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アスベストス

感想・レビュー
45

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takao
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ふむ
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Riel
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佐伯さんの本は初めて読みました。図書館で並んでいる中で1番気になったタイトルでかつ初めてだから薄めのものを…と。 いろんな憤りや怒りを感じた。そんな中でもなんとか生きていかなくてはならない人々の生活が淡々と綴られていた。ドキュメンタリーを見たような気分になった。他の本も読んでみたいな。
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沙羅
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昨年、同僚の親友がアスベストで亡くなり、ネットにその親友が綴っていた記録を知って欲しいとプリントで渡され、まだ使用されているの?と現状を知ることに。 ネットでも見ましたが、身近な所にそのままあるんですね。爆弾があちこちにある感じでしょうか。 どうしてそんなことになっているのかは、この本に書いてました。 日本という国や企業を信用してはいけないと感じたし、知識をつけること大切ですね。
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ブルーツ・リー
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佐伯一麦は私小説書きだとばかり思っていたのだが、本作は現実にアスベストの被害に遭われた方にインタビューし、小説の形に仕上げたもの。 佐伯一麦の私小説は良く言えば冷静な筆致で、悪く言えば「詰まらない」と感じてしまうのだが、私小説から離れた本作は、読み物として面白いのではないか。 もちろん被害に遭われた方が居る訳で、それを楽しんでいいのかというのはあるが、「私」を描いても自分を笑いものにはしてくれない著者だから、ある程度客観性を持って、フィクションとしての物語にしてくれた方が、読み物としては読めると思う。
ブルーツ・リー

あー、苦しい!これだけの感想を書くのに時間がかかりまくっているし、考えがまとまらない。 何をするにしても、早くうつから抜け出さないと駄目だな。 今日の体調では、何をするにしても困ってしまう!

03/28 21:42
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四男の母
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ネタバレ4つの短編。最初の3つは身近なところにアスベストの被害はあるんだという感じだった。『うなぎや』は、読むと国と企業に腹が立った。健康被害があるという事実を知っていながら管理使用をしていた。セリコフ博士の、『人間は、そこまでアスベストを安全に使っていけるほど利口ではない』を知ってからも、まだ使用し続けていた。日本の政府は対応がいつも遅い。
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よしじ乃輔
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アスベストによる健康被害を受けた人達に関する4つの短編。著者自身も健康被害を受けておられるためリアルな語り口のフィクション集。国のこの責任の取らなさ加減は、また見てしまったという気がするほど。四大公害と同じではないのでしょうか。静かな時限爆弾と暮らしてきた時間は、これから発症への気掛かりへ変わってゆく時間。そんな悲しい未来はやめたい。
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肉尊
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「静かな時限爆弾」と呼ばれるアスベスト。「体育館の天井にボールをぶつけると繊維みたいなものがキラキラ光りながら落ちてきた」「理科の実験で使った石綿金網」のように生活に身近な存在だった。しかし、その微細な粒子は肺に突きささり、ゆっくりと中皮腫を引き起こす。著者が13年費やし書き上げた4篇。アスベストがテーマの小説は珍しいと思う。
肉尊

第2篇の『らしゃかきぐさ』が印象的。これは「ラシャ掻き草」つまり毛織物の毛立てに使うチーゼルという花。その押し花が、かつて夏目漱石が訪れたこともあるカーライルの家にあったことを記憶していた主人公が再訪する話。アスベスト対策で用いられる電動剥離機の名称が「チーゼルワイス」。チーゼルの花言葉は「人間嫌い」。なかなか奥深い作品でした。

12/12 13:32
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CD
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アスベスト被害にまつわる短編集。被害者のやるせなさと辛さが真に迫っていた。
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ゆきらぱ
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読みたかった一冊。同じくアスベストが題材の「石の肺」(傑作だと思う!!!)を読んだ時も感じたがこの病気無くして今の佐伯一麦の文章は生まれなかったであろうことを考えると病とは不思議なものだ。が、しかしアスベストは人災の面が大きく、やるせない。 唯一つい笑ってしまったのは、米軍基地がアメリカでは禁じられているからと日本に大量のアスベストを廃棄していったという許せない話を聞いて「それは魚雷でも撃ち込んでやりたい話だなあ」と応じたところ。
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クロメバル
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小さな、かけがえのない生を生きている人が、ある日突然、自分がアスベスト被害者であることを知らされる。やがて迎える死。1975年国はアスベストの発がん性を認めた上で禁止ではなく、管理使用とした。だが実際には80年代から建設業に携わる人たちに深刻な被害が広がる。1986年ILOの総会で北欧各国が使用禁止の提案をしたが日本は反対。バブル経済の中で輸入量は増大し20年近く使用され続ける。2005年6月29日の夕刊にクボタのアスベスト被害がスクープ記事掲載。遅い。いつも遅い。こんなことで死にたくないわ!と憤る!
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あられ
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これまで読んだ本はモデルが作家自身であるように感じたが、これはほかの経験が描かれていて、それが淡々と進み、終わっていないアスベスト被害を考えさせられた
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エリ
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☆☆
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yanapie
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makko
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ネタバレアスベスト被害者に関する4つの短編集。世の中の進歩につれ、影もまた付きまとう。サリドマイドもエイズもそしてアスベストも、世界中が中止してもなお使用を続けた国の責任は重い。ある意味ミナマタもそしてフクシマもその流れをくんでいるように感じる。わたしたちは被害者で加害者でもある。淡々と描かれてはいるが「チーゼル(らしゃかきぐさ)」がアスベストを暗示して、読み手の私も息苦しくなる。
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no6
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自身もアスベストの被害者で、アスベスト禍のノンフィクションも書いている著者による短編集。のわりには穏やかな始まりだと思った。カラオケ好きの老人は周りから見たらそんな病に罹っているとは思えないだろうから。でもああそうか、決して治らない病はとてもゆっくりと進行していく。急に肺が真っ白になるような症状が出たら誰しも気づくけど、徐々にだと本人すら気づくのに時間がかかる。それが恐ろしいのか。最後の話「うなぎや」で重症患者が出てくるのだけれども、「なんで…」という思いが止まらない。
no6

以前水俣病患者の話を聞く機会があったのだが、教科書にも載っていて誰もが知っている病気なのに、その今なお続く症状は初めて聞くことばかりだった。アスベストももっと知られないといけない。装画=加藤智哉「屋根兎」、装丁=中川真吾

05/06 14:22
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げんさん
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「ある日寝てるときに、肝臓の上の方でぐじゅぐじゅっていう音が来たのさ」淡々とした文章が恐ろしい。
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ネルシュン
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久しぶりに読んだ佐伯一麦の小説、アスベストの問題は風化させてはいけないと、強く感じました。
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あんコ
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ネタバレ★★★☆☆アスベスト被害に遭った4人の連作短篇。ある日突然アスベストによって日常を奪われる様が淡々と描かれている…。アスベストって一時期ニュースでよく観たなぁ…ぐらいでアスベストの問題はもう終わったと思っていたけど終わってなかった……。実は恐ろしい物で「静かな時限爆弾」石綿の粉が肺に刺さり30年後になって発病するだなんて…電気工事とか、その手の職業の人が罹る病気だと思ってたけどそうでもなく知らないうちに罹る可能性もあるとは…企業の隠蔽に政府、お役人の対応…日本って!!って思わさるよ…。作者自身も被害者。
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ひらっち
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アスベスト被害にあった方の4話オムニバス。淡々と日常が描かれているけれど、健康被害にあった方の冥福を祈りたくなる胸がつまされる物語の数々だった。
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mami
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著者である佐伯さんご自身もアスベストによる後遺症に苦しんでおられる。「アスベストって吸い込むと危険なんでしょ」程度の認識しかなかった自分にとって、この本は衝撃的。もっと沢山の人に読まれますように。
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やいっち
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題名のアスベスト(ス)に惹かれて。アスベスト(石綿)による健康被害についての訴訟・裁判などについては折々報道で伝え聞く。 「石綿被害の時効救済、27日で廃止 支援団体は制度継続訴え(2022年3月23日)|BIGLOBEニュース」によると、「アスベスト(石綿)による健康被害で亡くなった人の遺族に対する労災認定の時効救済制度が、27日で終わる。だが支援団体は「救済制度があったからこそ浮かび上がる被害の事実が多くある」と制度の継続を訴えている」とか。
Johnnycake

7年前にキャンベラでは吹きつけアスベストを使用した住宅1000軒以上を政府が買い取るということがありました。劣化に伴って空中に出てくる可能性があるとのことで、全て特別な業者が解体して更地になりました。以来DYIで自宅を改修する人などもアスベストに関しては敏感になっているようです。

03/25 06:20
やいっち

日本では業者もだけど政府は消極的。アスベストの危険性が認識されてからも、多少の犠牲者が出るのはやむを得ない、それより産業的な有用さが肝心という姿勢をずっと。役人は産業界しか見てない。

03/25 14:51
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けんとまん1007
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アスベスト。久しく耳にしなかった言葉であり、忌まわしき出来事。収められている四つの掌編。それぞれの味わいがある。最後の作品まで、かなりの期間が経ったということで、それが、アスベストという言葉にまつわる期間でもあるように思う。アスベストに限らず、同じようなことを、これまで何度も繰り返してきたこの国。そこから学んだことは、一体、何だろうか?繰り返さないということであればいいのだが、敢えて、無かったことにしようとする気配も強い。忘れてはならない。
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こまり
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アスベストが人工物ではなく天然の物質なのだと初めて知った。その特徴を知るにつけなんと恐ろしいものなのかと。そしてまたここでもミナマタと同じく企業の隠蔽と国の放置が多くの被害者を出してしまったという。石綿といえば昔は理科の実験で使っていたのを思い出す。健康被害が出るのを承知で多くの屋根や断熱材、外壁などにも使われていた。アスベストにまつわる4つの連作短編集、長い年月をかけてようやくこの一冊ができたとのこと。「静かな時限爆弾」を抱えて生きている人々がまだまだいる。作者もその一人だ。
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みよちゃん
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アスベストが意外なところに使われていたと、驚いた。自分も学校内施設で働いていた事、その間、改修工事を何度も行い、その間業務を実施していたが、多分アスベスト除去だったと思われる。また、その他工場付近の住宅に影響していた事がわかり、自然破壊や高度成長の裏に長い年月の蓄積である被害が出ていた事がわかった。直接の被害では無いが、故郷の水俣病、カネミ油、東京のスモッグなど思い出す。
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竹園和明
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石綿被害者でもある著者が、被害に苦しむ人達の現状を綴った作品。小説仕立てになっており、ルポのような淡々としたレポートとは違う。被害に遭われた方々の苦しみは尋常なものではない一方、石綿は国が有用性を認め様々な用途で使われた天然素材の優秀な建材でもあった。本作は被害者の声を代弁した作品でも「認めた国が悪い」と声高に訴える作品でもなく、あくまで被害者と足並みを揃え彼らの一助に成らんとする意図を持った作品。鰻屋を開店する直前に中皮腫を発病し亡くなった人を描いた「うなぎや」が切なくて切なくて、涙がこぼれた。
竹園和明

【追記】「スレート」と言われる屋根外壁材、事務所天井材「ジプトーン」、さらには外壁塗料にまで、かつては当たり前に石綿が使用されていた。これらはいずれも「レベル3」の軽微な含有量だが、解体工事では万全の備えでバラし方を行う。またかつては車のブレーキパッドにも使用されており、我々の暮らしに密着した万能素材だった石綿。国の不誠実な対応が、ここでも被害者を痛めつけていると思うと腹が立つ。

02/21 22:10
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さしみ
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アスベストをテーマに四つの短編が収録されています。各編では、登場人物の日常生活や人生が綴られる中で、突如暗い影を挿したり、人生そのものを奪うものとしてアスベストが描かれ、その悲惨さや恐怖、憤りが胸に迫ります。直接的な表現の映像を超える、小説の真実を伝える力のようなものを考えさせられました。最終編の最後の叙述が読後も心に残ります。
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ぽてち
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アスベストによる健康被害を主題にした4篇からなる連作短篇集。佐伯さんの作品を読むのは初めてだが、ご自身も過去にアスベストを吸い込み後遺症を抱えているらしい。その経験を踏まえてなのか、私小説なのかはわからないが、どのような状況でアスベスト被害に遭ったのかがとてもリアルに描かれている。問題を先送りし後手に回った挙げ句、なんの救済もないまま放置された方々を思うと胸が痛む。コロナの後遺症に苦しんでいる方々には支援の手が届くのだろうか?
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本の小さな虫
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アスベストの怖さをヒシ!と感じた。我が家もたぶん台所の天井にあるかも、と怖くなった。こんなに危険なものが何も知らされずに放置されていたなんて、恐ろしい事だと思う。しかし、今の日本でも似たような事はきっとあるに違いない。情けない事だが保身に走る政治家や企業はやりかねない、と疑ってしまう昨今である。今は情報の入手が格段に便利になったので、自分の身は自分で守らないと、と自戒させられた。
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1212zyxw
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ネタバレ思わず、我が家は大丈夫なんだろうか?と不安になった。肺の病は凄く辛いと聞いている。その中でも、アスベストによる被害は何十年も経って発症する時限爆弾のようなもの。淡々と感情を抑えて書かれているが、それがかえって、怖さや哀しみや憤りを感じさせる。色々、書きたいが批判がましくなるので心の中に感想を書き留めておくよ。
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遠い日
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佐伯一麦氏自身がアスベスト被害者として一連の活動を続けてこられたこと、その中で知り合った方々との交流を元にアスベストをテーマとした4編をまとめた短編集。健康に異常をきたした時にはすでに打つ手はないアスベスト被害。クボタショック以降も手付かずのアスベスト建材はあるという事実に背筋が凍る。被害に遭ってしまったことを知らずに亡くなった多くの方々への祈りとともに、佐伯一麦氏のライフワークとしての著述である。13年を費やした本書には、語ること、声を上げることで人々に知見をもたらす大きな意味があると思う。
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Qfwfq
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★4.5
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starbro
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仕事でアスベストに関しては少なからず縁があるので、読みました。佐伯 一麦、初読です。アスベスト関連の短編集、もっとアスベストの危険性を訴えたり、アスベストの被害者を憂いたりするのかと思いきや、著者がアスベストの被害者で、執筆に10数年をかけた結果、淡々とした内容になったのかも知れません。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163914794 1月は本書で読了です。
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今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
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初著者。アスベストの恐ろしさが滲みる4作。直接の被害者が大々的に声をあげている様子ではなく、ちょっと距離のあるところからの観察が余計に恐怖を増す。「石の肺」という著者の体験ルポがあるそうなのでそれも読まなくては。
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てつろう
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図書館にあった本を何気なくとった一冊。アスベストは30年後の忘れた頃に発病するのは記憶もなく事実関係も立証しにくくなるので恐ろしい病気だ!クボタショックと言う言葉も初めて知った。リホームなどまたまだ今起きているのには驚いた。
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chuji
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久喜市立中央図書館の本。2021年12月初版。初出「文學界」2008年2月号、09年3月号、10年8月号、21年8月号。毎週通う図書館に大好きな佐伯さんの著作が新刊コーナーにありました。著者も苦しむ「アスベスト」をテーマとした四編の短編集。『石の肺』も是非読もう。
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そら
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図書館の新刊コーナーにひっそりと置かれていたので借りてみた。発癌性物質「アスベスト」をテーマに後遺症に苦しんだ4人の物語。物質名は知っていたが、小説の中に登場する"クボタショック"や"横須賀米軍のアスベスト不法投棄"については実際の事件だと改めて知る。連作小説だが、ノンフィクションかと思わせる作品だ。2012年アスベストはようやく法改正にて使用禁止となる。見えないものに命を犯されていく健康被害ほど恐ろしいものはない。
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アキ
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いずれもアスベスト(石綿)をテーマにして短篇。「せき」スーさんが40年前、10代の頃電話工事の際、空調のダクトに吹き付けられていた。「らしゃかきぐさ」日本で初めて裁判を起こした人の家にあった植物は、ロンドンのカーライル博物館で見たチーゼルであった。「あまもり」中古マンションの天井裏の修理に防護服を着て飛散防止対策をした業者から自分でリフォームを行う人の多さを聞きゾッとする。「うなぎや」尼崎で苦労してやっと一人前のうなぎ屋として店を持とうとした40代に中皮腫と診断される。すぐそばにクボタの工場が建っていた。
ケンイチミズバ

設備更新でたまに出て来るアスベストやPCBなどは専門業者に廃棄を依頼していますが、そもそも知識がないとか経費がかかるので中小だと倉庫に放置したままなど、いまだにあると聞きます。フロンを吹き付けて埃を飛ばすスプレーなども以前はガンガン使用していました。サバゲ―のエアガンも昔はフロンガスでした。利便性と経済は考慮されても環境を考慮しない時代が長くありましたね。

01/13 09:16
アキ

ケンイチミズバさん、住宅のリノベーションの際にどこにアスベストが使われているのかあいまいな部分が多くあると聞きます。バブル時代に経済優先で建築ラッシュだったのが、今になって建て替えの時にアスベストを考慮しているとは思えない景色を見ると、ツケを払わされるのはいつの時代も後の世代だと感じます。

01/13 09:25
3件のコメントを全て見る
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ヤスキ
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初読み作家さん。静かではあるが心に響く説得力のある文章。
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みーこ
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★☆☆ アスベスト問題、職業柄身近なんだけど、なんとなく知ってるだけ、その実、何もわかっていなかったのだ…と感じた。本作を読んでぞっとした。時折熱を帯びる文調に、フィクションとはいえ、相当な取材(あるいは体験)が基になっているのだろうなと感じた。 【細かい不幸が積み重なっている社会になってしまっているのではないかなぁ】「あまもり」本文p80。 最後の「うなぎや」、なんともやるせない気持ちになった。【十五年間待ち続けた鰻重はまだ来ない。】
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