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harupon
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ネタバレご近所の読書家さんから回ってきた本。『ものすごく良かったから2回読んだわ』と薦めてくださった。作詞家なかにし礼著。「兄貴、死んでくれて本当に、本当にありがとう」兄のせいで何度も何度も膨大な借金を背負わされ、とことん財産を食い荒らされた弟。ムッカムカする。借金する人、嘘つく人、決まり事を守れない人、大っ嫌いだ。それにしても、数々の素晴らしい歌がHIT。すごい方だ。
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すーさん
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ネタバレこんなジェットコースターみたいな人生いやだああああ。人より多くの物を持っている人は、欲しくないものも人より持っている、と常々思ってるけど、その典型のような。何億稼いでも嘘つきの兄に湯水のように使われてしまう。兄も異常だけど耐え続ける弟も異常。それもまわりまわって母のため、だったのかもしれないけど。昭和の芝居がかったセリフ回し。でも読んでしまう。あとは、まあ時代なんだろうけど、女性に対する扱いと表現が、違和感と嫌悪感しか感じなかった。
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おさむ
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ネタバレひさしぶりに読むのが止まらなくなる小説でした。先日、逝去された作詞家のなかにし礼さんの自伝的小説。満洲に生まれ、命からがら帰国。しかし、奔放な14歳上の兄に振り回されて極貧生活を余儀なくされる。巨額の借金を背負わされて何度も裏切られながらも、助けを差し伸べるも結局は絶縁。16年の空白を経て兄が亡くなった知らせから小説は始まり、その人生は嘘まみれだったことを知って幕を閉じる。この愛憎半ばする兄の存在があったからこそ、人生の辛苦を味わい、名曲が書けたのではないか、とも思えてきます。119回直木賞候補作。
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つちのこ
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ネタバレ実の兄に向かって「死んでくれて本当に、ありがとう」と浴びせる言葉の意味に戦慄を覚え、また、「兄は私の影だったのだろうか」と言わしめる、すさまじいまでの兄弟愛の形におののきつつ読了。 自伝的な小説だけに、身内の恥をさらすのを覚悟にここまで書ききったインパクトは強い。病気のように借金と散財を繰り返す兄の存在は、読んでいるこっちも腹が立ってくる程。⇒
つちのこ

⇒しかし、散々、弟に迷惑をかけ絶縁までした、誰もが死を願うほどの放蕩な兄が死んで、「もう一人の自分を失ったようで…」と最後に思わせる兄の存在は、弟にとって単なる血縁関係をも超越した究極な存在になっていることに気づく。著者作詞の石狩挽歌が聞こえてきそうな、鰊漁の描写も見事。兄と弟、兄弟と母親との家族関係を描いた作品としても秀逸である。(2000.7記)

07/10 19:49
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兄弟評価58感想・レビュー4