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乙郎さん
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乙郎さん
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ネタバレ構成も複雑で、内容も陰惨ではあるが、不思議と読み進められる。おそらく、僕にとってこの小説をかなり早い段階で「青春小説」だと分類できたからだろう。語り手には青年特有の思い込みの強さがあって、それでも過去の記述と再構成を止められない。それは自分にも思い当たる部分があるし、その証左としての構成の複雑さであり、荘厳だったり流麗だったりする表現であるのだろう。
乙郎さん

矮小化かもしれないが、色々思い当たる節がある。水が合わない地域に関する憎悪とか、失恋の傷を癒そうとしてまた失恋とか。そういった若気の至りとしての時間軸の複雑さであり、表現の荘厳さ若しくは流麗さなのだと思う。「信頼できない語り手」ゆえに信頼できる。多分ミステリ的要素を期待すると迷子になる。ただ、中盤書かれる探偵論は結構良かった。

11/25 10:59
  • 燃えつきた棒
0255文字
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乙郎さん
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プロフィール

登録日
2008/10/20(6004日経過)
記録初日
2008/07/04(6112日経過)
読んだ本
1291冊(1日平均0.21冊)
読んだページ
395885ページ(1日平均64ページ)
感想・レビュー
1125件(投稿率87.1%)
本棚
13棚
性別
現住所
沖縄県
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http://otsurourevue.hatenablog.com/
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