また、戦前の官僚制度は政争により休職を命じられるということがあり、2年間復職の指示がないと自動的に免官される(この2年間というのが厄介で転職活動もできず政治の動向に左右されていた)ということもあり、与党や軍の発言力により高級官僚がころころ変わるということが珍しくなかったそうです。そのため、軍が主導権を握る頃に行政をリードした個性豊かな革新官僚のところでは研究というよりは官僚列伝のような書き方をしている。また、派閥により当時の官僚をグループ化してまとめているのも個性的だと思いました。
著者は官僚から大学教授になった方なのであまり資料に疑問を持たずにまとめているためちょっと考察が単純な印象がある。行政改革=官僚・部署数の削減として一途に数を追っているがさすがに法律や実務の絡み、経済成長、人口増などもあるだろうから数だけで考えるのには限界があるようにも見える。一番内部情報を持ってそうな50~70年代頃のことは思出話を書いて、研究的なアプローチはしていないので肩透かしを食らった印象がある(かなりブラックな職場であることはわかるが)。
興味のあった本を読んでいく。ジャンルはいろいろ。社会科学、自然科学、小説、経営関連をベースにバランスよく読むように『読んでる本リスト』を編成しています。上記以外のジャンルでも面白そうだと思った本は読むようにしています。
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また、戦前の官僚制度は政争により休職を命じられるということがあり、2年間復職の指示がないと自動的に免官される(この2年間というのが厄介で転職活動もできず政治の動向に左右されていた)ということもあり、与党や軍の発言力により高級官僚がころころ変わるということが珍しくなかったそうです。そのため、軍が主導権を握る頃に行政をリードした個性豊かな革新官僚のところでは研究というよりは官僚列伝のような書き方をしている。また、派閥により当時の官僚をグループ化してまとめているのも個性的だと思いました。
著者は官僚から大学教授になった方なのであまり資料に疑問を持たずにまとめているためちょっと考察が単純な印象がある。行政改革=官僚・部署数の削減として一途に数を追っているがさすがに法律や実務の絡み、経済成長、人口増などもあるだろうから数だけで考えるのには限界があるようにも見える。一番内部情報を持ってそうな50~70年代頃のことは思出話を書いて、研究的なアプローチはしていないので肩透かしを食らった印象がある(かなりブラックな職場であることはわかるが)。