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老人と海 (光文社古典新訳文庫 Aヘ 1-3)

感想・レビュー
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お米
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老人が巨大なカジキと奮闘する話と言ってしまえばそれだけですが、老人と少年の関係性がとても素敵だったり、トビウオが海面から跳ね上がる描写や太陽が照りつけて目が痛くなる場面や海の様子など場面が思い浮かびやすい描写が凄く多くて良かったです。
0255文字
リョウ
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漁師として暮らしてきた老人が、一人で海に出て大物に出くわし、何日もかけてようやく仕留めたが帰り道の道中で最後の力を振り絞る。最初と最後に出てくる少年との関係性がとてもよい。
0255文字
白いハエ
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漁師の老人と巨大なカジキの3日間に渡る死闘。従来の訳では老人は怒鳴り散らかしながら相対していたようだが、この訳ではそのような印象がない。独言は口先だけ、箴言のようにまろびでる。命を賭した長時間に渡る死闘という激しさの中、訥々と語られる内面は、滑らかにと読み手の耳に入ってくる。常にピンと張った糸を掴み、歯を食いしばって生きている老人の姿態が、自分のものと重なる。そうした時、輝かしい勝利と、その後の剥離していく肉片のイメージは、のっぴきならないドラマとして我が身に映し出されるようだった。
0255文字
Batizcollegno
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恥ずかしながら初読のヘミングウェイ。「ライフ」誌に二万七千語の原文が一挙掲載されたという事情も相まって、物語が一切止まることなく進む。大漁への希望を持ち魚と格闘した三日間の話。漁をしている間、「あの少年がいれば」と何度も何度も悲しみながら、自らを奮い立たせようと独り言を言う姿には哀情が感じられる。ここからはちょっと話には関係はないのだが、ネタバレをしているのにネタバレフィルターを掛けていない人が多すぎます。なんだか「教養」となると高尚になった気がするけど、実際は芸術的な価値を冒涜している気がするなあ。
0255文字
riow
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あの子がいたらと思いながらと大自然や寄る年波との孤独な戦い。何度も自分を奮い立たせ満身創痍。結果はどうであれ必死で戦い帰還した男の船を見た漁村の人々は彼を笑いはしないだろう。次は孤独でない船出を。
0255文字
ゼロ投資大学
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小舟に乗った老人が海の上でカジキと二日間に渡って悪戦苦闘したものの、サメにカジキの大半を食われてしまう。獲物に対する執着と奮闘したものの収穫を得られなかった喪失感。
0255文字
leyan34
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昔むかーし読んだ本を再読。無骨な文体だけど、場面を想起できる書きぶりで、とても印象深いけど、その分読み進まない笑。 獲物との戦いが時間と共に共感に代わり、老人に人生の懐古を促した結果人生の一部に溶け合う様は、人の夢や目標等の"到達点"ではなく"在り方"であると示唆するようだった。その後の苦難を経て物理的存在としての獲物は褪せてしまうが、巻末で(冒頭同様に)家に帰って横たわる老人は、同じ場面ながら果たして同じ存在なのか?と考えさせられる。その繰り返す様は、一見儚くも、淡々と向き合う静かな力強さが感じられた。
0255文字
ろっか
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「きらめく泡は美しい。だが海の中では最も不実なものだ」不漁が続く老人が相棒の少年を置いて漁に出る。どこまでも広がる水平線と小さな船が眼に浮かび、壮大さとともに老人の孤独を感じた。大きな魚と夜通し闘う様子や、正気を保って鮫と対峙するシーンはかっこよかった。老人の信念とプライドを感じる、静かで力強い本だ。「どんな人間よりも、世界の誰よりも遠くへ行って、やつを追う」
0255文字
Arisaku_0225
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サメに喰われ頭だけになったカジキを見て町のみんなが老人を評価してるなか、少年だけは老人のために泣いていたのが印象的だった。訳者の言う通り、老人は一人で漁に出てはいても、けして孤独な人ではないんだな、と。
0255文字
本を読む日々
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英語で読んだものを補完する形で読んだが、翻訳で印象が違うことに驚き。なんというか翻訳されたものの方が、軽やかというか、解説を読むとそういう風なイメージで対応されたようだが、何にせよいろんな解釈があるのだなと思う。
0255文字
nao
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文章が短くて読みやすい。 海の偉大さ、時々弱音を見せながらもそれに負けない老人の強さを感じる話だった。
0255文字
tks48
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野球小説としても秀逸。原文の「great DiMaggio」を「大ディマジオ」と訳さず単にディマジオとするのも良い。老人はディマジオに8回言及するが全て「great」を付けている。オオタニサン的なディマジオサン位の意味だろうと思う。イチローが現役だった頃に読んだ時にはジョージ・シスラーが出てきた事に感動したが、今回はインディアンスだった事に心惹かれた。
tks48

映画「メジャーリーグ」をリアルタイムで観た世代からすると、インディアンスは「大昔からクソ弱い」というイメージが植え付けられている(笑)。唐突な「手強い」なんて評価に調べてみると、1948年にワールドシリーズ優勝、54年にリーグ優勝している。二人にとっては確かに手強い相手だったのだろう。…が、そこからとてつもなく長い低迷期になり80年代末には「大昔からクソ弱い」球団となる。最近は弱小球団というイメージはないが、球団名はクリーブランド・ガーディアンズと変更されて現在に至る。

09/01 20:13
0255文字
なにー
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よんだ
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hall.
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ネタバレ底抜けに爽やかで我慢強く、心地よい性格の老人サンチャゴが、偉大なる海に挑む人生をかけたひと試合。負けっぷりまで勇ましい。かっこいい。その一言で十分。それ以上のことを読み取ろうとするのは野暮な気にすらさせる。 そういう風に読めた自分はツイてるな。と思った。
0255文字
Norimasa  Saito
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光文社古典文学文庫(小島高義訳)。老人とカジキマグロ、鮫との格闘。老人は己心の自分自身、鳥、少年、更にカジキマグロ、鮫とも対話しながら戦い続ける。「人間、負けるようにはできてねえ。ぶちのめされたって負けることはねえ」生きる力がみなぎっていく。この古典は悲劇でなく人間讃歌のドラマだと改めて思う。最後の老人の言葉「まあ、負けてしまえば気楽なものだ。こんなに気楽なものだとおもわなかった。さて、何に負けたのか」戦い切った潔さ、強さ、豊さ。老人と子供の師弟関係(小島高義)の解説も納得。古典はいい。
0255文字
こじか
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老人と鮫の戦いが人間の強さを表現していると感じた。大海原の小舟で鮫と戦う姿が勇気なのだと思う。面白い内容というよりは教養をつける意味が大きいと思った。
0255文字
シウヘイ
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ヘミングウェイらしい簡潔な文章でスラスラと読めた。老人と魚が格闘するシーンは得体の知れないものと戦っている感じがして不気味だった。
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純文学を広めたい
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海外文学の苦手なところは、それがいささか翻訳家の主観的な物語になりつつある、ということ。 だからドストエフスキーの罪と罰も、カフカの変身も、読後に些細な不安感というか腑に落ちていない部分があった。 そして今回の老人と海。やはりなにかが残った。 解説を読んだら、少し解消した。 もっと積極的に読みたいな、と思うけど、やはり読後の感覚が怖くてなかなか… 130ページあまりの短編。 果敢な老人の姿はよく描けていたが、やっぱり専門的な知識になると? なんというかイメージしずらい。想像力の欠如なのか ヘミングウェイ↑
0255文字
久保T
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海と老人の話。海は敵であり仲間であり。老人が孤独ながら狂う事なく冷静に戦う。冷静なのは翻訳者の思惑もあるのだろうが。 ハラハラドキドキで一気に読めるのだが、ヘミングウェイが伝えたいことは何なのか。原文やほかの翻訳も見ないとはっきりしない。
0255文字
やはぎの
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ネタバレ【「2024年新潮文庫の100冊」読破チャレンジ】いや新潮文庫じゃないけど…。▽数ヶ月続く不漁、独りで海へ出た老漁師サンチャゴ。やがて巨大カジキが釣り針にかかる。3日に渡る引き合いの末、サンチャゴは獲物を仕留めるが、港に戻る途中、鮫が群がり、カジキは全て食われてしまう。▽一生を自然の中で生きてきた老漁師の不撓不屈の精神、そして独りの海で考えるさまざまなこと。人間について。海について。幸運について。▽「だが、人間、負けるようにはできてねえ。ぶちのめされたって負けることはねえ」。
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てら
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古典といえども読みやすい。いや、本当に「読めている」のかと言われるとわからないものではあるが、内容を楽しむことはできた。ここまで喪失感がある小説を読むのは初めて。私がハッピーエンドものばかり選んでいるためか、最近の風潮がそうなのか。ともかく自然に対する無力な人間を感じさせるような物語であると今の自分は感じた。
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Y
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再読。手元にないときにふと読みたくなり青空文庫で。
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きたとも
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話としてはとてもシンプルなんだけど、老人の葛藤や心の動き、海の上での孤独な戦いの様子がありありと感じられた。静かだけど激しい、ような印象も受ける。解説も良かった。
0255文字
aki
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ネタバレいつだって朝の太陽には目をやられた。それでもまだ目は大丈夫だ。夕方なら太陽を向いて目が見えなくなることはない。夕方のほうが太陽は強いはずだが、痛いのは朝だ。-32頁
aki

「だが、人間、負けるようにできてねえ。ぶちのめされたって負けることはなねえ」-104頁

05/07 21:24
aki

少年はいつもより寝坊をしてから、いつものように老人の小屋を見に来た。老人が息をしていることはわかったが、老人の手を見たら泣けてきた。-123頁

05/07 21:28
3件のコメントを全て見る
0255文字
ふわねこ
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ネタバレ老人が一人で漁に出てカジキと綱引きをする。三昼夜綱引きをしたのちに仕留めたがサメにほとんど食われて帰ってくる話。ほんとうにそれだけの簡潔な話なのに読んでいるうちに「すぐれた文学作品は読者に爪痕を残すのだ」と思った。これまで読んできた印象に残った物語、作品、音楽はどれも私に「引っ掻き傷」をつけていっている。いい意味でもわるい意味でも。
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philodinadok
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カジキが捕れるまでは少し退屈、サメに取られてしまうところから感情が入って、最後の港町のシーンは少年がいて良かった。中盤の独白でも良い町だと言っていて、孤独はあるけど物語的な対立関係がなくて良い。
0255文字
めい
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ヘミングウェイも初めて読む。自身や魚や鳥に話しかけ、あの子がいてくれたらと何度もこぼす言葉から、海でひとりぼっちで戦う孤独を想像する。いつのまにか老人を応援し感情移入し、最後はもう少しで泣きそうになった。淡々とした老人の語りとシンプルながらぐんぐん進む描写がよくて、訳も自分に合ってたと思う。解説にヘミングウェイも海釣りが趣味だったとあり納得した
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小椋
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老人が大きな魚と闘うシーンが淡々と続き、読んでいる最中は少し退屈に感じてしまったけれど、読み終わってみれば老人の人生を感じ、なんだかもう一度じっくり読んでみたくなりました。他の訳を読むのも面白いかも。解説やあとがきも興味深かったです。
0255文字
すこーん
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老人が海に1人で行って鮫とたたかって釣った肴を食いちぎられて、港にもどるはなしたんだけど、かっこいい。
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imomo
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ネタバレ老人が大きなマグロを釣る話。
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きい
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ネタバレ長らく不漁続きだった老人がたった一人海に出て、巨大カジキや鮫と死闘を繰り広げる。たったそれだけのストーリーなのに臨場感が凄まじい。漁から戻った老人が傷だらけの手で眠っているのを見て、少年が泣いてしまうシーンが印象的で切なかった。
0255文字
土曜の朝
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老漁師サンチャゴによるカジキとの三昼夜の意地の闘いを、力強い筆致で綴ったヘミングウェイの代表作。何に対しての意地かといえば、84日間不漁であること自体ではなく、少年が船を降りさせられたことに対するものだろう。老人は、カジキとの格闘中幾度となく、少年がいてくれればと考える。それは人手の問題というよりは、精神的繋がりを求めているような印象を覚える。いかに漁師として肉体的、技術的に練り上げたものを持っていても、大海原での孤独は恐ろしい、というヘミングウェイのメッセージが伝わってくる。
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belier
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先に英語で再読し、この訳では初読み。この作品の原文の文体はシンプルだか、andでつないで長くなった文章が意外と多い。日本語訳ではその文章を切って複数の短文にしがちだ。中でもこの小川訳はその傾向がとりわけ強いように思う。訳語の選択も独特で翻訳者の個性が押し出されていると感じる。原文と比較すると個人的な好みと違う気はするが、切れがあって読みやすい翻訳小説にはなっていると思う。あと解説での、初期短編の寡黙な若者と老人の比較は興味深かった。ヘミングウェイの文体自体の変化などもあわせて考えたくなる。
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はちまる
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ひたすら魚と格闘する老人、サンチャゴ。この名前いい。 それだけのものだけど(短いから読めた)、読後、この老人の人生がいとおしく思えてくるから不思議。読み返してみたくなる。
0255文字
n.bisy/地下鉄日比谷線
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無駄を省いた文章で無骨で力強いすばらしい小説でした。古典文学ですが、難しく考えなくても老人とカジキマグロや鮫との三昼夜の格闘の物語を純粋に楽しめます。
0255文字
わわわわわ
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ネタバレ高校生以来の再読。ただし高校生の時は新潮文庫を読んだので今回とは訳が違う。光文社の老人は筋骨隆々で逞しく力強いイメージを持った。またこの本の解説で少年の年齢に諸説あることを知った。僕はなんとなくこれまで11歳くらいの少年を想像してた。22歳説もあるらしいが想像がつかない。また違う訳も読んでみたい。
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沙華
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話に則り野球に準えるならば、老人の引退試合である。耐え忍び、大魚と互いの死を覚悟しながら戦う姿は固唾を飲んで見守るほかなかった。死闘を終え、仕留めた大魚を小舟にピタリとつけて帰路に就く様子は、老人と大魚が一心同体になったことを思わせる。道中、鮫が大魚の身体を蝕ばめば蝕むほど老人の身体に鞭が入ることからも両者の繋がりが伺える。訳者あとがきより、"aloud"の訳し方について、内に秘める闘志こそ独りで海に出た老人の決死の覚悟の表れだと受け取れるので、個人的には"叫ばない老人"を支持したい。
沙華

ところで本文中において魚は「カジキ」と明示されていない気がするのだが、読み落としだろうか。訳者は解説でしれっと「大きなカジキ」と書いていたので、そうだっただろうかと疑問に思ってしまった。個人的には、"The Olad Man and the Sea"のタイトルから察するに、老人と死闘を繰り広げる"上品だが強力な魚"は"美しいが時に牙を剥く海そのもの"の暗喩だと解釈していた。そのため、魚が具体性を持たない方が他に譬えようのない海の暗喩として適切な気がするのだが。真偽のほどは原典を読む必要がありそうだ。

02/12 07:45
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シャルたん
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福田恒存翻訳 は高校生の時読んだ シャルたん@読書さんの感想・レビュー『老人と海 (光文社古典新訳文庫)』 #ブクログ https://booklog.jp/users/zomurai/archives/1/B00NBJG6S2
0255文字
nariaki kishi
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ネタバレ若く強かった頃の自分を、老人は取り戻した。1ポンドにもならなかったが、この戦いで老人は勝ったのであった。
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ほなみ
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読書会の課題本で設定されていたため、再読 ストーリーは魚を釣って帰ってくるだけだが、面白い。老人の力強さと、魚に声をかけ、少年の不在を嘆く孤独感の対比が面白さを出しているのだと感じた。 帰りの魚がサメに食われ続けるところは老人の人生が否定されている感覚になり、悲しくなったが、最後周りの人が骨を見て驚いているところで、死して残るものがある素晴らしさを出しているのかなと。それこそ著書とか。 解説にある、氷山の一角を表せば下にあるものは伝わるはずだという言葉はその通り。名作は短く、そこを感じることが醍醐味
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