の中で何を考えているのか、想像して寄り添う。これが高齢者と接する時に一番大切なことだと思い知らされてハッとした。
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seiko★
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この本を読み、まず私もこんな老人ホームに入りたいと思った。そして認知症になっても色んな時にタイムスリップ出来たら楽しいだろうと思えた。入所している人の家族も介護師さんもみな温かくて優しい。ゆったりした時間が過ぎて行く。現実はこうはいかないだろうが、こんな風に介護されて最期を迎えれたら幸せだと思う。私のそう遠くないだろう将来に思いを馳せた時間だった。
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マンギス
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不思議な話だった 親が老いて私達が知らない若い頃の世界に入ってしまうと理解するのは難しいだろうなぁ
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Minno
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租界って知らなかったので勉強になった。 文体は滑らかで美しかった。 物語(小説)としての感想はということになると、すぐに何か浮かばない。 読み切るのにも半年ぐらいかかった。 なのに、知り合いに勧めてしまった。 認知症の親を持つ人には励ましになるのではないかと思って。
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玉露
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家も国も海も山も人も動物も守ろうと思う。乙女さんの中では、守ることと攻めることはひと続きになっている。人を産むことと殺すことも裏表である。なぜかそういうことになっている。愛と攻撃と、神と鬼は一身の内にある。 乙女さんは女の戦さ神になる。 ざぶり、ざぶりと玄界灘の波を蹴立てて舟のように走った。
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はと
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千里の母、初音は認知症を患い介護施設「ひかりの里」に入居している。優しい人達に守られて初音さんは記憶の中を彷徨する。とかく介護というとマイナスのイメージしかないのに本作は違う。誰も年寄りを見下したり厄介者扱いにしない。千里姉妹も毎日のように面会に来て、イベントも頻繁に行われ、とにかく大事にされる。認知症なので切なさや物悲しさは漂うがおとぎ話のような話だった、
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violetta
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記録
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こるた
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人が動物と違う点はなんだろうと思う。過去の出来事に意味を与え、知らぬ間に作り変えられる頼りない記憶にとらわれたりすがったりするのは、人間だけではないだろうか。そのことで、悔やみ傷つくこともあれば、癒され、救われることもある。最近読んだ他の作品のテーマともつながっているように思えて、「人が生きること」の不思議さについて考えさせられる。
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ちょん
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「もう誰も私を名前で呼ばぬから エリザベスだということにする」認知症のお母さんを介護していくお話。大変なはずなのにずっと穏やかに進むからちゃんと受け止められた気がする。穏やかな気持ちで還れるのであれば、それはそれでいいのかもしれない。
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燃えつきた棒
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コロナ禍で 2から5にとぞ なりにける 通知表なら はなまるなりしが/ 入院中の母には、しばらく会えていない。 閉ざされた部屋のなかで、母は日に日に衰えていっているだろう。 本書のおかげで、しばし母に思いをはせる時間が持てた。 そのことが何よりありがたかった。
燃えつきた棒

【その頃、初音さんの心はしきりに外へ出て行くようだった。ただその行き先は誰にも察しはつかないのだ。 「おとといの晩もね、千里さんが帰られた後、初音さんたら部屋を抜けると、裏口の戸を開けて外へ出て行こうとされたんですよ。」 ー中略ー あの日は初音さんの規則正しい寝息を聴いてから、千里は枕元を去ったのだった。 ー中略ー 初音さんはその後で目を覚まして起き上がった。真っ暗な裏庭へ出て行こうとしたようだ。 ー中略ー 幸い夜勤の介護士がドアを開けようとする姿を発見して連れ戻した。】

09/01 19:36
燃えつきた棒

そう言えば、僕の母もサ高住に入居していたとき、毎晩荷物をまとめてエレベーター前に行き、家に帰ると言っては施設の人たちを困らせていたっけ。

09/01 19:36
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ふわりん
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読友さんのレビューから読みたくなりすぐに図書館に予約。初めのうちはゆっくり読んでいたが、だんだん面白くなっていき後はひと息で読み終わった。現実はもうほとんどわからなくなっていても過去へのノスタルジーの中でしっかり生きている初音さん。事実だけではなく人の心のひだまではっきり覚えているのが素晴らしい。それは馬たちの牛枝さんや玉葱教授の歌などにも共通する。エリザベスは初音さんではないはず?そこは最後まで私には謎だったが認知症にもいろいろ、村田さんの厳しめのシャキシャキした文章に押され良い読書ができて満足だった。
ばう

馬が迎えに来る優しい牛枝さんも力強いコウゴさんも良かったですね。私も村田さんのこの文体が大好きなんです♡

08/01 16:43
ふわりん

ばうさん。私は村田さんの本はまだ二冊かな、でもどれも強弱がはっきりしてる文章が読みやすかったです。また他の本も読んでみたいと思います。

08/01 22:42
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shouko
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老人ホームに暮らすお年寄りたちの脳内は実に忙しい。認知症になった人は何も考えていないように見えていても、実は脳内ではたくさんの思い出たちと暮らしているのかもしれない。とは言え、老人ホームの食事の様子や入浴の様子を知ると、自分は自分の事をできるうちにこの世にお別れをしたいと思った。
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horuso
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97歳の天音初音さんは認知症になって介護施設に暮らしているが、心は二十歳、天津の日本租界で煌びやかな日々を過ごした頃を生きている。幸せなのかもしれない。介護する娘の方が辛そうだ。ユーモアと感動に溢れているのだが、この世界が我が事として感じられる昨今なので、辛くもある小説だった。この年代のお年寄りは、なんだかんだ言っても戦争で結びついており、戦歌で盛り上がることもあるのだが、ぼくらにはそういうことはないのではないか。ボランティアが歌ってくれる、誰でも知っている歌はあるのだろうか。やっぱり唱歌になるのかなあ。
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アーちゃん
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ネタバレ初出「新潮」2016年4月号~2017年11月号(ほぼ隔月ごとの連載、全10回)。2018年発行、図書館本。福岡の施設で暮らす97歳で認知症の母親、初音さんと娘の満州美さん・千里さんの二人を中心に、他の入所者の牛枝さんと彼女の娘や乙女さんなどそれぞれの老人たちが持つ世界と介護施設の日常を描いた作品。どこかゆったりした雰囲気が流れているのは初音さんの租界のたまに現実となる思い出が優雅だったためか、大橋看護師をはじめとする施設の職員たちの大らかさによるものか。ふんわりした読後感がなぜか心地よかった。
アーちゃん

アンさん、共読私も嬉しいです(*^-^*)スタッフ、特に大橋看護師の対応には目からウロコでした。かなり昔に祖母の介護をしましたが、年を聞くという考えはなかったです。良い本を読みました(^^)/

05/14 09:29
アーちゃん

追記:5/14に文庫版ゲットしました(*^-^*)解説はやはり岸本佐知子さん。最後の一文「親は一度しか死んでくれない」が沁みました。こちらも名解説だと思います(^^)/

05/15 09:11
6件のコメントを全て見る
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yukigumo
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ネタバレ★★★タイトルには似合わず、老人ホームに暮らす認知症のお年寄りとその家族のお話。夢うつつで娘のことも半分忘れ、過去の時代と現代を行き来する母。それを見守る姉妹。この娘たちは毎日のように施設に足を運び、大変な親孝行。安心できる施設にいて、こんな娘たちがいるなら、安心して惚けられるような気がした。物語の本質より、家族や施設の介護の状況に気が行ってしまったため、小説としての良し悪しはよくわからなくなってしまった。
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いちこ
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ネタバレ認知症は自由だというけれど、殆どの人が戦争の悲惨な時代に帰ってしまってせつない。 帰って来た犬にまず飯を食べさせなければというおじいさんに涙。ずっとずっと、すまない事をしたと心のどこかにありながら戦後を生きて来たんだろう。乙女さんも、みんなそうなんだろう。 必死に謝ってたあの人は加害者の立場からの後悔。悔恨。これも一生持って来たんだろう。 今の時代にも戦争はあり、経験した人は一生こんな思いを抱えて生きなければいけない。 そして初音さんはなぜエリザベスと名乗ったのだろう。サラではなく。人の心の不思議。
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アイシャ
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ネタバレこんなに優しい手を持った人が集まった介護付き有料老人ホームに私も入所したい。97歳の認知症の母親を入所させている千里さんの目から語られる、老人ホームの様子。認知症のお年寄りの自由さは、好きな場所や時代に生きて行かれること。介護される方の大変さは、実際はこんなに生易しいことではないでしょうが、認知症というものを考えるきっかけとなった。かつて住んでいた天津での華やかな生活に思いが飛ぶお母さん。もし認知症になったら私はどの時代に舞い戻るのだろうか?溥儀やその妻の話もでてきて興味深かった。
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いずみんご
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認知症は不思議だ。物語に登場する老人たちは時空を超える。初音の心は新婚時に住んでいた戦時中の天津の租界に還り、牛枝のベッドサイドには初恋の人や軍馬として失った3頭の馬が現れる。ちなみに、タイトルのエリザベスとは愛新覚羅溥儀の妻・婉容のこと。アヘン中毒で悲惨な最期を遂げたエリザベスと初音は、夢うつつのなかでめぐり会い、混同する。高齢者施設を舞台にした日々の物語だが、時を遡れるなら認知症になるのも悪くないなと思わせる(周囲は大変だろうけれども)、どこかファンタジーで悲しくて、でも美しい物語でした。
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pohcho
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老人ホームに暮らす97歳の初音さんと、そこを訪れる二人の娘。認知症の母の目に映るのは、かつて自分がいちばん輝いていた時代。記憶の沼に沈む初音さんの心は戦前の中国天津の日本租界に。ラストエンペラー溥儀の妻・婉容はエリザベスと呼ばれていて、初音さんは会ったこともない彼女に夢の中で出会う。軍用馬にとられて死んだ馬たちの夢を見る牛枝さん。軍犬として死んだアジア号を忘れられない虎夫さん。「アリラン」を歌う老人達。自分もどこか夢の中にいるような気持ちで読んだ。せつなく優しい物語。とてもよかった。
ちゃちゃ

pohchoさん、私も大好きな村田作品の中の一冊です。ともすれば否定的にとらえがちな認知症に対して、こういう捉え方ができるのだなあと新たな視点をいただきました。村田さんの描く老女は、ホントに素敵ですね(^^)

02/03 11:45
pohcho

ちゃちゃさん、実際の介護の現場はもっと大変なんだろうけど、この小説のような描き方もできるんですね。天津の租界については初めて知りました。華やかだったんですね。自分も夢うつつの中にいるような読書でした。

02/03 15:16
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greco
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認知症になり若い頃の記憶に迷いこんでいる母親と、母親の住む施設に通う娘。戦中と現在の描写が交互なっているのが、過去の記憶と今を行ったりきたりするかのような認知症というものを浮き出させている。高齢者たちへの柔らかく敬いのある視線が救い。読んでよかった、と思う作品。
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くみこ
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老人施設に入所中の女性とその娘達の物語。97歳の初音さんの意識は天津租界で過ごした煌びやかな日々の中にあり、もう長女の顔さえわからない。初音さんの認知機能が回復する事はないし、世話する姉妹も老人ですが、悲壮感がありません。「年寄りの一度ばらけた記憶を縒り直す術があるだろうか」と思いながら、淡々と母親に寄り添います。戦中戦後を生き抜いて、時間軸も年齢も自由に行き来する老人達の認知症状はリアルでした。施設のスタッフの素晴らしさもあって、温かな諦めに満ちたような、終始優しい雰囲気の作品でした。
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Sharly
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5 認知症の方達は「時を駆け抜ける。それも前へ走らなくて過去へ行くのである」。ホームにいる初音さんに会いに行く姉妹の千里と満洲美。母は天津の租界で輝くような日々を過ごした後引き揚げる時の地獄の辛さを経験して、その時へ行きつ戻りつ。その過去の一端に触れつつ母の面倒を見る姉妹は、エリザベスが誰なのか知ったら仰天するのだろうな。ホームでボランティアにより披露される昔の歌で様々な反応をする老人達の表現が素晴らしい。ホームでの介護という現実とノスタルジーさが交互に出現するその雰囲気が大好きでとても感動し心に残った。
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ソフィ
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表紙の装画がすごくこの物語の雰囲気を伝えている気がする。介護者の視点と認知症患者が見ている世界とが交錯する。現実ではないような、天津での租界暮らし。歌や戦時中の記録的な部分も。これやりがちだと思った→「認知症の年寄りを追い込んでいる。年寄りの一度ばらけた記憶を縒り直す術があるだろうか」。
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浦島の亀@南メキシコ
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認知症の母を施設で介護する姉妹。実際の介護はもっともっと肉体的にも精神的にも重労働なのだろうと思うけど、それをあえてそうは描かず、ふんわりと、昔に生きる老人たちに寄り添った視点で優しく書いている。音楽が過去の記憶や精神を明晰にし、それゆえにまたそれぞれの思いが絡み合ってドタバタ喜劇になるのも楽しい。認知症になるのも悪くないかもとうっかり思わされる作品。実際、ここにも出てたけど、癌などで意識や記憶ははっきりしたまま苦しんで死んでいくのに比べたら、認知症は幸せかもしれない(本人は)。雲母のように剥がれる記憶。
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とんとん
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「蛍の光」の歌詞のこと、溥儀の正妻、婉容のこと、戦地へ送られた馬や牛のこと。この1冊に忘れられていく戦争が詰まっている。
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とりあえず…
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認知症を患う97歳の初音さんの心は、もはやここにはなく、戦時中を過ごした天津租界に生きている。家族の思いは複雑だとは思うが、それをとても自由なことだと表現し「逆らわない、叱らない、命令しない」を実践している大橋看護師が頼もしい。こういうホームに入れるなら悪くないと思わず思ってしまいましたが、現実はもっと厳しいですよね。少々ご都合主義的末期の捉え方ではありますが、こういう考え方、こういうホームもあると思える方がずっと楽に生きれると思うので、今後はこっちの心持でいきたい。音楽の力はなかなか素敵でした。
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きよきよ
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老人ホームに住む初音さんは昔、天津の日本租界できらびやかな生活をしていた。認知症になった今、当時のことを今の現実として見ているようだ。老人たちの昔と今を主に天津や満州と絡めて書いている。が、パッチワーク的で、今も昔も話が表面敵。特に昔の話は、ちょっと調べたら分かる程度の情報を小出しにして創った感じ。 老人ホームの人の回想形式で大河ドラマみたいなのを期待していたから、外れた。★★
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ガーコ
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☆☆☆☆
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taiko
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介護施設で暮らす痴呆を患った母初音さんと、満州美、千里の2人の娘。 夢うつつの初音さんの気持ちがさまよう、かつて暮らした天津租界が、やはり今回も気になりました。 介護の鉄則、逆らわない、叱らない、命令しない。 今後の自分のために絶対忘れないようにしようと思います。
0255文字
ルーシー
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体は思うように動かなくても、心は好きな場所に行ってる人たち。読んだ後に表紙を見るとすごくじーんとした。自分は老いて何を思い出すかな。そんなこと考えてもしょうがないんだけど。
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すぴん
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認知症を患う97歳の初音さんの物語…見守る2人の娘さんと介護施設のみなさん達との日常がゆっくりまったり綴られていて、気がつくと認知症への恐れが薄れ、何だか心穏やかな気持ちになってくる。認知症に「説得」や「否定」は禁物だと介護の最初に教わったが、こうして物語の中で教えられるとストンと腑に落ちるのが不思議
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みんぐ
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おもしろいけど、浅い
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サハ
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ネタバレ介護する側のもやもややドロドロには焦点を当てていないのがよかった。親の人生をそれなりに知っていれば認知症になって彼(女)たちが違う時空にとんでもそれなりについていけるんだ、と思ったり。 人生の最終コーナーをまわり、体も小さくなってしまった認知症のお年寄り達にも豊かな過去は確かにあり、彼女達がそれを思えばそれが現実になる。 牛枝さんの馬たちとのやりとりは出てくるたびに泣いてしまった。
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めちる
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人間は記憶の生き物だと思う。記憶の中で生きることが出来る。私の最期にも、私の周りの人達もこんな世界が広がっていて欲しいと思った。久しぶりに優しい物語を読んだので体に染みわたった。
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kokekko
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優しい物語だった。認知症の母(しかし彼女は「母」とは書かれず「初音さん」と記される)を介護するふたりの姉妹と、初音さんの過去の思い出。認知症というものをこの世の地獄のように描く作品もあれば、こんな風に優しく見つめてくれる作品もある。ものごとというのはひとえに人の見つめ方次第なのだと思わされた。歴史上の「エリザベス」は阿片中毒になり身を持ち崩したので、最後は痛み止めのモルヒネが出てくるのかと思いきや、そこまでは描かず。こういう本を読むと、本が好きでよかったなあという気持ちになる。
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papapapapal
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天津で終戦を迎え、6才の長女・満州美をつれて引き揚げた初音さん。97歳になる現在は認知症が進み、施設で暮らす日常のほとんどを「あの頃」の思い出の中で過ごす。そんな初音さんを見守る娘の千里を中心に、施設での日常を描く。それぞれが別の夢の中を生きているようなサロンでのコンサート、歌をきっかけに記憶がつながり、お年寄りたちが次々に歌い出す様子が楽しげ。記憶が消えていくと言えば悲しいや切ないといったイメージを持ちがちだけど、本作には何故か希望や明るさもあり、とても勉強になった。…まるで認知症の教科書のような良作。
しゃが

村田さんの近年の作品では『屋根屋』『飛族』『人の樹』が好みです。どれも現実から乖離していますが、惹きつけられる何かがありました。機会があれば手に取ってくださいね♪

07/10 16:38
papapapapal

では…手始めに『屋根屋』からいってみます!

07/10 18:37
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いろは
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終戦前の8年間を、天津の日本租界で新婚生活を送った母親。モダンな建物が並び、みんな軽やかに洋洋装し、お互い英語のニックネームをつけて呼び合ったり。今は施設で暮らす、そんな母を取り巻く日常を淡々と綴った話。認知症が進むと、人は人生の一番良かった時代に戻るらしい。将来私が認知症になっても、時々思い出す楽しい出来事…のために今頑張るのも悪くないなぁと思った1冊。タイトルのキーワード『エリザベス』は、ラストエンペラー溥儀の奥さん、婉容の事。本編より彼女の事が、何だか気になってしょうがないのでした。★★★☆☆
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さよちゃん
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図書館本。 認知症にも色んな症状の方がいるようなので多分、それぞれに合わせた接し方が必要なんだと思う。結婚以来30年一緒に住んでいる義母が近頃こちらの世界に少しずつ近くなってきているようで、手探り状態で義母の様子を見ながら接し方に気をつけている日々。そんな意味でもとても勉強になりました。
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四男の母
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なかなかよかった。初音さんが過去の天津の時代に行ってしまっているのが、幸せそうにみえた。自分だったら、いつの時代を思うんだろうと考えてしまう。ひかりの里のスタッフが暖かい感じですばらしい。読んで心あったまる感じだった。
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大ちゃんのちびねこ
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認知症の方々が暮らす有料老人ホームがこの物語の舞台。 『いい介護とは人生の終幕の、そのお年寄りのいい夢を見守ってあげることだと思います。』 介護と聞くと、大変なことばかりが思い浮かぶけど、その先入観を変えてくれる一冊。 認知症患者にも、介護する側にもとても丁寧に寄り添った内容で、登場する人たちの温かさには何度も感動した。
大ちゃんのちびねこ

『人間の幼児期は短く、老年期は何倍も長い…親の恩とはなんだろうと千里は思う。恩返しのつもりでやるも、返しすぎたりするかもしれない。』 『昔は齢を取ったら死んでゆく。動けなくなったらゴールだった。分かりきったことなのに、今ではなんとなくまだいろいろ手をツクサネバならなくなった。人が死ぬに難しい世の中になったのだ。』

05/31 20:51
大ちゃんのちびねこ

認知症の祖父を持つ私の中で、新たな気づきがたくさんあった。そして認知症の人の目線を追体験できたことはとても良かった。 平均寿命が延びている現代において、何れ自らの身にも起こりうる「老後と介護」への考え方のヒントもあった。

05/31 20:53
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