昔の事ですが、私は、二人の女性に詩を送った事があります。 一人は、九州から、首都圏の名門女子大を中退した方がその後農業をされる事になった折にー 「私の前にある、鍋と、お釜と、燃ゆる火と」を もうお一人は、子どもの頃に空襲で家を焼け出された体験を持つ、古典の教養豊かなある老未亡人の方にー 「私が一番きれいだったとき」を
それは素晴らしい贈り物ですね。どちらの女性も喜ばれたと思います。2つの詩とも初めて読んだ時は、本当に感激しました。この詩集に収められている詩は石垣さんの代表作ではないと思うのですが、それでも良いものばかりでした。
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虹 虹が出ると みんなおしえたがるよ とても大きくて とても美しくて すぐに消えてしまうから ためておけないから 虹をとりこにして ひとつ金もうけしようなんて だれも考えないから 知らない人にまで 大急ぎで教えたがるよ 虹だ! 虹が出てるよ にんげんて そういうものなんだ 虹が出ないかな まいにち 虹のようなものが 出ないかな 空に。