形式:単行本
出版社:講談社
形式:Kindle版
パンダの繁殖のために60年代にロンドンとモスクワでパンダのお見合いをさせていたみたい。その背景としては自国でパンダの研究が進まないのに外国で進んでいることに危機感を覚える中国が番を提供しなかったことがある。 昨今は中国人の愛国アイデンティティの一部にも。 1984年以降に日本に来たパンダは中国の動物保護事業への巨額の援助と引換の繁殖研究のための貸出しを受けたレンタルパンダ。
面白そう!ぜひ読んでみます♪
おすすめですよー。
ちなみに、パンダの腸は栄養を吸収する効率が悪く、にもかかわらず栄養価の低いササを主食にしている。パンダの体重は100キロほどなのだが、1日10~15キロのササを食べるらしく、毎日自分の15%の量のササを食べるわけだ。これは人間で表すと、体重60キロの人が1日9キロのサラダを食べてる状態だ。そう考えるとちょっとすごい。
そして、著者が、中国の「パンダ外交」が、近年、外国人が勝手に発見したパンダの「可愛さ」を利用した多分に受け身の外交戦術から、かなり能動的、主体的なものへと変貌を遂げつつあるという指摘は目から鱗だった。
ただ、私の個人的な感想としては、本書でも言及されているように、日本でのパンダ人気が必ずしも中国という国への好感度にはつながっていない点など、「パンダ外交」にも一定の限界があると思う。それから、中国がパンダを外国に送る形式が贈呈方式からレンタル方式へと変化した背景について、環境保護、ビジネス、外交の要素から説明しているところも参考になった。
日本におけるパンダへの関心は70年代以降で新しいというのも面白かった。唐突に出てくる黒柳徹子にもびっくり。パンダは見た目が愛くるしいだけでなく、草食で温厚ということがイメージ作りに非常に適しているということなんだなぁ。
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