読書メーター KADOKAWA Group

感想・レビュー
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なにょう
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よかったです。★寒い。マイナス30度近くまで気温が下がる北朝鮮との国境の街で。宿屋で働く主人公の女の子と旅人のフランス人との交流。韓国はピカピカのソウルばかりじゃないよ。海の幸がある、山があるチムジルバンがある、韓国の地方部の生活。旅人は去る。主人公はやっぱりソウルに、あるいはどこかへ行くのか。地方に残るのか。地方に母親を残してソウルには、行けないだろうなあ。そうだよなあ。想像の余地を残す結末も良い。
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キクチカ  いいわけなんぞ、ござんせん
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韓国の海辺の小さな港町に暮らす25歳の女性が主人公。父がフランス人で母が韓国人。母一人に育てられた。何をしたいのか全然わからずに茫然と生きている様で、内部には怒りが沸々とわいている。整形をした女性が出てきたり、美容整形を勧めてくる母親や親戚。見た目が痩せすぎと言われて食べ物を無理無理詰め込む。他人からの評価と自分自身の評価がいつもせめぎ合う。多分、そのままの自分を愛し受け入れてくれる世界を望みつつ、何とか生きているという感じの作品だった。
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一鳴
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雰囲気系。
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遠い日
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父は仏人、母は韓国人だが、父は主人公の出生前に逃げた。北朝鮮との軍事境界線近くのソクチョという街が舞台だ。折しも冬。主人公は大学卒業後故郷ソクチョに戻り、今は古びた旅館に勤める。そこにやってきた仏人のバンド・デシネ作家、ケランとの数日間が密やかな筆致で描かれる。彼の紡ぎだす物語を知りたくて、こっそり原稿を覗いたりしながら僅かばかりのことばを交わすことに気を置く。母や恋人との関係には諦めが混じる。ケランが気になって仕方ない主人公の心のもやもやこそが、この物語の要。散文詩のような章立ても好ましかった。
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み
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最近の海外文学系ではピカイチ
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Ayako  H
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図書館から。話題作とのことだったので借りてみたけど、苦手なタイプでした。何が起こるでもなく、でも気持ちは移ろい、何が言いたいのかよくわからない。私のタイプではなかった。
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さくら咲く
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著者はスイスとフランスの国籍を持つ韓国とフランスのハーフの若き女性。20近くの言語翻訳され多くの文学賞を受賞しているとの事。自らの出自と近い女性を主人公に著者自身は暮らした事の無い韓国を舞台に描かれている。アンニュイでフランスの雰囲気を纏っている印象を持った。含みを持たせた終わり方。新鮮さはあった。
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konoha
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装丁がかわいかったので。フレッシュな感覚にあふれている。美しく瑞々しい。ミニシアターでやってる映画みたい。ソクチョの旅館で働く主人公はフランス人のバンドデシネ作家、ケランに出会う。もっとガーリーになりそうな内容だが、文章がクール。作者はフランスと韓国のハーフで主人公と重なる。社会問題や自己の痛みへの意識も感じられる。それが根本にあるからこの小説が素晴らしいのだと思う。北欧のようなおしゃれな空気感に韓国の食材、化粧品が混じるアンバランスさが面白い。さらっと読めるが、不思議な魅力を持つ忘れがたい作品。
えんちゃん

んまー💕このちゃんの雰囲気に似合う小説だねえ🥰えんえん本棚に入るかな〜と思って久々に見に行ったら、違うのも読みたくなったよ。荻上さんのペッコリッタみたいなタイトル気になったから予約してきた😂

05/19 18:34
konoha

訪問ありがとう笑😊ペコリッタ良かったよ✨また追加しとくね!翻訳小説にしては読みやすかったよ☺️

05/19 20:02
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まぁみ
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フランス映画を観たかのような読後感。行間から溢れるアンニュイな空気や雰囲気…余韻がまた良い。主人公はフランスに行けるのだろうか?行って欲しい。でも行けないかも、と強く感じる。出来ればフランスでケランと再開し得意なフランス語で過ごして欲しい。読後の感想が未来に向けた想いばかりになってしまう。主人公の心の様が愛おしい作品でした。出会えて本当に良かったと思えた作品です。(GWにお会いした読友さんに教えてもらった作品なの。感謝しかない!)
まぁみ

翻訳者の力量なのか…著者の才能なのか…文章表現が素晴らしかった。表現が綺麗でリアルでとても綺麗なの。他の作品も翻訳されたら是非読んでみたい。

05/14 19:37
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フランソワーズ
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主人公の〈わたし〉も作者と同じく、フランス人の父と韓国人の母との間に生まれた女性。その違和感を常に感じてきた彼女は、”何かを待っているような、でも待っていないような”宙ぶらりんな状態。拠り所がなく、日々物憂げに生きる彼女の前に現れたのが、フランス人の漫画家ケラン。旅館で働く〈わたし〉は客である彼の世話をするともなくすると、やがて彼が描く作品に、何かを求めるようになる。重く垂れ込める冬の空の下で、彼女の心象を表すようにアンニュイに綴られる日々。ラストのケランの絵の描写がちょっと抽象的でわかりづらくも美しい。
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遠藤 悪
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素晴らしい。ローカルな委細とエモーショナルな、そして控えめな感情表現。何を表現したいのか、そして、だからなぜそれを表現できないのか、がシンプルで象徴的な文章で綴られている。映画化?楽しみだ。
0255文字
バナナフィッシュ。
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物語は作品世界のように、あくまで静かに進んでいく。主人公の感情は暗示されるか明らかにされることはなく、恋人と別れたからといって、閉じ込められたソクチョから出るということもない。何かしらの物語の軸を求めるとすると、自分とは別個の価値観に触れた時の揺れ動きとでも言おうか。
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ヘジン
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ネタバレ著者は韓国人の母とフランス人の父を持ち、渡韓経験があるスイス在住の女性。韓国のソクチョ(束草)が舞台で、韓国人の母とフランス人の父を持ち、フランスには行ったことがない韓国人女性が主人公だが、描写にどことなくフランスみがあって微妙な違和感を覚えてしまい、これはあくまで韓国文学ではなくフランス文学なのだと自分に言い聞かせながら読んだ。フランス語圏では高く評価されて多くの賞を獲得しているとのこと。ラストはもし食べさせていれば下手したら殺していたのではと、変なところが気になった。
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コウみん
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フランスと韓国のハーフの主人公は母の地元、韓国のソクチョのある旅館で働いていた。ある日、旅館に来たバンドデシネ作家を出会い、彼からいろんなことを学ぶ。 バンドデシネを知らない人でも分かりやすく説明されてあるし、内容も短く、読みやすい。
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寄り道
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ネタバレ感性で読む小説だと思った。会話と描写で紡がれた言葉は散文詩の様。フランスと韓国、二つのルーツを持つ語り手は、母親の国韓国で生きてきた。軍事境界線、寂しいソクチョの冬、ソウルに行く恋人、整形手術などの描写を通して彼女の閉塞感が伝わる。小説全体が凍てついた様な寒さに包まれている。突然現れたフランス人男性客。語り手は自分の手料理を食べてもらえないことに苛立ち、彼の描くバンド・デシネの登場人物の中に自分の存在を追い求める。未だ会ったこともない父親への憧憬とも承認欲求ともつかない思いは読んでいて苦しかった。
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sonson
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何が起こるわけでもない、静かな日々。
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すみっちょ
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面白いともつまらないとも言えない、淡々としていて捉えどころのない外国の古い映画のようでした。ケランが主人公の父親なのかと思ったのですが、そういう話でもなく。主人公の母親や伯母の言動から、韓国の地方に住む若い女性の生きづらさが垣間見えたような気がしました。舞台は韓国ですが、韓国というよりもフランスの小説だと思いました。
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GO-FEET
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《「あなたたちの砂浜にはもう戦争なんてないじゃない。戦争の傷痕は残ってるかもしれないけど、みんな今を生きてる。でも、この砂浜では戦争は終わってない。終わりを待ってるの。あまりに長く続いてるから、もう戦争なんてないって思い込んでるだけ。ホテルを建てたり、電飾をつけたりしてるけど、そんなの全部見せかけよ。ふたつの断崖のあいだに張った切れかけのロープみたいなもんだわ。いつ切れるかわからないのに、のんきに綱渡りをしてる。わたしたちはどっちつかずの状態を生きているの。この冬はいつまで経っても終わらないんだわ!」》
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chimako
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読み心地は芥川賞作品のようだった。束草(ソクチョ)の小さな旅館で働く女性は父親がフランス人。そこにやってきたのはバンド・デシネ(漫画)作家のフランス人。リゾート地であるソクチョの冬は何もない。冷たい風と灰色の空。旅館の一部屋で作品を描く男に父を見たのか、母のように男を見たのか。起伏の無い感情はソクチョの風景と重なる。やがて、女性は恋人と別れ、バンドデシネ作家も国へ帰る。残るのは時々手に余る母親と壊れかけの旅館と自分自身。難しくとらえどころはないが決して嫌いな作品ではなかった。
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Dwight
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フランス映画って感じ。恋のエチュードとクレールの膝って感じ。
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金箔の紅茶
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ネタバレ寂れた港町ソクチョに暮らす女性は、閉塞感と母を重く感じながらも故郷を離れられずにいる。そこへ訪れた男へ抱く好奇心が二人を接近させるのだが、距離感が不思議だ。冬の情景がスケッチの語る物語に溶け込み静かな余韻を残している。
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星落秋風五丈原
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恋になりそうで…ならないんですねこの二人。そうかこれは一期一会って位置づけなんだ。
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saya
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父の国フランスへの憧れ、見たことのない父親への憧れ。フランス人と韓国人のミックスとして心のよりどころがなく生きてきた「わたし」の、自分を見つけてほしいという心がひしひしと伝わってくる。「わたし」がずっと隠してきた傷が、最後のシーンでは印象的で美しく描かれている
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ヘラジカ
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韓国、ソクチョの冬に出会った異邦人とのひと時の交流。恋情ではなく友情でもない。その邂逅が語り手の女性に何を齎したのかは明確ではないが、小説が終わる頃には確かにどこかが変化している。境界や対比の暗喩が随所で目に付いて、簡素で静謐な筆致ながらとても蠱惑的。多くを語らず、行間で魅せる小説だった。まさしく仏文学と韓国文学が融合したような読み心地。本国の評によると”マルグリット・デュラスが『コンビニ人間』を書いたかのような小説”とのこと。成程。確かに日本の純文学にも通じるものがあるかもしれない。
ヘラジカ

2023年1月の新刊。2021年全米図書賞受賞作(翻訳部門)。作者デビュー作とのことで、他の作品も是非読んでみたい。ちなみにこの年の翻訳部門候補は『桃花源の幻』と『兎の島』は邦訳で読める。

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ソクチョの冬評価83感想・レビュー24