書き出しはこうだ。「昨年の9月以降、私はある男性を待つこと――彼が電話をかけてくるのを、そして家へ訪ねてくるのを待つこと以外、何ひとつしなくなった…」セックス描写はほとんど無かった。廊下にも寝室にも散らばっているランジェリー、ベッドからカーペットの上に垂れ下がっているシーツ…などから、激しかった営みの残り香のようなものは随所に。
訳者のあとがきを読んで。この小説は賛否両論あったそうだ。絶賛したのは女性や若い人。こき下ろしたのはおじさんたち。同時期にマルグリット・デュラスの「愛人ラマン」が刊行。日本では昭和が終わる頃。ベルリンの壁崩壊やチャウシェスクの処刑があったその頃、アニーエルノーはすでにいくつか賞を獲っていて、作家としての地位は確立していたらしい。
読書は快楽。読みながら自由に旅をする。読んだあとも余韻に浸る。ほっこり まったり うるうる じんわり しみじみ スカッと。基本ハッピーエンドが好きかも。
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書き出しはこうだ。「昨年の9月以降、私はある男性を待つこと――彼が電話をかけてくるのを、そして家へ訪ねてくるのを待つこと以外、何ひとつしなくなった…」セックス描写はほとんど無かった。廊下にも寝室にも散らばっているランジェリー、ベッドからカーペットの上に垂れ下がっているシーツ…などから、激しかった営みの残り香のようなものは随所に。
訳者のあとがきを読んで。この小説は賛否両論あったそうだ。絶賛したのは女性や若い人。こき下ろしたのはおじさんたち。同時期にマルグリット・デュラスの「愛人ラマン」が刊行。日本では昭和が終わる頃。ベルリンの壁崩壊やチャウシェスクの処刑があったその頃、アニーエルノーはすでにいくつか賞を獲っていて、作家としての地位は確立していたらしい。