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ガリレオ裁判――400年後の真実 (岩波新書)

感想・レビュー
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つの
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ガリレオに好意的な人が死んだり教皇の不興を買って左遷されてしまったり、ガリレオと教皇がまったくの他人じゃなかったのも逆に良くなかったのかもしれない。運が悪かったとしか言いようがないが、異端審問は呼び出された時点でアウトなんだろうな。「それでも地球は動いている」というセリフばかりが有名だが、有罪の原因が地動説を唱えて教会と対立したことではなく、禁止事項を破ったというのには驚いた。事実というのはそんなに面白くも劇的でもない、という好例かもしれないが、残っている文書から丹念に事実を追った本書はとても面白いです。
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kazutox
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2015年の本。ガリレオはなぜ有罪になったのか?長年の疑問だったのですが、詳しい本が見つからず、ようやく本書を見つけました。本書の内容は、現存する資料に基づいてガリレオ裁判の経緯を詳述したもの。私なりの「なぜ」の答えは「運が悪かった」。「仮説」として地動説を唱えるなら問題なかろうと、教皇をはじめ友人が教皇庁内に増えたタイミングで『天文対話』を出したものの、教皇の機嫌を損ねるわ、裁判の流れが予想外の方へ進むわで、当てが外れてしまった。実際の歴史はあまり面白いものではないですね(本は面白いです)。
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記憶喪失した男
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ネタバレガリレオの裁判の概説本。地動説が異端審問にかけられた記録。ガリレオが望遠鏡を自分で作ったのは44歳で、異端裁判の判決が出たのは70歳と高齢だった。ガリレオの異端裁判は有名だが、確かなことを確認したことがなかったので、この概説本で雰囲気だけでも味わえて面白かった。
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zeeen
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中世のガリレオ裁判の見方が変わった。本書には地球を宇宙の中心とする天動説をとるカトリックに挑む科学者ガリレオ、みたいなドラマ性や「宗教対科学」という構図はない。現存する裁判資料にもとづき丁寧に当時の裁判の流れが浮き彫りにされ、裁判の様子や教会とガリレオの考え方がよくわかる。ガリレオは科学の人である以前に最期まで敬虔なカトリック教徒だったことは印象的だ。また、彼への罪が地動説を唱えたことよりも、直接的には教皇・総主任の命令違反が主だったことにも驚いた。
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akihiko810/アカウント移行中
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地動説を推奨したガリレオ・ガリレイの、宗教裁判についての本。 今月の読書会のテーマは科学。『チ。-地球の運動について-』という地動説を巡る漫画(完全なフィクション)を読んで、史実の地動説と宗教の対立がどうだったのかを調べるために読んだ。ガリレオ裁判本3冊目。これが一番詳しかった。  ガリレオも、政局を誤ったんだな、という感想。数々の観測発見により、地動説を確信するが、聖書に反していると攻撃される中、自分の支援者がローマ教皇になったから大丈夫だろうと、「天文対話」を出版したのが火種に。
akihiko810/アカウント移行中

これが元で宗教裁判にかけられ有罪になる。やはり「自分が発見した真理を発表したい」という科学者魂みたいなものがあったんだな、と思った

08/16 14:18
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とびを
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それでも地球は動いている。今で言うと、「それでもコロナはただの風邪である」って感じか。ちょっと違うか。。。
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シロクマぽよんぽ
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ガリレオは金星の満ち欠けによって地動説を確信したが、これは天動説・地球中心宇宙観を土台とする旧約聖書の記述と辻褄が合わなかった。裁判の経緯は本書を読んでもらうこととして、ガリレオがキリスト教の威信に傷を付けたと見做されたことは確かなようだ。そんなガリレオが、後世には「それでも地球は動く」という発言に代表されるように、教会に屈せず真実を主張した科学者として脚色され、ナポレオンのローマ侵攻の正当化に利用されたというのがなんとも。個人的には、この後にデカルト的近代科学がどう広まっていったのかに興味を抱いた。
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し
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ガリレオ・ガリレイといえば、地動説を唱え、ローマ教会に対し敢然と立ち向かった人物というイメージが一般にあり、「それでも地球は動いている」の一言は有名だが、21世紀になるまで公になっていなかった裁判に関する資料をもとに真相を解き明かしてゆく。宗教裁判とは、被告自身の異端思想を自覚させる目的があるため告解(自白)が不可欠であり、自発的なものして記録されること、ガリレオは科学と宗教のどちらを取るかという板挟みの中にいたのではなく、あくまで敬虔なカトリック教徒として戦っていたのではないか、という点が興味深かった。
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ジュンジュン
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ガリレオを特別な存在にしたのは、たぶんこの宗教裁判だろう。近年閲覧可能となったヴァチカンの文献も活用しながら、そのガリレオ裁判を復元する。まず、ここまで分かるのかと、過程の詳細さに驚く。そして、「命令違反」一点を衝かれて有罪となるが、当時、科学が神学や哲学の下風に立つ以上、"宗教"裁判では勝ち目はなかっただろう。
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たか
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Twitterで取り上げられていたからチェック。良書です。
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M
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自ら手に取る種の本ではないのでどなたかのレビューがきっかけだったか(←^^;)。「カトリック教義が絶対と言ってもよい17世紀に地動説を唱えた人」程度の知識しかなかった私には、宗教裁判が懲罰を判定するものではなく異端者を悔悛させるためのものであったことや、意外と揺らぐガリレオ氏だとか裁判中の厚遇だとか、新鮮な1冊でした。「教会権力と闘った信念の人」「陰謀だらけの宗教裁判」等のイメージは少なからず後世のインプットの影響なのかも。「Eppure si muove(それでも動く)」と本当に言ったのか気になります。
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 Galilei
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大勢の名が出るが、誰が味方で誰が敵なのか、ガリレオ自身も戸惑うほど、フィレンッエは元よりローマ教会でも、刻々と権力の方向性と人脈が移り変わった。本書は非常に丁寧な解説で、さらにマクロ的に捉えると、北西ヨーロッパでの宗教戦争や新興国の経済発展の情勢から、教皇ウルバヌス八世と枢機卿の体制側の政策変更や、ガリレオに対する策謀が、理解し易かった。一方、ガリレオ自身の性格も災いする。当初、用心した地動説の封印にも拘わらず、教皇に接して、ある程度受け入れらたと思い込み、自賛して走り出すと、出る杭は打たれた。
 Galilei

戦後は、ブレヒト(独)の戯曲『ガリレオの生涯』が各国で上演されて、宗教裁判のイメージが定着したようです。

02/09 00:37
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フクロウ
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なぜ今ガリレオ裁判なのか?これには理由がある。ガリレオ裁判関連文書が出揃うのが2009年だからだ。/この本を読むまでカトリックの陰謀、ガリレオ冤罪説を信じていた私だが、その通念は予想どおり覆された。手続整備も進み複数人が関与する宗教裁判での陰謀はーーむろんガリレオに対する厳罰を望む策謀もあったのだろうがーーそれだけで全てが決まるような代物ではない。現実はもっと複雑だ。啓蒙主義による科学vs宗教の図式化が問題。/その意味では我が国の天皇機関説事件の方が挙国一致で「芟除」した分よっぽど思想弾圧的である。
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三城 俊一/みきしゅんいち
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地動説で宗教裁判にかけられたガリレオ。これは「進歩的な科学者と頑迷な宗教者の対立」だったのか。ある本には「ガリレオは陰謀で陥れられた」ともある。 本書では、裁判の資料を丹念に追い、前述の見方をいずれも否定している。裁判のきっかけとなった「ガリレオの命令違反」とは何か。当時は地動説=異端ではなく、仮説として語るだけならセーフだったという事情も興味深い。「宗教と戦った科学者」というガリレオ像は、後世の人の「そううあって欲しい」姿に過ぎなかったのである。
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かずー
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雑多な感想①はっきり言って、日本人からしたらマイナーなイタリア人(ローマ・カトリックの偉い人たち)のオンパレードで、人物関係が殆ど把握出来なかった。②しかしながら、ガリレオ裁判は宗教vs科学と単純にラベリングできるものでもないというのは理解できた。③ナポレオンがガリレオ裁判に関する歴史史料を強奪の上、フランスでテキトーな管理をしたが故に散逸。裁判の細部がよくわからない。→これだから歴史研究ってめんどくさいんだよな。④日本の裁判で、負けた側が、「ガリレオ判決」などと垂れ幕を掲げる場面も。ちょっと単純だよな。
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mitsuya
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タイトル(と帯の文句「冤罪か?陰謀か?」)だけみて、ちょっとドラマチックな内容を想像したけれど、実際読んでみると、なかなかに地味な内容。登場人物が多いのと、当時の宗教界の事情がわれわれにとってなじみの薄いものなので、その辺への配慮がもう少しほしかった。巻末に人物紹介が一応載っているけれど、本文を読むときに参照しても、説明が簡略すぎてあまり参考にならない。それにしても、当時の宗教裁判のありかたといい、その後の資料のあつかいといい、教義については厳格でも、実務では意外とみなさんテキトーなのね。
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figaro
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この本の著者が明らかにしようとしたものがわからない。宗教裁判が異端誓絶を目的としたこと、ガリレオが通例の宗教裁判によって裁かれたこと、地動説を擁護しても抱いてもならないという命令に違反して、天文対話において、ガリレオの周到な配慮にも関わらず、地動説の有力な根拠を示したため、仮説としてなら説くことができたはずが、蓋然的と思わせたため処罰されたこと。どの点でも、我々の知るところを超えない。確かに読み取れたのは、異端審問においては、訴訟戦術は通用しなかったということだろうか。
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はおう
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手紙によって登場人物が身近に感じられる。当時の宗教裁判の慣例を知れば、「冤罪」は現代の裁判を念頭にしたもので誤りだという。宗教対科学ではなく、政争の結果をにおわすが、それとても当時のローマでは珍しいことではなかった。贖宥状を出したレオ10世の時代と比べてどうかは知らないが…。状況を楽観視して強気に出てしまうあたりガリレオの人格も独特なものだったのかもしれない。聖書主義のルター派や改革派の大学ではどう受け止められたのだろう。
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オランジーナ@
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ガリレオは、敬虔なカトリック教徒であった。
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nagoyan
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優。裁判後「それでも地球は動いている」を呟いたというあの有名な挿話が喚起する頑迷な宗教と対決する科学者ガリレオというイメージが見事に覆る。本書を読むと、逆にカトリックあるいは教会の本質に気づかされる。本書P197以降を読むとガリレオ裁判はなるほど通説のとおりではなかったが、いわばガリレオが期せずして引き起こしたこの事件は、やはり時代の転換点に位置していたと理解できる。それにしても、われわれには想像しがたい宗教裁判というものの実際が丁寧に描かれていてそのことだけでも、本書は読まれるべき価値がある。
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富士さん
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裁判の争点が地動説がどうとかよりも、ジャンヌダルクと同じように一度悔い改めた罪を再び犯したかどうかにあって、ガリレオさんの争点が、これまた地動説がどうかよりも、まっとうなカトリックとして扱われたいというところにあったのが分かっておもしろかったです。最後に触れられているデカルトさんもそうですが、カトリックキリスト教に対する信仰は前提であり、科学は神や教会を危うくする古い神学に対する攻撃であるという側面はもっと強調されていいように思います。宗教改革の一種としての科学、という見方もありなのではないでしょうか。
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Francis
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かつての「教皇庁と地動説を証明するために戦った科学の英雄」というガリレオ像は後世作られたものであり、実際にはそんなにガリレオはかっこいい科学者というわけではなかったことがわかる。もっとも新書版では意を尽くした説明が難しいように感じられた。
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ぐっち
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頑迷な宗教界と戦った科学者ガリレオとして語られてきた「ガリレオ裁判」。その真実を知りたくて読んでみた。現実はどうも違うようだ。
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あまたあるほし
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ガリレオ観が180度変わりました。素晴らしい一冊。
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うたまる
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「告白しますと、私の過ちはむなしい野心とまったくの無知と不注意によるものです」……新史料の発見により明らかとなったガリレオ裁判の真実。巷間に広まる科学者として教会側と争ったという説は全くの嘘で、審問全体を通じて終始赦しを乞うチキンな対応だった。まあ仕方ないよ。蒙昧な連中が権力を掌握していた時代だからね。それより悪党ナポレオンに奪われた大切な史料が見つかったことを喜ぶべきだろう。日本ではナポレオンより数十倍野蛮な米軍によって、貴重な文化財が多数焼失した。残念ながらこちらは二度と取り返しがつかない。悲しいね。
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Sensyuraku
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当時の裁判システムが分かり、ガリレオ裁判が宗教VS科学みたいな安易な図式じゃなかったことも分かる。面白いのは地動説について「太陽の不動」は聖書記述に反するから明確に異端、「地球の運動」はギリセーフという意見が採られていたこと。
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cape
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地球は不動とする聖書の記述に真っ向から立ち向かい、「それでも地球は動く」の名言を残したという英雄像はまったくのデタラメだった。実際のガリレオの宗教裁判における振る舞いや興味深い宗教裁判の実態、教皇庁の力学から、真のガリレオが現れる。地動説をめぐり宗教と科学が対立したもっとも微妙な時期にいたことが、彼の生涯に甚大な影響を及ぼしたとしても、悲運の生涯というよりも、後に英雄扱いされる幸運にあったと言ったほうがよさそうだ。もっとも、ガリレオが後世に祀り上げられた英雄であったとしても、それでも地球は動いている。
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左手爆弾
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ガリレオ裁判はしばしば単純化された「宗教vs科学」のような形で理解されてきた。筆者は、①ナポレオンによって資料が散逸したこと、②宗教裁判は信仰を試すものであり、有罪か無罪かを決めるものではないこと、③ガリレイが具体的にいかなる罪で告訴されたか、こうしたことを明らかにする。教会はもちろん聖書の権威を維持しようとする。とはいえ、ティコ・ブラーエのような比較的無理のない体系も知っていたし、あくまで法に基づいてガリレイを改悛させようとしていた。こうした点の誤解を解くには最適の一書であるといえよう。
左手爆弾

1633年の裁判では、少なくとも直接は以前の禁令に反していることが問題になっていたのであり、裁判をする教会側の反応も実は様々であった。こうした複雑な状況を抜きにしてガリレイの裁判を語るのは実のところ難しい。筆者が最後に述べるように、現代の我々はガリレイと地動説の正しさを知っているため、つい真理が信仰によってねじまげられると思いがちである。しかし、歴史的な事実を読み解くためには、やはり細かく史料を読み解くしかないのだろう。

06/21 22:40
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リキヨシオ
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「太陽が中心で地球はその周りを回っている」という地動説を唱えたガリレオは1633年ローマ教会に異端として宗教裁判にかけられた。今では世間の常識の「地動説」が当時は有罪とされて後に誤審、冤罪と言われたガリレオ裁判がどのような経緯で行われたのか…長く歴史の闇に葬られた真実に迫った1冊。天動説が正しいと考えられ世の中、ガリレオが地動説を確信するにつれ聖書との矛盾が生じることになる。ガリレオ側もローマ教会側もキリスト教を信仰するという点とキリスト教の将来を憂いている事は一致していたという。
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ikeikeikea
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宗教対科学と言った図式でよく語られるガリレオ裁判、しかしガリレオ自身はそのような認識は有していなかった。ここまではよく知られている話だが、この本にはガリレオの不用意な行動も記されていて興味深かった。 ガリレオが「天文対話」で友人でもあった教皇の学説をバカにしたような記述をし教皇が激怒して、ガリレオが宗教裁判にかけられる一因になる。さすがに「何考えてんだ?ガリレオ」と思わずにはいられない。また、筆者によるガリレオが冤罪ではなかったとする説明も大変面白い。
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ottohseijin
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「ガリレオは敬虔なカトリック教徒として全力で闘いつづけていたのである」
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ma-no
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当時の宗教者は最新の科学者でもあり、ならばどうして、ガリレオは裁判にかけられたのか。科学者であるガリレオは、また敬虔な宗教者でもあったのに…… さまざまな思惑をはらんで進行する宗教裁判の様子が伝わってきました。
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takao
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うーん
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hryk
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新しく公刊された資料に基づいてガリレオ裁判の詳細をたどる本。実証科学を打ち立てて聖書の権威を貶めるガリレオを教皇が弾圧したという従来の理解は誤っており、むしろ、地動説を一切論じてはならないという命令に反したことが直接の罪状であることが明らかにされる(ガリレオにはニュアンスの異なる二つの命令が出されており、法廷戦術としてガリレオが「地動説は仮説としてなら持ってもよい」という命令にはしたがったことを全面に出したことが裏目に出た)。
hryk

教皇や枢機卿は当初は無難な仕方で裁判を収束させるつもりが、急展開して投獄刑が採択されてしまう。この展開の背後に何があったかは集会の資料が失われているために推測するしかないことも指摘される。当時の宗教裁判の様子もわかって面白い。ただ、登場する教皇や枢機卿の名前は馴染みのない者ばかりなので、筋書きがややたどりにくい。事態の推移がわかるチャートなどがあればよかった。

03/03 23:24
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うえ
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最新史料を元にしている。「おわりに」を読んではじめて、ガリレオ英雄史観を打倒する為に書かれたのだとわかる。おわりに、を冒頭にもって来た方がよかったのでは。とはいえ著者は神学の専門家ではなく、且つ推測も多く含まれる(史料欠落部分は致し方ないが、そうでない部分にも)。「デカルトはガリレオ裁判の結果を見て、すでに書き上げていた『世界論』が地動説を認める内容だったため、その出版をとりやめた」
うえ

ガリレオは1564年、トスカナ大公国のピサ生まれ。1574年フィレンツェに移る。

02/28 20:16
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templecity
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ガリレオ裁判記録はナポレオン遠征時にいったんフランスに持ち込まれ、その後変換される過程で多くを失った。ナポレオンはエジプトも含め、多くの資料を国に持ち帰っている。ガリレオ裁判は、真実の審議というよりも教会の威厳を保つか否かの攻防。いかにこの時代の教会の権威に支配されていたかが伺える。そういう意味では、戦国時代に織田信長が延暦寺焼き討ちなどを行い、宗教に支配されない実利主義になったことは日本として幸運だったかもしれない。
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なおきゅー
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★4/近年公開された原資料を丹念に読み解き、実際には何があったのかに迫る。400年前の自筆資料がキチンと保管されていることが素晴らしい。 教皇は異端として問題視したのではなく、政治的配慮から問題視したということが面白い。 「単純な構図のなかで事態が進行していたのではない。いずれも自ら信じるところを主張したのだが、当時の社会と時代を支配する側の勝利に終わったというのが真相である・・・(ガリレオ側も訴追側も)いずれもキリスト教を信仰すると言うことでは一致していた」(209頁)/年表が欲しい
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しまちゃん
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「それでも地球は動いている」という有名なセリフで、地動説を唱え、宗教裁判で有罪を宣告されたガリレオ。そのガリレオ裁判の真実に迫っています。宗教裁判とは、現代の裁判と大きく異なり、有罪か無罪かを争う場ではなく、異端審問官が裁判官でもあり、検事でもあった。推定無罪や基本的人権という考えもなかった様です。当時の宗教裁判の様子が目の前に浮かんでくる様な内容です!
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susumiya
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本書は17世紀の大炎上案件を題材とし、2009年にヴァチカンから公開された情報をベースに、1633年の宗教裁判で「あったであろうと思われること」と、「ガリレオという一個人の心情」を紡いだ労作である。裁判は信仰心をベースにした神学vs科学のせめぎあいで、結果的には「世界観が覆る危険性」を抑制した判断となった。教会側もガリレオの考えはもっともだと思っている人が多かったことや、投獄も拷問も無かったことなど、政治だなあと思うこと多し。そして、裁判の結果はヨーロッパ中の哲学と数学の教授に伝播したということにも驚き。
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まめ
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[図書館]
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