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ネタバレ母であることの幸福と凄まじい孤独、という帯の言葉が鮮烈だった。虐待などしそうにない涼子がして、不倫をしそうにない五月がする。いちばん問題ありのユカがなぜかマトモに思える。人の心の底など誰にもわかり得ない。けれど、彼女たちは怠慢なのではなくて、必死で幸せに生きようとしてもがいているのだと思えた。なにかあると、あれこれと指を指す人は多いけれど、それはたまたま何もなく通り過ぎられただけのこと。必死で生きている人間を誰も責められない。凄まじい孤独がどれほど母親を追い詰めているか。改めて考えさせられた。
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読書データ

プロフィール

登録日
2013/05/08(4340日経過)
記録初日
2013/03/08(4401日経過)
読んだ本
595冊(1日平均0.14冊)
読んだページ
164784ページ(1日平均37ページ)
感想・レビュー
565件(投稿率95.0%)
本棚
1棚
自己紹介

読書と創作とネコが好きです。2にゃん生活3年目。長田弘さんの著書「本という不思議」のなかにあった「『何のために』人は、本をよむのか。『極上の時間』をみずから手にするために」ということばに感動した。
「本と付き合うというのは、日常の時間を持ちかえるということです。本の愉しみは与えられる愉しみではありません。自分から自分と本の付き合い方を発見していくしかない。そういう愉しみです」
自分の生き方を変えられるとは思わないけれど、いろんな考え方があることに気づかされる。それは自分を深められることになるかもしれないけれど、反対に純粋にもさせてくれるかもしれない。
感じたままに足跡を残したくて読書メーターします。
よろしくお願いいたします。

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