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最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい

感想・レビュー
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katoyann
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NHKで放送された上野千鶴子の最終講義に加筆修正をして編集した本。『家父長制と資本制』で示したマルクス主義フェミニズムの見解に返り、家事という女性の不払い労働(アンペイド・ワーク)がジェンダー不平等の主要な要因であると分析している。ジェンダー平等を実現するには家事のアウトソーシングが必要であるとした知見が勉強になった。男性の育児休業取得率の上昇も課題だが、女性の就労継続を保障するには育児の公的サービスを利用できるような社会制度設計が求められるとする。ジェンダー平等実現に至るまで、遠い道のりが予想される。
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(木々)
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ネタバレ上野千鶴子さんを読み始めたのは、母の人生を理解したかったからだ。なぜ私が幼い頃に体験したようなことが我が家であったのか、理解できないと前へ進めないと思ったからだ。本の始めに、上野さんが幼い頃お母さんから言われたという「おまえたちさえいなかったら、離婚するのにねえ」という言葉が出てくる。私も同じことを言われた。私たちがいるからお母さんは幸せになれない。私はそれ以来、母を幸せにすることを優先事項にして生きてきた。この本はその言葉から始まった上野さんの研究を、時系列に沿って知ることができる。読んでよかった。
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emma
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育児のケアモデル 社会、市場、家庭内平等負担 日本は、介護保険で、介護の社会ケアモデルは進んでいるけど、育児はまだまだ家庭内だから、女性の負担が減らない 男性が下駄を履いてきたのだから、女性の機会は逃さない 少しでも社会を変えて、次世代に繋がないといけないと思わせてくれる
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ムーミン
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「弱者が安心して生きられる社会」その通りだと思いました。その弱者については、自分としてもっともっと深く考えてみたいと思いました。女性、男性という整理の仕方については、これからの社会を考えていく上では、難しいというか不十分に感じています。
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angie
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図書館。上野千鶴子さん、時々読みたくなったら読んでます。テレビ版の最後の講義も観ましたが、読めてよかったです。
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そら
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恥ずかしながら疎い分野で理論とか理解が追いつかない部分だらけだったけれど、こういう視点で議論できる人への憧れを感じる。自分の視野の狭さも痛感するけれど。 男女平等は本来男女が同じことを求めているわけではないということは、障がいを持った子供の特別支援教育とか合理的配慮に通じるものがある気がしたが、障がいを持った子どもたちにとって、本当に理想的な社会とはどんな社会なのか…と考えさせられた。が、今のところ結論は出ない。認知症予防という言葉の広がりが生み出す結果、自己責任になるという視点は目から鱗だった。
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にゃん
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ボーとした状態で読んだので上野さんの理論が理解できなかった。ずーと前の「お一人様の老後」出版後の講演会はとても理解できたのに
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プリン大魔神
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上野さんってフェミニズム強硬派のイメージ(偏見)があって敬遠してて、遅まきながら初めて著作を読んだのですが 女性の立場を強くしたいということではなくて、女性に限らず弱者が弱者のまま尊重される社会を目指しているのだということを言いたかったんだなと分かった。 東大の式辞 あなたの恵まれた環境と能力とを、恵まれない人々を貶めるためではなく、そういう人々を助けるために使って下さい。強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください
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たろーたん
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著者はマルクス主義フェミニストらしいのだが、それはマルクスに忠実なフェミニストではなく、マルクスに挑戦したフェミニストなのだそうだ。マルクス主義フェミニズムの理論的発見は市場には家族という外部がいるということだ。そして、そこで給与者をケアするのが、著者が研究していた「主婦」なのだそうだ。著者曰く、主婦の歴史は存外浅い。昔は家族全員で畑仕事をしていたのだ。それが産業革命が起き、給与生活者が登場して、それを男が独占したことによって、家にいる無業の主婦が生まれたのだ。(続)
たろーたん

「こんなもん作ったって、この辺じゃ使うもんおらん」とか「他人を家に入れるもんなんかおらん」って言われたのに、あっという間に世間の常識が変わった。今、親を施設に入れることに後ろめたさを感じる人はほとんどいなくなっている。介護保険のおかげで、介護離職をせずに済む人たちも圧倒的に増えた。育児も社会化が進めば育児離職する必要がなくなるかもしれない」

04/02 22:49
たろーたん

「私は年を取ると頭が硬くなるとはこれっぽっちも思わってない。はっきり言って、若い人たちの方が思い込みが強くて頭が固い。「尽くすのは女の美学」とか「夫婦ってこんなもの」みたいに洗脳されている。洗脳装置は教育とメディア。メディアの責任はものすごく大きい。年を取るってのは現実の多様性にぶつかって、脱洗脳、つまり洗脳が解けていく過程なので、私は年を取った方がはるかに柔軟になって寛容になった。それからあんまり怒らなくなった」

04/02 22:49
9件のコメントを全て見る
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もみじ
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勉強になる本だった。
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チエコ
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これまで上野千鶴子の本を読んできた人にとっては特に新しいことはない。最後の対談は面白かった
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ぷりっつ
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マジで最高な本
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U-Tchallenge
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上野千鶴子さんの今までの研究してきたことや社会に訴えてきたことが平易な言葉で説明された内容となっていた。人生100年時代ということがよく言われるようになった。つまり、誰もが障害のある人になる時代になったということだ。誰もが弱者で始まり弱者で終わるということである。そうであるならば、弱者が弱者のままでも生きられる社会でありたい。そう考えるのが自然ではないだろうか。そのための考えのヒントになることがたくさんあった。
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蒼
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上野千鶴子さんがいつの頃からか、介護の問題に研究のテーマをシフトした、と思っていましたが、ケアという一貫した問題として取り組まれてきたことがよくわかりました。生まれてから死ぬまで誰もが、誰かにケアをしてもらって、誰かのケアをする。人の一生はケアの連続です。育児、介護、医療といったケア労働を、できるだけ安く誰かに押し付けて、自分がケアされる側になった時には手厚く、なんて都合のいいことが、今はまだ一部の人には許されていますが、そんな社会はいずれみんなが不幸になって滅びるのだな、と強く感じました。
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修子
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行間を空けて、無理やり1冊の単行本にした感じで、読みやすくサクサク読み終わりました。上野さんのご意見に全面的に賛成できないところもありますが、「男女平等」とは「『女が男のようになる』ということではない」というのは、ふか~く頷きます。数日前に読んだ新聞のコラムの「日本の価値基準の一番は、いかに仕事ができるかということ」という内容を思い出しました。北欧なんかだと「家事ができる、弱者にやさしくする」ということが価値基準の上の方だそうです。
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テンちゃん
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ネタバレ「認知症予防」の言葉の居たたまれなさ、初めて気がつきました。ビジネスケアラーの特集を最近テレビでやってたけれど、親の介護もいずれ他人事じゃなくなる。ケアしたりされたりする立場になったときに安心できる環境、というものについて、もう少しアンテナを立てていきたい。
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老齢症状進行中
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全女性、いや全国民の必読書にしたいです。巻末に10人との対談がありますが、いやまあよくこんなに様々な人を集めたなと感心する雑多さ。60代後半のオジンですが、女性って大変ですねと強く共感。カミさんと家事を協力jたないできるだけ分担しようっと。あと中2の孫(男)がもう少し大きくなったら読ませて、来年小学校の孫(女)が大きくなったら・・・そのころには状況が変わっているかなあ
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わさび
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ネタバレ上野さんはクリスチャンホームに育ち、信仰とは距離を置いてリアリストとして現実社会と向き合ってきたのだそう。祈らない、この世のことはこの世で解決する。できることしか望まない、欲張らない、欲を出さないと述べていた。「こんな世の中にしてごめんなさいと言わなくてすむ社会を手渡したい」2021.3.7との最終ページのメッセージが印象に残った。
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正親町三条ペペ
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このひと言。「もし理論が経験を説明できないとしたら、理論と経験のどちらが間違っているでしょう?経験が間違っていることはありえません。ですから、経験を説明できない理論のほうが間違っているんです」さらにひと言。「そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください」
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りー
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コロナ禍の中で行われた講義の講義録。専門的な言葉を使わず、一番伝わりやすい方法を選んでお話しされている。読みながら、この30年の変化を思った。自分が初めて就職したのはゼネコンの「一般職」で、美味しいお茶の入れ方や、お使いものにする和菓子の買い方などを最初に習った。自分の役割が良く分からず3年で辞めたけれど、そこから随分と変わってきたものだ。まだまだ足りないけれど。女性学はあるけれど男性学は無い、男性自身が必要としなかったからだ、という指摘。それだけ男性であることは女性であることよりまだまだ楽なのだと思う。
りー

①北欧はケア(育児・介護・家事労働)の代替を官が担い、②アメリカ・イギリス・シンガポールなどはナニーやハウスメイドなど民間のシステムが代替、③日本や韓国イタリアなどは未だにケアを家族内で賄っている。これと少子化は連動していて、①>②>③の順に出産の数が多いのだそう。納得しかない。

08/02 22:18
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仮
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祈ることを手放した代わりに、いまの現実を変えようと決めた上野先生はリアリストでかっこいい。アンチ達も多いが、それはずっと矢面に立って戦い続けている証拠なんだと思う。 後半の座談会も、様々な境遇に置かれている男女それぞれのリアルな話が聞けて面白かった。
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kameyomi
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面白かった。もっと自分が若かったらと思ったが、これからでも色々考えていくことは出来る。「ケアとは、権力の濫用を抑制し続けてきた長期にわたるプロセスだ」「男にも非暴力を学んでほしいから、男をケアという経験に招き入れるのが女の役目だ」という上野氏の言葉に大きく頷いた。教えて頂き感謝。
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maa
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上野先生の言葉の説得力に圧倒される。ものすごく膨大な知識やデータを自分の中に腹落ちさせるので、これだけわかりやすく話せるのだろう。個人の生き辛さが社会の中で作られたものと納得できる。色々な立場や考えの人にも配慮する、強さと優しさに感動した。男社会に適応して生きていかなくちゃ、生きていかれない自分はダメだと思いがちだが、おかしいのは社会の方。配慮にあふれた話し方なのに、嫁の犠牲を前提にした大家族を理想化するのはやめてほしいと言われた箇所、アラフォー女性に欲張らない、欲を出さないと諭した箇所は印象的だった。
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りょう
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上野さん、いろんなアンチがあることも承知してるけど、真摯に語ることはやっぱりとても納得できるし、無力な赤ん坊として生まれ、またいろんなことができなくなる老人になって死んでいくヒトが、安心して生まれ(産めてだ)、老いていけることを求め続けているということがよくわかって、これはお勧めの一冊。
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あしぶえ
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気持ちいい読書、力の湧く読書でした。能力主義的な言説は既になく、フェミニズムが男性や障害者なども含めたユニバーサルな観点で整理されています。みんなに配って歩きたい本、かな。
りー

そうなんですね!配られました🎵😁

06/04 18:47
あしぶえ

りーさん。コメントありがとうございます。 優しく心強いレスポンス、嬉しいです。 わかりやすい本で字も大きめだし、内容もスッキリでとっても読みやすいです。 最後の受講生との討議もライブ感があっていいです。受講生がおとなしかったのか、上野さんが司会しっぱなしなのは大変そうでしたが笑

06/04 22:38
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ブルーマリン
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フェミニズムとは女が男になることではない。男も女も弱者で生まれ、またいつか弱者となって死んでいく。弱者が弱者のままで尊重される社会になるよう。
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たまきら
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この人の説明能力の高さには本当に脱帽です。ご本人が「オジサン語と女ことばのバイリンギャル」だ、と言ってるのですが、これは世界中の社会に出た経験のある女性が全員うなずく部分ではないでしょうか。最後の写真にある言葉、私も大いに賛同します。
たまきら

先日「hepeating」という言葉を知りました。リピートの先をHeにしたこの言葉、「女性が考え出した良いアイデアを男性があたかも自分の発案であるかのように復唱すること」を一文字にしたもので、これまた社会に出たことがある女性なら絶対に一度は体験しているはずです。

05/16 14:55
ネギっ子gen

たまきらさん、デビュー作が『セクシィ・ギャルの大研究』のお方ですから、確かに“悦明”能力は高いと言えるでしょうね。うんうん。

05/16 15:11
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blue xx
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ずっと今の社会で腑に落ちなかった事が取り上げられていた。核家族が当たり前になった今、いざ介護をしないといけなくなった時、どうやって介護をするだろうとずっと思ってきた。 また、男女賃金格差は今でも残る会社は沢山ある。 その中で男女平等に育児や介護をできるのか?勿論、女性になるであろうと思う。 これからますます介護施設が足りなくなる様に思われるが、どうなるだろうか、家族が介護しやすい環境にしたいが難しいとつくづく感じている。
blue xx

男性と同じ時間働いても給料差があって、家事はただ働き、その上夫に給料俺より稼げないでしょなんて言われたら、家事に専念して美味しいご飯作って家族の愚痴きいて、仕事残業したり、学校行ってる家族にがんばれ!とエールをおくりたい。

04/29 07:01
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Hiroaki  Taira
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上野千鶴子氏の思想をコンパクトに理解出来る一冊。女性差別の根源は従来男性が対価を伴う市場での生産活動に従事し、女性が出産育児家事介護等の(生命の)再生産活動に従事すると言う役割分担が構造化し、しかも後者は労働であるにも拘らず対価が不払いとなっていると言うことを看破。しかし同氏はフェミニズムの闘士と言うイメージがあったが(本人も怒りをパワーにしてきたと述べているが)、「フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想」と言う言葉に目から鱗。男性も子供の頃は弱者であり、老いれば弱者となるのである。
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ネギっ子gen
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【フェミニズムとは、弱者が弱者のままで尊重される社会を求める思想】NHK番組「最後の講義」に未放映部分を加え、再編集した完全版。家事、育児、介護などすべてが、一人の女性の負担になっていることなど、女性学・ジェンダー学の問題点や歴史を知り、著者の魅力が再発見できる書。最終章は「上野ゼミ・10人の受講生と語る」。副題が「安心して弱者になれる社会をつくりたい」とあるように、活字が大きく行間隔も広い、視覚弱者の高齢者に優しい仕様。そうした作りが、“活字離れ”をしている若者にとっても読みやすい仕組みに。強力推薦!⇒
うに

そして、「おまえたち」がいても私が離婚できたのも、きっと世の中の変化のおかげなのでしょうね。

04/05 20:40
ネギっ子gen

うにさん、<それ以降のひとたちは自分を売り渡すことなく手に入れて軽やかに転身していく>ことに、「悔しさ」という感情を持つのは“狭量”ではなく、当然だと思います。上野先生の場合も、「怒り」がパワーの原動力のようです。そして、わたしが「フェミ」に関心を持ち続けるのは、小学校卒業で一番好きだった「家庭科」の授業を奪われた悔しさであり、「男だから/男のくせに」など不当に“男性というジェンダー”を押しつけられたことへの怒りからです(だから、心理学の本で「両性具有」という言葉を知ったとき、とても嬉しかった……)。

04/05 21:00
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メメント・モピ
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労働とケアの配分とその帰結、北欧モデルもアングロサクソンモデルも南欧モデルも貧困者にはきつい。生きることってこんなに大変ことなのか。「男のようになる」ということは、強者、支配者、抑圧者、差別者になること。男も、過去には弱者だったし、いずれは弱者になる。フェミニズムは弱者になっても安心できる社会をつくる思想。ケアを非暴力を学ぶ実践と捉えたのも学びになった。「年を取るっていうのは、現実の多様性にぶつかって、脱洗脳、つまり洗脳が解けていく過程なので」という上野さんの考えで年を重ねるのが少し怖くなくなった。
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べこ
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☆☆☆☆
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nonicchi
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「フェミニズムとは弱者が弱者のままで尊重される社会を求める思想」。そうなのか!女が男に対等に伍していくというのは男のような権力闘争せよということだもの。そんな事求めてないし、目から鱗でした。後半の10人の受講生とのやりとり、いい相互作用が起きてて面白かった。自助だけでなく公助も共助も絶対的に足りない現状じゃ子供は増えない、でもそういう社会を作ってきたのも「自助ファースト」を唱える政治家を国会に送ってきた我々。上野先生には最後の講義と言わず、これからもビシバシ私たちのお尻を叩いていってほしい。
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die_Stimme
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『セクシィ・ギャルの大研究』と同時に主婦研究の本を出してたの知らなかったな…。/ 「わたしがやったことは、女の抱えた問題を、オジサン語に翻訳してあげたことです。学問のことばはオジサン語でできています。学問の世界に入った女はオジサン語を習得しなければなりません」/家族という集団の特徴は、ひとりで生きられない依存的な存在を抱え込むこと。女性は女性であるだけでは依存的な存在ではないが、「ケアする性」と見なされることで、二次的に依存的な存在になってしまう。
die_Stimme

上野さんは自身が年をとったことと、介護保険が始まるという社会変革をチャンスと思い、2000年の介護保険施行から、介護を研究対象に選んだ/私個人としてはアングロサクソン型の「夫婦共働き+ケアの市場化」がいいなと思うけど、反面、伝統的な価値観が自分の中にもあって抵抗感がないと言うと嘘になる。ジレンマを感じる。/「わたしは、認知症予防という言葉が大嫌いです。」「もし認知症が予防できるとしたら、認知症になったひとに、『あなたが予防しなかったからでしょ』っていうのでしょうか?」にはなるほどと思った。

02/08 22:29
0255文字
young
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自己の相対化ーという言葉が降りてきたのはおそらくこの本やフェミニズムのことを考えたからだろう。さらには育休という特殊な期間に自分が置かれていることも関係している。「フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想だ」
0255文字
横浜中華街2025
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上野千鶴子氏の講演を書籍化したもの。フェミニズムで有名な氏の著作は初めて読んだが、考えさせられ事が多い深い内容だった。 *日本の社会がケア(家事、育児、介護や看護)の公共化も市場化もできず、全てのケアの負担を昔からすべて女性に押し付ける構造になっている。 *それに加えて現代の女性はケア負担そのままで外に出て働く。そのため男性がケアを分担するは至極当然、 *日本社会は父・夫などの男性がいない女性の多くは貧困状態に陥るリスクが高い。 「アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?」と相通ずる内容で併読をお勧め。
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うさえ
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著者自身の研究足跡を辿る形で、歴史的に日本の女性が置かれてきた状況を的確に指摘し、そこから地続きにあるケア・介護問題の解決を模索する。最後の講義にふさわしい内容でした。上野さんの著書はかなり読んでいますが、こんなふうにご自身の言葉でこれまでの研究をわかりやすくまとめていただき、とてもありがたいと思いました。講義終盤と、対談の最終部分には、ひとりの人間としての思いが溢れる言葉が記されています。その生き方や言葉から多くを学んだ人生の先輩であり、最大限のリスペクトを捧げたい女性です。
0255文字
壱萬参仟縁
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当事者主権、ケアの社会学、いろいろと上野先生には教わることが多いと思います。高校生にも社会保障の授業では回覧致しました。大きな活字です。私はTVでも拝聴しました。学生も年齢差があったと思います。大学生も、教える人の多様性で学び合い・育ち合うのでしょう。
0255文字
ふみか
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字の大きさとくだけた話し方(講義録なので)に助けられて読みきれた、大変わかりやすく優しかった。入門本。 14歳までは働かせてはいけないと決めるなら国がその年齢までは食わせろよ、父親は子供の友達の名前が言えるか?で父子の交流があるかわかるなど納得!のことが多かったけれど、それは自分が言語化出来るまで気付いてなかったってことなので、上野先生いわく若者のほうが洗脳されてるので頭固いとのこと、まったくまだまだだな〜と思いました!
0255文字
びわ
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ネタバレ会議に参加することになり、付け焼き刃のお勉強、の、つもりだったが、すげー、面白かった!ケア労働の値段の安さに感じていたモヤモヤが、ちょっとスッキリした!が、現状をレベルアップするにはどうしたらいいんだ!?…おそらくそのへんが会議の主題になるんだろうな…。と、いうわけで、付け焼き刃のジタバタは続く。まあ、自分の頭で考えなきゃ駄目だよねー。
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