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日常に侵入する自己啓発: 生き方・手帳術・片づけ

感想・レビュー
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柘植 公人
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第四章 『今ここで』の節合可能性
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Sergei
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疲れた時に自己啓発本をさくっと読んで元気になろうとするの、私もあるあるなので、自己啓発本界の論考は面白かった。自分の弱った心には自分の考えと本の記述が同じ方向向いてると元気出るのだ。 男性向けはとにかく仕事での卓越を目指す、女性向けは自分らしさメイン。さらに手帳術は過去メインから未来時間への軸変化、片付けや断捨離本では片付ける技術から精神メインへの移行。しかしいずれも、自分は自分によって変えられるという考えが土台にある、との指摘あり。「じぶん」はコントロール出来ないと思うんだけどねー
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あべっち
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意外と(?)記述的(?)な内容だった。でも逆に(?)この本でいろんな自己啓発書の概要を掴むみたいな使い方もできるかも。
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jody
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「丁寧な暮らし」「日常に気づきを求める」「自分にご褒美」と婦人雑誌にはよく書かれておりますね、ええ、見聞きしてもう数十年にはなります。丁寧にしても、気づいても、ご褒美もらっても、ああもうめんどくさい。 毎日ごはん美味しくて良く眠れたら幸せやないのん
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合皮のマリー
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片づけや断捨離で人生まで変えよう!と啓発する人たちが苦手で、でもそれにすがりたたくなる気持ちも分からなくは無く、そのあたりをもっと知りたいと思って手に取った。 想像以上にしっかりした研究で、全部は読めなかったけど男性向けと女性向けでの方向性の違いがはっきりしていて面白かった。そもそもその2択が明確にある事、マジョリティにしかターゲットが無いという点は発見だった。 この方向での研究を他にしている人がいるかも気になる。 冒頭でいきなりブルデューの『ディスタンクシオン』の話が出てくるとは思わなかった。
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InputBookSrdw
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「感情的ハビトゥス」という言葉の語感に最後までひかかってしまった。つまり自分には少し難しかったので、あてにならない感想のメモ。この内容の本にこんなにたくさんの感想が書かれていることに驚き。切り口、各自己啓発書の変遷、参考文献など、楽しめたところも多かったが、違和感もおおかった。まずタイトル。「自己啓発」と「自己啓発書」は違うのではと思ったし、タイトルが後者だったらより納得できた。
InputBookSrdw

個人的に一番気になっていた手帳術の違和感についてのメモ。この章の手帳を絵画に例えると、さまざまなメーカーが出しているキャンバスや画用紙と絵画の描き方に関する書籍だけを使って絵画を語っているように見える。描かれた絵画を扱っていない。四角いキャンバスには何らかの権力を持っており、網を張って描き手を待ちかまえているのだ。

11/26 04:07
InputBookSrdw

補足。最初の感想の「驚き」はみなさん読めたんだなという点で、読む力がすごいなあという驚き。論文を読み慣れているような人や、ブルデューをすでに読んで理解している人ならすっと入ってくるのかもしれない。

11/26 04:09
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Tom
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名著と評判の書。まず自己啓発本に対しての自分のスタンスが「くだらんゴミ」で固まってしまっているので、自己啓発本を丁寧に読み解いていく二章、三章あたりはまどろっこしかった。学術書として絶対に必要なプロセスではあるのだが。片付け本や風水スピリチュアルも自己啓発の一種だな。今はトレーニング本も入るかも。読み終わって、やっぱり自己啓発本ってゴミだと確信を強める。ゴミであるだけでなく、今ある社会の不公正や差別を助長するだけなので害悪。自己啓発本が書店の棚の結構な割合を占めている現代ってやばい。そらアホが増えますわ。
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owlsoul
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読者の最大公約数的な価値観を前提として、欲望を刺激したり不安を煽ったりしながら、その解決策の提示を試みる自己啓発書。その解決策は読者がコントロール可能なものでなければならないため、取り上げる問題は生活習慣や時間術、手帳の活用や部屋の片づけなど身近なものに終始し、政治状況や経済格差などコントロール不可能な問題はノイズとして排除される。同じ目的達成へ向けて真逆の解決策を提示する書籍が同じ棚に並び、読者もその矛盾を理解した上で、ある種のサプリメント感覚で消費している。人生において、ときにはそんな本も必要だろう。
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Kooheysan
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自己啓発書が見せる世界の学術的=「社会学の観点」からの探訪、といった感じの本です。とにかく丁寧な調査と考察が繰り広げられます。ああ、そういう本あったな、という視点で楽しく読んでもいいかもしれません。
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naohumi
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自己啓発に関する本や考えなどありふれている。そういった侵入した自己啓発についての言葉がそのまま引用され、且つ客観的に分析がなされている印象。 生き方。手帳。片付け。これらから見える自己啓発の立ち位置を考える上では示唆深い。自己啓発については、これをしてみようと思うものが沢山あり、実践するための引力を持ち合わせている。 その中で、この本のスタンスは、社会背景や心理面など踏み込んで考察されていて興味深い。自己啓発についての解説本のイメージであった。
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夏川 あおい
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p30稼ぐ人は学術書、低年収ほど自己啓発書、漫画を好む。本当かな。自己啓発書はミドルクラスの収入者向け。p39読者の意見で著者に尊敬する一方、著者の主張を逐一とりいれるのではなく、一定の距離をとっているのは少しわかる。男性向け啓発書(p69年代別の本はどの年代でも人生で1番大事な年代と語り、読者を啓発するのが基本スタイル。)女性向け啓発書(p113女性向け啓発書は不安焦り迷いの感情を導入部で言及されているのが特徴。p115自分らしさの獲得により不安を解消するというのが基本的スタンス。)論文的で面白かった。
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還暦院erk
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図書館本。いわゆる科学研究費が出てるくらい真面目な研究の結果をまとめたもの。片付け本の章が面白かった。終章では、「社会学」研究対象の自己啓発書なのに社会そのものとの関係づけが皮肉だ…p289「自らがその影響をコントロールできるような解釈の枠組みを…あらゆる対象へと付与し…コントロール不能なものはノイズとして排除する。だからこそ…『社会』は変えられないものとしてあっさりと思考停止の対象とされてしまうのである。」←これは自己啓発書に限らず現代の情報摂取全般に言えることかも。
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kuly
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自己啓発本について軽く考えていたので、内容を知ってとても怖くなった。出版不況の中、現状への不安、変化欲求、向上心など、それらをもつ個人は獲物なのかなーと。もしかして、ヘイト本を買う人たちも、ある意味他者とは違う差別化された自分になる訳だし、獲物なのかな。
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ゆうろ
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自己啓発は大卒正規雇用従事者に求められる獲得的文化資本。自己啓発本は劣悪な労働環境を生き抜くための応急処置的なもの。
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タワン
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ブルデューの理論枠組にもとづいて自己啓発本を分析したユニークな本。自己啓発本が中流階級に新たな文化階層(意識高い系?)を作り出し、その獲得的文化資本、つまり「自己啓発というハビトゥス」になっているというお話。いずれにしても自己啓発本は現代的なニーズを満たす応急処置的なものだということがわかった。個人的には、片付けの話がとても面白かった。
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ま
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うーん難しい。タイトルに釣られた。自己啓発書が凡庸な他者との差別化を図るツールだとするなら、その書が流行れば流行るほど陳腐化してしまうっていうなんかもうそもそもパラドックスを孕んでるなという感じ。「啓発書がまずもって私たちに示しているのは、自分自身の変革や肯定に自らを専心させようとする一方で、その自己が日々関係を切り結ぶはずの『社会』を忌まわしいものとして、あるいは関連のないものとして遠ざけてしまうような、そのような生との対峙の形式なのではないだろうか。」(p268)
ま

関係ないけど、食べることを片付けるという人とはご飯行きたくないね

12/13 22:47
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スナフキン
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年齢別自己啓発本(男性用・女性用)、手帳術、片づけなどを扱った書籍を分析し、時代と共にどう変わってきたか(変わっていないか)を述べている。著者が自己啓発書に批判的なのは間違いないが、それは巷間よく言われる内容が皆一緒だとか、効果が長続きしないといった理由では無い。自己啓発書は自己がコントロール可能なことに集中するメディアであって、コントロールできない社会に関しては思考停止に陥っている点にあると思われる。いわば今ある社会での最適解を求める余り、今ある社会の不公正を強化してしまっているのだ。
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アンズ書店
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内容が濃くて字面を追うことで精一杯だったが面白かった。 片付け、手帳術、仕事術はよく手に取ってしまうので分かり味が深い。特に仕事に関する啓発書の楽観的な姿勢に対しては、言ってくれて有難うという気持ち。手帳術は次第に好きに使わせて欲しいと思うし、片づけは運勢にまで言及しだす所がゲンナリしてしまうのだが、良い事を言ってる風なので染まれない事に居た堪れなさが出て来る。 しかし自己啓発って一つの文法なんだなと膨大な著作への分析に発見。Dr.コパって600冊近く本を出してたのかー。
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zag2
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自己啓発本が活況を呈していることを、ピエール・ブルデューがディスタンクシオンで示したハビトゥスなどの概念を援用して社会学的に考察した一冊・・・ですね。ディスタンクシオン自体は読んでませんが、100分de名著で取り上げられた際に、難しいながらもスゴい分析だと感銘を受けました。自己啓発本の分析の冒頭でハビトゥスが語られていて、なるほどと思うところがあったのですが、手帳術や片付けなどに話が展開していくと、いささか方向が違ったような感じがしました。自己啓発そのものの話ではないのでご注意を。
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キク
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低所得者にとってのパチンコが、中間層にとっての自己啓発本だという指摘に納得してしまう。どっちも淡い夢を見させて中毒者を生み出すことで、産業として成り立っているんだろう、、、コワイですね。男性向けの自己啓発本が「より優秀になって勝ち組になる」系が多いのに対して、女性向けのそれは「自分らしさを手に入れることで幸せになる」系が多いとのこと。、、、色々考えこんでしまった。出版不況のなかで確実に売り上げが見込める自己啓発本への批判は出版業界のタブーになっている。この本を出すことに学術書系出版社の矜持を感じて嬉しい。
100

言われてみるとそう感じます。スマホゲームも同じですよね。進んで行くと映画のマトリックスみたいに…

11/11 00:09
キク

ちなみにパチンコメーカーに就職した人に聞いた話ですが「普通は、椅子に8時間も座ってられない。中毒になるように音響、光を設計してて、中毒にさせているから、人はパチンコ台の前に8時間座ってられるんだよ」と言っていました。おっかないですよね。

11/11 07:15
4件のコメントを全て見る
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クライブ
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内容は学術的で硬い文章による自己啓発書分析。フラットな視点を保とうとしているが、「極端なところに注目(本文)」し、表題通りnegativeな立場。 特異さや労力は称賛に値するが、定義や解析法など社会学における質的研究の限界を感じる書でもあった。
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マリ
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侵入というけど、侵害に近い気がした。婚活の活のひとのことは告発とおもう。こどもにまでおよぶ特に根拠のない活動。できそうでできない偉人の教え、スペクタクル社会と関係あるかもしれない。
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やんぬ
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アカデミックな書き口(?)で、少し読むのに時間がかかった。 そもそも自己啓発書は、目的はどうであれ、読んでいて参考になるな〜と思うことは多々あり、『今ここに満足せず、より高みを目指して、より充足を目指して〜』といった欲求に基づいて手にする自覚はあり、人として成長し続け、魅力的でありたい欲求はありつつも、どこか小欲知足的な、現状に満足し、現状を受け入れる姿勢とのバランスも大事だと思った。 とはいえ、本作でも自己啓発書からの引用を必死にメモるのであった。。。
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とす
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思っていたよりも論文に近い書き方の本だった。自己啓発本というと生産性向上などを謳うものや、年代別のものなどをイメージしていたが、手帳術なども出てきて驚きがあった。男性向けのものが多く、古い価値観に基づく内容が多いという点は実体験からも納得できるものだった。
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ひとみ
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ネタバレ自己啓発本を分析したまるで論文。どうしても手っ取り早く自己啓発本に偏りがちだが、小説も読んでいこう。
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えみねむ
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自己啓発本がどのようにして人々に影響を与え、変化してきたかを分析した本。あまりこういう観点の本は読んだことがなかったので、面白かった。特に、男性向けの年代本は、仕事における卓越性をその主たる目的としているという点は斬新だった。
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ろぶくん
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縮小する出版市場のなかで膨張し続ける自己啓発本。店頭では、「〇〇術」「〇〇する力」などのハウトゥ系が毎週のように発売されている。そのような自己啓発本がどのような生き方を示しているのかを分析し、そういった理念が日常的事象(手帳や片付け)にまで入り込んでいくプロセスを解明していく。ブルデューの理論を使っての分析なので文章は硬いが、からくりがわかってすっきりすると同時に、これからもっと対象領域が広がっていくとどうなるんだろう?と心配にもなる。
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富士獣
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「①数多の自己啓発書は何を良しとしているか、そこから何が言えるか」 「②どのような属性の人々がどのように自己啓発書を読んでいるのか」 「③手帳術や片付け術などの日常行為がどのように自己啓発的になったか」という本。博士号を持っている著者の本格的な社会学的考察で、面白いが自己啓発まとめ本というわけではない。 ①コントロール可能性への専心(仕事における習熟卓越や自分らしさ・目標達成志向)(時代や対象年齢性別で扱うトピックは異なる) ②大卒正規雇用従事者、自己肯定感高、社会志向。鵜呑みというより取捨選択的
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こてお
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自己啓発本に人は何を求めるのか、自己啓発本は社会でどのように受け入れられているのか。 冒頭の読者、著者、編集者へのインタビューとか読者の属性の分析はおもしろかった。一連の本の内容についての分析はなるほどとも思う気もするしそう言い切っていいのかなとも思うし、とにかくここが研究の胆なんだろうな。 最近だと自己啓発本の著者になるような人はネットサロンとかやっているよね。自己啓発本に対して距離をおいた接し方をしている読者が多く、よく揶揄されるような鵜呑みにして傾倒するような人は見られなかったというけど、(続く)
こてお

自己啓発本では、日常生活の中に振り返り点を設けて自分の生き方を評価し、他者あるいは過去の自分との差別化を図る。自分の生活に常に自覚的・意識的になることが求められる。

09/20 02:45
こてお

自己啓発本は他者との差異化が焦点であることもあって「悪い生き方」を挙げてあなたもこんな風になってしまう、なっていませんか?要注意!!と不安を煽るような雰囲気が苦手だ。他人のやり方をジャッジするような書きぶりも嫌だ。

09/20 02:47
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たろーたん
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覚書。自己啓発書とは、雑事の忙殺され、目標に近づくことのできない現在の日常生活から脱却することを通して、現在の自分・他者と差異化を図ろうとするメディア。終わりのない焚き付け。男性は驚くほどに仕事を取り上げられる。あらゆる出来事は自分の責任と考え、蓄財から投資せよと言われ、プライベートも仕事と繋げられ、家庭のマネジメントを迫られる。女性の場合は、自分らしさの追求。好きなことを仕事に、面白いことを見つけて、自分に正直な恋愛・成長できる恋愛、終わりなき課題としての美。大変だな、と。
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のこふい
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特に女性向け啓発本の分析は面白かった。 -社会学の本を読み始めたきっかけのめも。- 自分のことは自分でなんとかせねばという気持ちに追われ、何か問題があれば自分に原因を求める。なぜこんな考え方になったのか不思議だった。 書店には自己啓発本が溢れ、自分の人生は自分で切り開けと主張する。ネットニュースには「自己責任」のコメントが散見される。私の考え方は個人の問題ではなく社会の影響を受けているのではと思い始めた。自分の内面ばかりを見ようとしていたけど、社会を知るという方法もあるんだな。
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ロータス
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自己啓発本の男性向けメッセージと女性向けメッセージの違いが興味深かった。また、手帳術や掃除・片づけも自己啓発カテゴリに入るのかという発見があった。自己啓発本を嫌い、「自己啓発本は読んだことがない」と胸を張る人がこんまりメソッドにはまっていたり、ほぼ日手帳を使っていたりするのはよくある話なので、たしかに自己啓発は巧妙な形で日常に侵入してると思う。自分らしさを追求させようとする自己啓発の言葉は『自分探しが止まらない』という本を思い起こさせる。
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anis
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ネタバレ男は仕事、女は結婚出産、そして美しささえ自己責任。ああなんだかなぁ、と。自己啓発本、沢山読みましたが、結局は殆ど進歩していないことに気づかされる。界の二分化に否応なく落とし込まれるとは。抗い、ユラユラと生きてみたいと思うことは、抵抗するという意味で、また別の界に落ちるだけ、かも。
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koheinet608
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ビジネス書や自己啓発書は、サラリーマンの教養書となっている感じがする。これらの本は、参考文献がほとんど紹介されていない。著者の経験や思いを、あるまとまった文章として表現されているが、主張の根拠が、思いや経験、後はどこで引っ張ってきたかかわらない論文の引用、一応エビデンスがあるというが。 自分の学び方を知っている人間は、わからないこと、知らないこと、出来ないことを素直に認め、できるように努力するが、そうではない人間は、わかっているふり、できるふり、知っているふりをする
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並
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後期近代、すなわち「脱埋め込み」が進み、大文字の正解がない時代に、自己啓発本はひっそりと侵入してくる。それは、賭金=争点(望ましい態度は○○だ!)を設定し、自己啓発本の「界」(賭金をめぐる闘争空間)を形成する。例えば、仕事で成功するためには習慣を変えるべき=賭金A、礼節を重んずるべし=賭金B、人と異なることをすべし=賭金Cなど多岐にわたる。そして、それらの言説が跳梁跋扈する空間において、俺の賭金が正しいぞ!!と主張し合う(=象徴的闘争)のである。■本書で最も注目すべき概念は「感情的ハビトゥス」である。
並

それは、「特定の物事に対する感受性や考え方」を意味するものであり、自己啓発本はそれを内面化させる機能をもつ。というのも、啓発本自体にそれが埋め込まれているからである。啓発本を読む、あるいは明記されていることを実践することによって、それらが無意識的に再生産される。結果的に、男性向けのそれは「仕事における卓越性」を、女性向けのそれは「自分らしさ」を求める態度性向を内面化させる。■本書を読んで思ったのは、自己啓発本が陳列するのは、後期近代特有の病理なのではないか、ということ。

05/13 07:31
並

つまり、「個人化」により「大きな物語」が凋落し、誰もが「存在論的不安」を抱えるようになった。絶えず、自己の振る舞いを点検し、これでよいのかな🥺🥺🥺と不安感に苛まされる。そこで、自己啓発本ならぬキュウべえが語りかける。「僕は正解を知っているよ」。そこで契りを結んだ少年少女は、意気揚々と溢れ出るパワーで魔女(不安)を一掃する。しかし、彼らは見落としている。自己啓発の時代、という構造に囚われていることを。そして、いつの間にか、「「社会」を忌まわしいものとして(中略)遠ざけてしまう」(p.268)

05/13 07:31
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katashin86
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ネタバレライフステージ本、手帳術、掃除片付けといった日常生活のいたるところを切り口とする「自己啓発」本を分析した本。自己啓発書の言説全体として共通する志向を「コントロール可能性への専心」と指摘する。ほとんど自己啓発書を読まない自分もいつのまにかその志向を持つようになっているあたり、意識せずとも自己啓発的なメディアにいつも触れている、ということか。
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ヨシツネ
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掃除術がイエローハット創業者だったのそういえばそれ
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今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
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先だって読んだ「ポップ・スピリチュアリティ」もそうだったけど、冒頭で身も蓋もないまとめが提示され、あとは延々データの積み重ね。これが学者さんのやり方なのかな。手にとる前、表紙の団地?マンション?の絵面が気になっていて、これは何を意味するんだろう、と思っていたけど、つまり自己啓発とはちっぽけな日常からいかにちっぽけ感をとりのぞき、紛い物の「俺ってすごいぜ!」で自分を誤魔化すやり方なのだ、ということがわかりました。アッパー系のドラッグですね。
kuly

表紙の意味が分からずモヤモヤしていたので、解釈に納得です。

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