形式:単行本(ソフトカバー)
出版社:太田出版
心に澱が溜まってしまったではないか…!笑
プレスリリースで昨年度末から実際に渋谷マイラボにて企画展が行われたことを確認した。虚実皮膜こそ創作の真骨頂じゃないかと言うは易し。だがもう一つ頷けない点として、「怪文書」というテーマは往々にして「カルト」を生む側面があるということ。カルトは次の熱狂を生む。熱狂は拡散を生む。乱立する考察ブログが自由に知的妄想に興じていられるのは、当たり前だが遊戯と悪意の境界を弁えているからにすぎない。善意が寛容と紐帯を生むのに対し、悪意は排除と孤立を生む。拡散される悪意が何を生むかは、歴史を参照すればわかる。
サブジャンルとしてのホラーやオカルトは「何真面目になっちゃってんの?」と看過されがちだが、言わば社会の健康診断に貢献する「炭鉱のカナリヤ」であるとも言えるはずだ。哲学のように反省会程度しかできない「ミネルヴァの梟」と違い、そのフットワークも適時性も「世の中のSAN値」を救急のために測るにはむしろ最良のポテンシャル、とまで言ったら過言だろうか。※以下蛇足:株式会社闇のHPが怖すぎて企業情報まで辿り着けず、結局PR TIMESでしか見られなかった超ビビりであることも確認……(泣)。
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