形式:文庫
出版社:中央公論新社
形式:単行本
形式:Kindle版
母が事故死した夜から、葵の日々は一変する。遺されたワインバーを継ぐのか。同棲しているのに会話がない恋人との関係をどうするのか。仕事、恋愛、家族――。人生を見つめ直し、傷ついた過去と対峙することになったとき、三十二歳の葵が選んだもの、そして選ばなかったものは……。第一回本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞受賞作。
あらすじ・内容をもっと見る
だけど、恋愛体質を差し引いても、過去を悲観せず仕事に誠実な葵の方が私よりよほど大人だな、と思う。
葵とは性格も生い立ちも異なるタイプの妹も登場し、その妹も含めた恋愛劇という要素もオースティンの『高慢と偏見』や『分別と多感』に似ているようにも思った。恋愛小説の古典として、いくらか意識したのかもしれない。
②価値観の一致・不一致、片側からの愛情の重さや比重、全てが完全なことなんてないよな。あー面倒くさい。一気に読むには疲れてしまい食傷気味な感じになったけれど、嫌な感じではなく。やっぱり好きだ、島本理生さんの作品。
市谷柳町から、四谷三丁目、内藤町大京町を通って渋谷まで行く都バスがあるはず―東京にいた頃よく乗ったから―と思ったら、地下鉄大江戸線が出来てなくなった!変わりゆく東京を感じる瞬間だ。新幹線の社内販売でコーヒーを買う。これも過去になった。変わりゆく鉄道を感じる瞬間だ。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます
だけど、恋愛体質を差し引いても、過去を悲観せず仕事に誠実な葵の方が私よりよほど大人だな、と思う。