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アンブレイカブル (角川文庫)

感想・レビュー
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やまたか
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クロサキという「優秀」な内務官僚を通して、戦前・戦中の特高の異常さとそれを産み出した時代の異常さ、およびその異常さに負けずに己の信念を貫いた人たちの存在の孤高さに圧倒された。全4話中第1話は胸がスカッとする話だったが、徐々に重くなり、最後の話は読むのが辛かった。
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殿下
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昭和初期から太平洋戦争にかけてのアカ狩りの話だが、捜査対象となる実在人物達の信念と人間性に触れた内務省のクロサキの心が揺れる様が、他のスパイ小説と異なり面白い。支配していたつもりの漁師に足を掬われるところも。
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ヘレン
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思想や発言だけで取り締まられるって怖いよな
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読書家さん#rXcPKo
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実在の人物の生き様が描かれていて面白い。暗い時代ではあるけど激動の時代、それぞれの信念の為に生きた人々が格好良い。
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ぴっちゃん
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ネタバレ小林多喜二、鶴彬、三木清、横浜事件を描く時代小説。彼らやその関係者を執拗に狙う特高。特高参事官クロサキの不気味さ。そしてクロサキ自身が制御できないほど特高による弾圧、人権を無視した取り調べは派にも広がり苛烈さを増していく・・・。小林多喜二の人となりはこれまでも三浦綾子や井上ひさしなどが文芸として描いてきたのをっ読んだり観劇したりしている。横浜事件は最近まで再審関連裁判が続いていた。鶴彬、三木清も1冊の本で描かれているのを見ると、思想統制の恐ろしさが過去のものではないという気がして恐ろしい。お薦め作品。
ぴっちゃん

昨年東京芸術座が「アンブレイカブル -敗れざる者たち-」として好演していたのを今知った(作中の「カサンドラ」編の登場人物と丸山大尉は実在の人物かどうか知りたくてググっていたら)。見てみたいな、近くで公演してくれないかな。

12/24 23:52
0255文字
ドロヌマ
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スパイ物を期待して読んだら重たかった…。 カサンドラの不条理な後味の悪さが特に印象に残った。 文学に疎いので登場人物は小林多喜二くらいしか知らないけど、知ってたらもう少し味わい変わってたのかも
0255文字
雪乃
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【図書館本】そこそこ面白かった。
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しろくまZ
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読み進めていたが、当初この作品を書いた作者の意図が分からなかった。戦中戦前の特高や憲兵の蛮行を描くにしては、小説にすることによって、却ってそれが希薄化しているように感じたからだ。最終章を読んでそれが何となく想像できた。作者が描きたかったのは、上の指示に従うだけの優秀な「役人」や自分で考えることのない一般国民などに代表される凡庸さと、自分の頭で考えて時代や歴史に参加する覚悟をもった者達(アンブレカブル)の高貴さの対比であるように思えた。大きな感動は無かったが、パスカルや三木清の著作を読みたくなった。
0255文字
megane_de_noppo
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よかった。ジョーカーゲームシリーズかと思ったけど、違う話だった。でも、時代的には同じ頃。 タイトルのアンブレイカブルは、敗れざる者という意味らしい。 その名の通り、あの時代においても自分を貫いた者たちの物語。
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マンジュウ
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ジョーカー・ゲームの感じを期待してしまっただけに、ちょっと肩透かし。
0255文字
もちゅ
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タブーに切り込む気概とジョーカーゲームのような緻密な構想力に圧倒される。飄々と大胆に、あるいは潔く散りながらも本懐を遂げる人々の話。 日本の戦前の思想弾圧について予備知識があると臨場感が増して一気に読みやすくなるので、軽く調べて読むことがオススメです。
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lost
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ネタバレ蟹工船の作者は銀行員だったんですね。実体験を書いたものだとなんとなく思っていた。
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Mayu  Ho
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敗れざる者。社会との関わりや目立って発現する思想だけで、排除の対象となされた時代。その人物の思想の方向性のみをもって、ましてや人生の結末のみをもって、その人物を理解することは、正しいことのわけがない。
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栄吉
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★★★☆☆ 引き込まれて読む。この作者のスパイ・ミステリは余韻が残る。
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Fondsaule
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ネタバレ★★★★★ 「雲雀」 「叛徒」 「カサンドラ」 「赤と黒」 4編の連作短編集。 クロサキ参事官が信念をもって、"アカ"を日本から排除しようと動くわけだが、実のところ、"アカ”ではなく、それは、民主とか、自由とか、そういうものになってしまっている。 クロサキが守ろうとしているのは、政権の上方にいる人たち。 そしてそれは最終話でクロサキ自身も気が付いてしまう。
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シオウ
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ネタバレジョーカーシリーズのようなスパイ小説を期待したが、ちょっと毛色が違った。戦時下の特高、警察、そして自分の心に真っ直ぐに生きる人々のお話。戦争という非常時の中、国民の思想に統制をかけるため苛烈な拷問も厭わない特高や警察に身震いする。しかも根底にあるのが何人逮捕したかという数値目標だけ…その中身の無さが恐ろしく、彼らの狂気をより際立たせている。空虚で救いのない物語の中で輝くのは、最後の三木清の言葉。とても難しいことだけど、どんな世の中であろうと、自分の意志を保ち、考え続け、冷静に行動したいものだ。
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安芸乃勝
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壊れるのは創られた制度であって人間の思想ではない。 思想によって人間が創られているのではなく、人間同士の助け合いから生まれた絆で人間は創られる。助けを求めてきた人間を思想が違うから無視するという行為は人間として恥ずかしい行為である。どんな人間に対してでも助けを求められたらそれに応じる。それができる人間こそアンブレイカブルだ。世の中SNSが蔓延しすぐにレッテルが貼られてしまいがちであるが、人間は一つのレッテルで行動しているのではない。最後の三木清の言葉が強く残った。
0255文字
かあ
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三木清すごい。
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めーてる
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ジョーカー・ゲームの作者が送る、特高が見え隠れする物語。最後に特高のクロサキ自身の視点で語られているのが、特高も人間なんだなと思わされる。一つ目の小林多喜二の話が一番好き。
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瀬々
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一応フィクションなのだけれど、現実世界とも地続きな4本の物語です。特高の頂点に位置するクロサキ参事官が4本ともに登場していて、ひやりとする感覚を抱きました。面白いという言葉は適切ではないかもしれませんが、面白く読みました。日本の近現代史をもう一度学び直したくなります。
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きり
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成果を求める事の怖さを知りました。
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しお
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最近旅行した土地がタイムリーで出てきてなんか嬉しかった。谷さんが一番野生の頭いい人感あってかっこいい。特高と憲兵隊とか、この時代の日本史への理解をちょっと深められて良かった。ジョーカーゲームとはだいぶ違う感じだけど、これはこれでまあ好き。
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syk
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物語の先を何となくとはいえ知っているだけに、ここで終わってしまうのか…とやるせない気持ちに。でもきっとこういうやるせなさを抱いてた人が当時沢山いたんだろう。だってこんなの逃げようがない。現代から考えると当時の戦争に対する考え方や取り組み方、特高のやり方はどう考えてもおかしいのに、当時はそれが当たり前だと信じられていた。疑っている人もいたけれど、都合の悪い声は消されてしまう。こんな時代にはぜったい戻って欲しくないよ〜。
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ハッピーハートの樹
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こんな時代に生まれなくてよかったです。恐くて読書感想だって、うかつにアップできないですよね。片寄った思想は持ってないつもりですが、言葉尻を取られると何とでもなってしまいます。スパイとか縁のない世界ですが、今時はSNSだって何が炎上するか分かりません。そうなると消すのは困難だから、慎重に言葉を選ぶこと、感情的にならないこと、不必要なことは書かないこと。スマホを触り始めた我が子にも、しっかり教えたいと思いました。/接点のある人だけでも、見た目にとらわれず、“人間として”あたりまえに付き合っていけたら良いです。
0255文字
カズ
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ネタバレ戦時下において、国が主導し、理不尽なものを含め、時機に応じた取り締まり等を行うなど、様々なものが許容させられる。終わるまで止まらず、怖いなと思う。
0255文字
文庫本依存Hiro
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『アンブレイカブル/柳広司』読了。 言論統制のある時代、フィクションとノンフィクションの境界線を行き来する柳作品ワールドが今作でも炸裂。 戦時下を舞台に繰り広げられるスパイ小説。小林多喜二や三木清など、実在の人物を題材に描かれる文学や川柳と弾圧の戦いは絶望的なまでに息苦しく、安易な救いもないけれど、裏に熱く息づくひとり一人のひた向きさが胸を打つ。 昭和初期から終戦直前までの時代における「思想」の重さ、熱さ、不確かさに改めて想いを馳せること必須の一冊。
0255文字
Elevatedflat
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昔の作家たちが登場する、著者得意の分野かと思います。短編が連なって一つの物語、というか一つの背景、思いを述べているように思いました。解説にもありましたがやはり最後の話が一番心にしみます。
0255文字
ササーキー
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引き込まれました!
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森田
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この人の本は本当に面白いな
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かっさん
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アンブレイカブル #読了 戦時中から終戦間際の時間軸でのスパイミステリー短編集。スパイ感よりも戦時中感とミステリー感が強い。内務省の役人クロサキの関わり、文学者も登場する様々な陰謀を楽しめる。全部読むとそこで本全体の印象も変わるのが良くできていて面白かった。
0255文字
akko
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ネタバレ「人間はアカかクロかで仕分けされるような単純な存在ではない。もっと複雑で、全宇宙にも匹敵する大きな存在だ。だからこそ人間には、思想や心情、立場を超えて、互いに手を差し伸べあうことができるのだ」
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コチ吉
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ジョーカーゲームの面白さを期待していたらやや当てが外れた。しかし、この言論や思想統制の苛烈な時代に生きるとはどういうことなのか、小林多喜二や三木清らを通して骨太に描かれる。作品や死にざまが語られることは多いけれど、その生きざまは実はほとんど知らないだけに興味深かった。
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Takashi Tokairin
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ネタバレ俳句は自然を詠い、川柳は社会を詠むものです(P.123)
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huraki
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戦時中の日本における特別高等警察による取り締まりと、それに抗う主人公たちを描いた連作短編集。文学や川柳、国に対する思想や考え方。治安維持法の下で理不尽に弾圧されながら、それでも信念を貫き通し生きていた姿を決して忘れてはいけない。裁く者と裁かれる者。それぞれの立場や苦悩の中で最終話である「赤と黒」で語られる、三木の言葉が胸に刺さった。
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ちなシケ
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⭐️⭐️⭐️
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tnyak
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戦前の歴史に纏わる、スパイ小説。うーん微妙だなあ、 興味深いテーマなのだが、、、、
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み
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新刊棚で見かけて、D機関のようなお話しかと勝手に思ってました。ちと異なる空気でした。戦争はヤですね。
0255文字
海カーブ
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歴史を利用したミステリー。思想と信条を戦時下の統制と結びつけて描いている。
0255文字
sattin
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特高で取り締まる側の話。小林多喜二は知っていたけどほかの二人は知らなかった。けっこう癖の強い人がいる時代だったのだな。日本は今も昔も出る杭は打たれる社会
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桔梗屋
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ネタバレ全ての人間が持っている多様性。それはひとえに、平和で文化的で自由だからこそ発揮されるものである。物言えば唇寒し、な状況においては、多様性を表に出すことは、他者に密告される材料を提供するようなものであり、回避しようとすれば、一面に擬態するのが間違い無い。ことに、この国のように、同調圧力の強いところでは尚更だろう。ほんの90年前に経験してきたはずの、権力の放つ腐臭、きな臭さが今、再び漂ってる状況でこの中編集を読むのは、なかなかにしんどい。にも関わらず、一方で精緻なホワイダニットエンタメになっているのはさすが。
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